新語時事用語辞典とは?

2010年11月10日水曜日

雑損失

読み方:ざつそんしつ
別名:雑損

営業外費用のうち、どの勘定科目にも当てはまらないもの。また、帳簿作成上、金額が少なく独立した科目として扱わないもの。

雑損失に計上される例としては、「売上金の紛失、または、盗難」や「損害賠償金の支払い」、「国税の延滞料」などが上げられる。

参加差押

読み方:さんかさしおさえ

国税や地方税などを滞納した際の処分において、「差押」された財産をさらに差し押さえること。

参加差押が可能な財産は、動産・不動産、有価証券、自動車・建設機械、船舶・航空機、電話加入権などで、著作権や特許権などの無形財産は参加差押ができない。

特定サービス産業実態調査

読み方:とくていさーびすさんぎょうじったいちょうさ

経済産業省が毎年11月に調査を実施している、行政や経済などの観点から統計のニーズが高いようなサービス業の事業状況や経営状況などに関する調査のこと。

特定サービス産業実態調査は、1973年(昭和48年)から行われているが、調査対象となる業界・業種は次第に増加しており、2010年(平成22年)の調査では、下記28業種が対象となっている。

ソフトウェア業
情報処理・提供サービス業
インターネット附随サービス業
映像情報制作・配給業
音声情報制作業
新聞業
出版業
映像・音声・文字情報制作に附帯するサービス業
クレジットカード業,割賦金融業
各種物品賃貸業
産業用機械器具賃貸業
事務用機械器具賃貸業
自動車賃貸業
スポーツ・娯楽用品賃貸業
その他の物品賃貸業
デザイン業
広告業
機械設計業
計量証明業
冠婚葬祭業
映画館
興行場,興行団
スポーツ施設提供業
公園,遊園地・テーマパーク
学習塾
教養・技能教授業
機械修理業
電気機械器具修理業

特定サービス産業実態調査の調査項目は業種ごとにやや異なる。また基本的には無作為抽出される標本調査となるが、母集団の少ない一部の業種については全数調査が行われる。

なお、経済産業省が特定サービス産業について行う調査としては、年次で行われる特定サービス産業実態調査の他に、月次で行われる「特定サービス産業動態統計調査」がある。

関連サイト:
特定サービス産業実態調査 - 経済産業省
特定サービス産業実態調査の調査結果一覧 - 経済産業省

特約店制度

読み方:とくやくてんせいど
別名:特約店契約

メーカーと卸業者が、通常の商品取引契約とは別の特別な契約を結ぶこと。

卸業者は、メーカーと契約を結ぶことによって商品の詳細情報や新製品情報などが入手できたり、資金援助や報奨金を受け取ることができるなどといったメリットがある。

メーカーは、各地の卸業者と契約を結ぶことによって、安定して商品を流通できるといったメリットがある。

被仕向送金手数料

読み方:ひしむけそうきんてすうりょう

金融機関の振込業務において、振込先の金融機関に発生する手数料。主に、海外の金融機関との取り引きにおいて発生する。

例えば、海外の銀行から国内の銀行へお金が振り込まれる場合、受取人は、国内の銀行に対して被仕向送金手数料を支払う。なお、同一通貨で受け取る場合には、リフティングチャージがかかる場合もある。

全国企業倒産状況

読み方:ぜんこくくぎょうとうさんじょうきょう

東京商工リサーチが調査・公表する一定期間における全国の企業の倒産件数に関する統計の名称。月次・半期・年間(1月~12月)・年度(4月~3月)の4つの期間で集計が行われる。

関連サイト:
全国企業倒産状況 - 東京商工リサーチ

企業物価指数

読み方:きぎょうぶっかしすう

毎月、日銀(日本銀行)が測定・公表している、企業間で取引される財(製品や商品)に関する物価の変動に関する指数の名称。「国内企業物価指数」「輸出物価指数」「輸入物価指数」の3種類がある。

関連サイト:
物価関連統計 | 企業物価指数 - 日本銀行
「企業物価指数」の解説 - 日本銀行

国連安保理改革

読み方:こくれんあんぽりかいかく
別名:国際連合安全保障理事会改革
別名:安保理改革

国際連合安全保障理事会(国連安保理)において旧弊となりつつある構造を見直そうとする一連の働きかけ。

国連安保理は国家間の安全保障、国際の平和と安全の維持に関する意思決定機関であり、国際連合(国連)における最重要機関のひとつである。しかしながら、同機関が設立された第2次世界大戦直後の1945年より2010年現在に至るまで、常任理事国の数も構成も変わっていない。そうした中で、安保理の体制を改革する必要があるとする声が、1990年代半ばより起こっている。

改革に際していくつかの改革案が起草され、討議されているが、2010年現在まで、どの改革案も実現には至っていない。

常任理事国入りを目指す非常任理事国の日本は、2004年、ドイツ、インド、ブラジルと共に常任理事国入りを求める旨の改革案を提案。しかしながら十分な賛同は得られず、同案も採択されていない。

2010年11月には、インドが米国から公式に支持を表明され、「インドの常任理事国入り」の可能性が急浮上してきている。

関連サイト:
国連改革・安保理改革 - 外務省
なぜ安保理改革が必要か - 外務省

インドの常任理事国入り

国連安全保障理事国の非常任理事国であるインドの、常任理事国入りを目指す動き。2010年11月、米国オバマ大統領がインド訪問中、インドの常任理事国入りについての支持を公式な場において表明したことから、急遽、現実味を帯びてきている。

国連安全保障理事会(国連安保理、安保理とも)は5つの常任理事国と10の非常任理事国によって組織されている。非常任理事国のうち日本、ドイツ、インド、ブラジルの4ヵ国(G4)は常任理事国入りを目指して活動しており、2004年には「国連安保理改革」を提案するなど積極的に働きかけている。しかし、それぞれ隣国などから強い反対を表明されており、2010年現在までG4各国とも常任理事国入りは実現せずにいる。

インドは近年目覚しい経済成長を続けており、行く行くは世界有数の経済大国になるだろうといわれている。インドの常任理事国入りを支持する米国の発言は、米-印の関係を重視する考えを表明するものと見られている。

関連サイト:
国連安全保障理事会(安保理)とは - 外務省

組戻

読み方:くみもどし
別名:組戻し
別名:振込取消

銀行などの金融機関から振込手続きを行った際に、振込者自身が手続きをキャンセルすること。

振込先の口座番号を誤ったり、すでに消滅している口座へ振込手続きを行った場合などは、自動的に振込者の口座へ振込金額が返金される。また、受取人が振込金を受け取った場合には、組戻の手続きを行うことにより振込金が戻ってくる。ただし、受取人が組戻を拒否した場合には戻ってこない。

住民税課税証明書

読み方:じゅうみんぜいかぜいしょうめいしょ

住民税の金額が記載されている課税証明書のこと。

住民税は、その年の1月1日から12月31日までの所得額に基づき、翌年の6月から納税される。従って、課税証明書に記載されている住民税の額は、1年から2年前の所得額をもとに計算されている。

所得証明書

読み方:しょとくしょうめいしょ
別名:課税証明書

その年の1月1日から12月31日までに、いくら所得したかが記載されている証明書のこと。

所得証明書は、所得額とともに課税額が記載されているため、課税証明書と呼ぶ場合もある。ちなみに、課税のない人については課税証明書は発行されず、非課税証明書が発行される。

所得証明書は、必要な年度の1月1日に住民票のあった市区町村の役所(役場)で交付される。ただし、市民税や県民税、所得税などの申告をしていない場合には交付されない。

所得証明書の申請ができるのは、所得証明書に記載されている本人に限られている。また、所得証明書の受け取りができるのは、所得証明書に記載されている本人、あるいは、同一世帯の親族とされる。なお、受け取りの際に必要なものとしては、運転免許証やパスポート、住民基本台帳カードなどの本人確認資料、数百円程度の手数料などである。また、同一世帯の親族が受け取る場合には、委任状が必要になる。