新語時事用語辞典とは?

2011年1月26日水曜日

地域自主戦略交付金

読み方:ちいきじしゅせんりゃくこうふきん
別名:地域の自主性を確立するための戦略的交付金

国が、都道府県や市町村などの各自治体に対して支払う交付金のこと。

地域自主戦略交付金は、自治体による地域の活性化を図ることを目的として、2011年度の予算関連法案として国会に提出されている。予算は5000億円程度とされている。

地域自主戦略交付金の特徴として、各自治体が 各府省の枠にとらわれずに使用できること、国の事前関与を廃止して事後チェックを重視することなどが挙げられる。

日切れ法案

読み方:ひぎれほうあん
別名:日切れ扱い法案
別名:日切れ扱い

年度末までに成立しないと、国民生活に影響を及ぼす恐れのある法案のこと。子ども手当に関する法案などが挙げられる。

日切れ法案は、他の法案よりも優先的に審議が行われ、法案が成立する場合が多い。

特例公債

読み方:とくれいこうさい
別名:特別国債
別名:赤字国債
別名:特例国債

国の歳出が歳入を超えた額に対して、補填目的で発行する国債。赤字国債と呼ぶことが多い。

財政法上、国債は、道路などを建設するための公共事業の財源に充てることを目的とした場合に発行できる。これを建設国債と呼ぶ。しかし、特例公債の発行は財政法上認められていない。特例公債は、特別措置法により期限付きで発行されている。

ニントゥアン原発

読み方:ニントゥアンげんぱつ
別名:ニントゥアン原子力発電所

ベトナムで建設が予定されている原子力発電所。ベトナム南東部にあるニントゥアン省内に2箇所、第1原発、第2原発を建設する。

建設計画は2020年の稼動開始を目指して進められている。日本は2011年に、ニントゥアン原発に先立ちベトナムと原子力協定(日越原子力協定)を締結している。

日越原子力協定

読み方:にちえつげんしりょくきょうてい
別名:日ベトナム原子力協定
別名:原子力の開発及び平和的利用における協力のための日本国政府とベトナム社会主義共和国政府との間の協定

日本とベトナムとの間で結ばれた原子力協定。2011年1月20日に署名が行われた。

ベトナムは東南部のニントゥアン省に同国初となる原子力発電所の建設計画を進めている。日越原子力協定の締結により、日本からベトナムへ原発輸出を行う枠組みが整う。

ちなみに、日本は2011年1月にトルコとも原子力協定(日トルコ原子力協定)の締結にむけた交渉を開始している。

関連サイト:
「原子力の開発及び平和的利用における協力のための日本国政府とベトナム社会主義共和国政府との間の協定」への署名 - 外務省プレスリリース 2011年1月20日

日・ヨルダン原子力協定

読み方:にちヨルダンげんしりょくきょうてい
別名:原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とヨルダン・ハシェミット王国政府との間の協定

日本とヨルダン(ヨルダン・ハシェミット王国)との間における原子力協定。2010年9月10日にヨルダンの首都アンマンにおいて署名が行われた。

日・ヨルダン原子力協定には、主にウラン資源の採掘、軽水炉の建設、放射性廃棄物の処理などに関し協力関係を結ぶことが記されている。これによってヨルダンへの原発受注が実質的に可能となる。

なお、2010年12月には日韓原子力協定への署名が行われている他、2011年1月21日にベトナムとの間で日越原子力協定の締結、2011年1月に日トルコ原子力協定の締結へ向けての交渉が進んでいる。

関連サイト:
原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とヨルダン・ハシュミット王国政府との間の協定
(略称:日・ヨルダン原子力協定)
- 外務省
日・ヨルダン原子力協定の実質合意 - 外務省

予算関連法案

読み方:よさんかんれんほうあん

予算を執行するにあたって必要となる法案の総称。

2011年度の予算関連法案には、税制改正法案や子ども手当法案、特別公債法案、関税定率法改正案、「地域自主戦略交付金」創設法案などがある。

予算関連法案が成立する条件は、衆議院、および、参議院で可決されることである。いわゆるねじれ国会の場合においては、衆議院で可決しても参議院で否決されることがある。その場合には、再び衆議院で採決が行われ、3分の2以上の賛成によって法案は可決される。3分の2未満の賛成の場合には法案は不成立となる。
一方、予算案が成立する条件は、衆議院で可決されることである。仮に参議院で否決されたとしても成立する。

シノップ原発

読み方:シノップげんぱつ
別名:シノペ原発
別名:シノップ原子力発電所

トルコが地中海沿岸の都市シノップへの建設を計画している原子力発電所。

2011年1月現在、建設計画へ向けて日本とトルコとの間での原子力技術の供給を可能とすべく、日トルコ原子力協定の締結に向けた交渉が行われている。

ブリリンタ

別名:チカグレロル
英語:Brilinta
英語:Ticagrelor


アストラゼネカが開発した抗血栓薬(抗血小板薬)。基本的な作用は同種の抗血栓薬クロピドグレル(商品名:プラビックス)と同様であるが、クロピドグレルと比べ、心筋梗塞などの発生率、それに伴う死亡率を低下させる効果が臨床試験で確認されている。

2010年7月、FDA(米食品医薬品局)の諮問委員会が承認を勧告することを決定したが、同年12月、追加の情報が必要として承認を見送っている。

ウルバッハ・ビーテ病

読み方:ウルバッハビーテびょう
別名:ウルバッハ・ヴィーテ病
英語:Urbach-Wiethe disease

脳疾患の一種。代謝異常により扁桃体が破壊され、他の感情は正常に機能するが、「恐怖」に関する感情がまったく欠落した状態になるという。「Current Biology」誌上でジャスティン・ファインスタイン医師が報告した症例では、一般的には恐怖の対象であるものに対して、患者は逆に強い好奇心を持ち、積極的に関わろうとしたという。

ウルバッハ・ビーテ病は恐怖を感じる脳内のプロセスを解明する手がかりになり得るかもしれないと考えられている。PTSD(心的外傷後ストレス障害)における恐怖のメカニズムに応用すれば、PTSDの治療に役立つのではと期待されている。

関連サイト:
扁桃体の構成と機能 - 慶応大学 川村光毅 教授 退任記念ホームページ

シノップ

別名:スィノプ
別名:シノペ
英語:Sinop

トルコ北部、黒海沿岸にある町。突き出た岬にあり、天然港となっている。古代ギリシアの哲人「シノペのディオゲネス」が生まれた土地でもある。

クリミア戦争の開戦間もない1853年、ロシア海軍がシノップにおいてトルコ海軍を急襲(シノップ海戦)。これを機にイギリス・フランスの両国がロシアと戦争することとなった歴史がある。

2011年1月現在、トルコはシノップに原子力発電所(シノップ原発)の建設を計画しており、1月25日からトルコの首都アンカラで、日本とトルコとの間で原子力協定を締結するための交渉を開始している(日トルコ原子力協定)。協定が締結されれば、原発の建設受注などが可能になる。

アウトブレイク

別名:感染症の集団発生
別名:感染症集団発生
英語:outbreak
英語:disease outbreak

感染症について、一定期間内に、ある限られた範囲内あるいは集団の中で、感染者が予想よりも多く発生すること。特に、その集団内ではこれまで特に見られなかったような感染症が急激に広まること。「集団発生」などとも訳される。院内感染などもアウトブレイクと呼ばれる。

アウトブレイクに似た概念にパンデミックがある。アウトブレイクは限られた範囲における感染の流行を指し、パンデミックは感染が世界的規模に発展した状態を指す。相対的な表現であるためパンデミックとアウトブレイクの境界はそれほど明確ではない。

アウトブレイクが発生するケースとして、海外渡航者や輸入された動物などを介して外国の地域に感染症が持ち込まれる場合が多い。

センダイウイルス

別名:仙台ウィルス
英語:Sendai virus
英語:Hemaglutinating virus of Japan

パラミクソウイルス科のインフルエンザウィルスの一種。ラットやハムスターを宿主とし、肺炎を引き起こす。東北大学医学部の石田教授により発見され、当地に因んで仙台ウィルスと名づけられた。

センダイウィルスは種が異なる細胞を融合させる働きのあることが発見されている。そのため、遺伝子治療において細胞を傷つけずに遺伝子を細胞内へと運ぶ優良なベクター(ウイルスベクター)としての応用が期待されており、研究が進んでいる。

社会保険番号

読み方:しゃかいほけんばんごう
英語:Social Insurance Number
英語:SIN

カナダにおいて、税金や社会保険、年金、選挙などの行政手続きを一元管理する共通番号。9桁の番号によって構成されている。

社会保険番号は、雇用保険法を根拠法としており、人的資源・技能開発省(HRDC)が管理している。

なお、社会保険番号は、カナダ国民以外にも、カナダ国内で就労する外国人も所持が義務付けられている。

関連サイト:
Progress Report on the Implementation of the Social Insurance Number (SIN) Action Plan - 人的資源・技能開発省(英語)