新語時事用語辞典とは?

2011年4月2日土曜日

復水貯蔵タンク

読み方:ふくすいちょぞうタンク

タービンを回す蒸気を冷やす「復水」の予備として用いられる水をためたタンク。復水を貯蔵しておくタンク。

圧力抑制室用貯水タンク

読み方:あつりょくよくせいしつようちょすいタンク

圧力抑制室(サプレッションプール)で冷却に用いられている水冷システムの貯水槽。水蒸気が原子炉で熱され、炉内の圧力が上がりすぎないように調整する役割がある。

バージ船

読み方:バージせん
別名:はしけ船
別名:艀船
別名:艀
別名:バージ

重い荷を水上輸送するなどの目的で用いられる、船舶の一種。底が浅く平らになっており、陸上輸送が困難な重たい貨物などを運ぶために用いられる。

窒素パージ

読み方:ちっそパージ
英語:Nitrogen purging

ある空間内に不活性ガスである窒素を送り込み、その空間に滞留していたガスを窒素に置き換える形で、ガスを除去すること。

窒素パージは、主に、爆発反応を起こしやすい水素ガスや、酸化により物質を劣化させやすい酸素などを、容器から除くために用いられる。反応性の低い気体である窒素を投入することで危険の低減を図ることができる。

2011年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所の原発事故で、2011年4月2日現在、原子炉格納容器に対して窒素パージを行い、格納容器内の水素を除去する試みが検討されている。ちなみに、これまでに2つの原子炉で水素爆発が発生し、建屋が破壊されている。

円安基調

読み方:えんやすきちょう

円相場が、ドルやユーロなどの外貨に対して弱含みで推移していること。

「円安基調」の要因としては、日本国内におけるインフレ、金利政策の引き下げなどが挙げられる。

「円安基調」により、株式市場では輸出関連株が買われることが多い。

なお、円相場が、ドルやユーロなどの外貨に対して強含みで推移することを「円高基調」という。

円高基調

読み方:えんだかきちょう

円相場が、ドルやユーロなどの外貨に対して強含みで推移していること。

「円高基調」の要因としては、日本国内におけるデフレ、金利政策の引き上げなどが挙げられる。

「円高基調」により、株式市場では輸出関連株が売られることが多い。

なお、円相場が、ドルやユーロなどの外貨に対して弱含みで推移することを「円安基調」という。

期末要因

読み方:きまつよういん

主に1月頃から2月頃にかけての取引きにおいて、他の月よりも異なる出来高だったり、異なる値動きだったりすること。時間的な意味合いによる相場変動要因の1つ。

企業では決算期に向けて、有価証券の運用成績や運用評価を確定するために大口の保有株式を売却することがある。そのため、相場では通常とは異なる動きが見られる。これを「期末要因」と呼ぶ。特に、多くの企業は3月に決算を迎えるため、決算前の1月頃には「期末要因」とされる動きがしばしば見られる。

一般的に「期末要因」では、相場は下落する傾向にある。

なお、時間的な意味合いによる相場変動要因には、「期末要因」の他に「週末要因」、「月末要因」、「年末要因」、「ゴトオ日要因」、「季節要因」、「天候要因」などが挙げられる。

年末要因

読み方:ねんまつよういん

12月初旬の取引きにおいて、他の日よりも異なる出来高だったり、異なる値動きだったりすること。時間的な意味合いによる相場変動要因の1つ。

年末に大きな事件が起きたり、重要な経済指標が発表されたりした場合、年明けの取引き値は、前年の終値よりも大きく乖離して始まることがある。そのために投資家は、12月初旬頃からポジションを整理する傾向にあるとされる。

一般的に「年末要因」では、相場は下落する傾向にある。

なお、時間的な意味合いによる相場変動要因には、「年末要因」の他に「週末要因」、「月末要因」、「期末要因」、「ゴトオ日要因」、「季節要因」、「天候要因」などが挙げられる。

先安観

読み方:さきやすかん
別名:先安感

相場の先行きが安いと予想すること、またはそのような予測のこと。

先安観がある場合、株や為替などの取り引きにおいては、その銘柄や通貨が売られることが多い。また、不動産においては、土地の買い控えが増加することが多い。

ちなみに、相場の先行きが高いと予想することを「先高観」という。

粉塵防止剤

読み方:ふんじんぼうしざい
別名:粉じん防止剤
別名:粉塵飛散防止剤
別名:粉じん飛散防止剤

造成地などで砂などの粉塵が風によって飛散することを防止するための薬剤。

粉塵防止剤の多くは樹脂を主成分とする。希釈液を散布して地面をコーティングする形で用いられる。粉塵防止剤が粉塵の粒子と共に固着することで、粉塵が風を受けて舞い散ることを防ぐ効果がある。

粉塵防止剤の主な製品としては、栗田工業の「クリコート」、不二サッシの「フライネット」などがある。

2011年3月末、東京電力福島第一原子力発電所で発生した原発事故において、放射性物質が広域に拡散することを防ぐために、栗田工業の「クリコートC-720グリーン」が撒布され注目を集めている。

メガフロート

別名:巨大人工浮島
別名:大型浮体式構造物
英語:Megafloat
英語:Very Large Floating Structure
英語:VLFS

箱型の浮体(ポンツーン)を連結して海上に浮かべた、巨大な構造物。航行能力はなく、沿岸に係留する形で設置される。内陸の限りある土地事情の制約を受けずに、キロメートル単位の広大な用地を設けることができる。

メガフロートは沖を埋め立てるなどの方法に比べて、低コストで、水深に影響されず、また地震の直接的な被害を受けにくい、といった利点がある。巨大な構造物であるため波の影響も受けにくい。国土が狭く地震も多い日本では、1990年代半ばからメガフロートの実用化に向けた本格的な研究が進められており、2011年現在、実用例もいくつか登場している。

関連サイト:
メガフロートの紹介 - 財団法人 日本造船技術センター

災害見舞金

読み方:さいがいみまいきん
別名:災害見舞い金
別名:罹災見舞金
別名:罹災見舞い金
別名:被災見舞金
別名:被災見舞い金

火災や震災などの災害に遭った被災者に対して、慰謝・救済・激励の意味を込めて贈られる金品。

いわゆる見舞金として個人間で贈るものを指すこともあれば、地方公共団体が行政サービスの一環として支給するものを指すこともある。義捐金として募られた金品の使途として、被災者へ災害見舞金が分配されることもある。

地方公共団体から支給される災害見舞金は、多くの場合、罹災証明書(り災証明書)の提出を必要とし、また、罹災証明書に記された罹災程度に応じて支給額が決定される。具体的内容は自治体によって異なるため、各自確認する必要がある。

一般廃棄物搬入申請書

読み方:いっぱんはいきぶつはんにゅうしんせいしょ

火災などの災害で生じた廃棄物(災害廃棄物)を、廃棄物処理施設へ持ち込む際に必要となる書類。

申請に際しては、多くの場合、罹災証明書(り災証明書)などの書類を添付する必要がある。

なお、災害廃棄物を一般ごみと同様に引き取って処理してもらう場合、「一般廃棄物処理手数料減免申請書」などと呼ばれる申請書類を提出し認可を受けることによって、ごみ処理手数料の減免を受けることができる。

一般廃棄物処理手数料減免申請書

読み方:いっぱんはいきぶつしょりてすうりょうげんめんしんせいしょ
別名:一般廃棄物処理手数料減免等申請書

火災などの災害により発生した一般廃棄物(災害廃棄物)を処理する際、ごみ処理手数料の軽減または免除を申請するために提出される書類。

火災で焼けた家屋の残骸などを一般廃棄物として処理しようとすると、少なからぬ額の手数料が必要となるが、一般廃棄物処理手数料減免申請書を提出して申請が認められれば、軽負担または無償で処理することが可能となる。

通常、一般廃棄物処理手数料減免申請書の提出に当たっては、添付書類として罹災証明書(り災証明書)などの書類が必要となる。

なお、廃棄物を廃棄施設へ直接持ち込む場合には「廃棄物搬入申請書」の書類を申請する必要がある。

災害廃棄物

読み方:さいがいはいきぶつ
別名:罹災廃棄物
別名:り災廃棄物

地震や津波、火災などの災害に伴い発生する瓦礫などの廃棄物。震災により生じた災害廃棄物を「震災廃棄物」、洪水などによる災害廃棄物を「水害廃棄物」と呼称して区別する場合もある。

震災など大規模災害では、倒壊したため撤去される家屋から出る木材、コンクリート塊、瓦などが大量に発生する。一時的に増える(同時に収集も困難になる)生活ゴミや、避難所仮設トイレに溜まる屎尿なども災害廃棄物に含まれる。

兵庫県の報告によると、1995年の阪神・淡路大震災において県下の被災地全体で発生した災害廃棄物は、建築物関連の廃棄物と道路・鉄道などの廃棄物を合わせて約2000万トンに上ったとされる。撤去だけでも莫大な費用、膨大な労力が必要となり、都市復興に際して少なからぬ障壁となる。

なお、個人が災害廃棄物を処理する場合、罹災証明書(り災証明書)などの必要書類があれば、ごみ処理手数料が免除される場合がある。

関連サイト:
阪神・淡路大震災における災害廃棄物処理についての基礎情報 - 兵庫県 震災復興

授業料減免

読み方:じゅぎょうりょうげんめん
別名:授業料免除

経済的理由で授業料の納付が困難であり、かつ所定の条件を満たしている場合に、授業料の負担を軽減または免除されること。および、その制度。大学や高校などでそれぞれ規定されている。

例えば国立大学では、経済的に困難であるが学業優秀である、あるいは、風水害などの災害を受けて授業料の納付が困難になった場合に、授業料減免が認められる。

公立・私立の大学や高校も、条件は学校設置者により規定されるが、おおむね同様の条件で減免が認められることが多い。

なお、風水害などの災害を受けて授業料減免を申請する場合には、罹災証明書(り災証明書)などの書類を併せて提出する必要がある。

関連サイト:
国公私立大学の授業料減免措置の概要 - 文部科学省 中央教育審議会大学分科会 法科大学院部会(第6回)

応急危険度判定

読み方:おうきゅうきけんどはんてい

震災などによって損壊した家屋が二次的な被害を生まないように、家屋の危険度を応急的に診断する作業のこと。「応急危険度判定士」として認定された技術者が震災の発生直後から作業に当たる。

応急危険度判定は、余震による倒壊や屋根瓦の落下などよって居住者・通行人に危険が及ぶ可能性などを診断する応急的作業である。罹災証明書(り災証明書)を発行するために行われる罹災状況の判定とは観点が異なり、別個の作業となる。

関連サイト:
応急危険度判定とは - 応急危険度判定協議会

応急危険度判定士

読み方:おうきゅうきけんどはんていし

震災などにより、被災地で被害を受けた(罹災した)家屋が余震で倒壊するなどの二次的な被害を生まないように、罹災した家屋の危険度を応急的に診断する作業員。

応急危険度判定士は、地方自治体により認定登録を受けた建築技術者により構成される。災害直後に自治体からの要請を受け、2人1組となって各所を巡回し、ボランティアで応急危険度判定に従事する。

なお、罹災証明書(り災証明書)の交付にあたり罹災状況を確認するための「被害調査」は、応急危険度判定とは別個の作業である。診断の目的が異なるため、罹災程度は応急危険度判定と一致しない場合もあり得る。

関連サイト:
応急危険度判定とは - 応急危険度判定協議会

被災家屋調査

読み方:ひさいかおくちょうさ
別名:被害家屋調査

災害に遭い損壊した家屋の罹災状況を調べること。罹災証明書交付願の届出に応じて市町村の職員などが実施する。

被害家屋調査を行った上で、罹災程度などの罹災物件に関する情報が「罹災台帳」にまとめられ、物件の所有者には「罹災証明書」が交付される。