新語時事用語辞典とは?

2011年4月4日月曜日

失望売り

読み方:しつぼううり

投資家の株価上昇を期待して購入した株式が、購入後に上昇の見込みがないと判断して売却すること。

「失望売り」は、業績悪化や上場廃止などの悪材料が出た時に行われることが多い。また、相場は、売り圧力により下降することが多い。

電信相場

読み方:でんしんそうば
英語:Telegraphic Transfer Rate
別名:対顧客電信相場
別名:TT

銀行などの金融機関が、顧客に対して円を外貨に両替、あるいは、外貨を円に両替する際の、為替レートのこと。

各金融機関では、インターバンクの為替レートをもとにして、電信相場の基準値となる「電信仲値相場」を決める。円を外貨に両替する際には、金融機関は顧客に対して電信仲値相場に手数料を上乗せした額で取引きを行う。この額を「電信売相場」という。また、外貨を円に両替する際には、金融機関は顧客に対して電信仲値相場から手数料を差し引いた額で取引きを行う。この額を「電信買相場」という。

電信売相場

読み方:でんしんうりそうば
英語:Telegraphic Transfer Selling Rate
別名:対顧客電信売相場
別名:TTS

銀行などの金融機関が、顧客に対して円を外貨に両替する際の、為替レートのこと。

各金融機関では、インターバンクの為替レートをもとにして、電信相場の基準値となる「電信仲値相場」を決める。電信売相場は、電信仲値相場に手数料を上乗せした額となる。

なお、銀行などの金融機関が、顧客に対して外貨を円に両替する際の為替レートを「電信買相場」という。

電信買相場

読み方:でんしんかいそうば
英語:Telegraphic Transfer Buying Rate
別名:対顧客電信買相場
別名:TTB

銀行などの金融機関が、顧客に対して外貨を円に両替する際の、為替レートのこと。

各金融機関では、インターバンクの為替レートをもとにして、電信相場の基準値となる「電信仲値相場」を決める。電信買相場は、電信仲値相場から手数料を差し引いた額となる。

なお、銀行などの金融機関が、顧客に対して円を外貨に両替する際の為替レートを「電信売相場」という。

電信仲値相場

読み方:でんしんなかねそうば
英語:Telegraphic Transfer Middle Rate
別名:対顧客電信仲値相場
別名:TTM

銀行などの金融機関が、インターバンクの為替レートをもとにして決めた、電信相場の基準値のこと。

金融機関では、電信仲値相場をもとにして顧客との間で円や外貨の売買を行う。

ちなみに、円を外貨に両替する際の為替レートを「電信売相場」といい、外貨を円に両替する際の為替レートを「電信買相場」という。

仮設集落

読み方:かせつしゅうらく

災害により住居を失った避難民に対して提供される「応急仮設住宅」を発展させ、地域住民が一つの区域に集まって入居し、また住居の機能の他に仕事や商品購入などの機能も併設することで、一個の集落としての機能も提供する、という考え方のこと。

仮設住宅が大量に導入された1995年の阪神・淡路大震災では、抽選で入居者を決定したことによって、被災者に地域性のない生活を与えたことが指摘されている。その後、2004年に発生した新潟県中越地震においては、地域ごとにまとまって仮設住宅へ入居できるように、ある程度の対応が図られている。

2011年3月に発生した東日本大震災では、津波によって集落がほぼ壊滅した地域がいくつも発生している。そうした地域に対して、2011年4月1日、国土交通省は仮設住宅と共に集落機能も併設する仮設集落を提供する方針を打ち出している。仮設集落では、企業活動や消耗品の購入といった機能も併設される予定である。

ダムフェンス

英語:Dam fence

ダム湖内に設置される網状の設備。

ダムフェンスの主な用途としては、取水口などの水路が上流から流れてきたゴミで塞がったり、あるいはダムの壁面に流木が激突してダメージを与えたり、といったことを防ぐ目的がある。

ダムフェンスは主にダムの設備を保護する目的のものであり、その点で水質保護を主な目的とする「シルトフェンス」や「オイルフェンス」とは異なる。

シルト

別名:沈泥
英語:silt

水中に沈積した土のうち、粘土より粗く、砂よりは細かい程度の、粒子の堆積物。おおよそ0.004ミリ以上~0.06ミリ以下の低塑性の物質。

シルトは沿岸の護岸工事などで舞い上がり、周辺に水質汚濁の影響を与える原因にもなる。そのため、シルトの拡散を防ぐために、シルトフェンスと呼ばれるカーテンのような幕を周辺一帯に張り巡らして拡散を防ぐといった措置が講じられる。

シルトフェンス

別名:水質汚濁防止膜
別名:汚濁防止膜
別名:シルトプロテクター
別名:シルプロ
英語:silt fence
英語:silt protector
英語:filter fence

水底に堆積している「シルト」と呼ばれる微粒子の拡散や、それによる水質汚濁などを防止するために、水中に垂らすカーテン。

護岸工事をはじめとする水中工事においては、シルトフェンスをあらかじめ張り巡らしておくことで、舞い上がったシルトをシルトフェンスの縁内で自然に沈降させ、それによって周囲の水域に汚濁水が拡散することを抑止できる。設置や撤去も比較的容易である。

シルトフェンスは工事の他に、災害や事故における汚染・汚濁を抑止する目的にも用いられる。2011年3月に発生した福島第一原子力発電所の原発事故において、海中に放射性物質の漏出が危惧されている件で、4月4日に拡散防止処置としてシルトフェンスの設置が導入される方針が発表されている。

レーシック難民

読み方:レーシックなんみん

レーシック手術を受けた後に、後遺症や何らかの目のトラブルに悩まされるが、眼科で満足な診療を受けることができずに困窮している人の総称。

レーシック手術は、簡単に言うと角膜の屈折率を変えることで視力を矯正する手術である。比較的手ごろな値段で視力が回復するという魅力から、徐々に普及している。しかしながら、手術は必ず成功するとは限らず、わずかな確率ながら不成功に終わるリスクがある。

レーシック手術の結果が不成功に終わると、例えば「過矯正」によって逆に遠視になったり、常に光がにじんで見えるようになったり、あるいは常に見え方に違和感を覚えるようになったり、といった状況に悩まされるケースがある。さらに、「手術を受けた特殊な状況である」ことから、通常の眼科に行っても満足に診療を受けられず、医院を転々とせざるを得ないことが多いという。

ガソリン難民

読み方:ガソリンなんみん
別名:給油難民

ガソリンの供給を受けることができず、生活に困窮している人。ガソリンは多くの人にとって主要な移動手段である自動車の燃料であり、ガソリンがなければ生活が極端に制約される場合も多い。

ガソリン難民は需要に対して供給が極端に少ない場合に生じる。人口の少ない集落などで近場にガソリンスタンドが見つからず、思うように給油できない状況を指す場合もある。大規模災害などで多くの人が一挙にガソリン不足に陥っている場合を指す場合もある。

2011年3月に発生した東日本大震災では、東北地方の太平洋側の広い地域でガソリン不足が起こり、ガソリンスタンドに乗用車の長蛇の列ができ、災害発生直後から問題化している。待ち行列の中で死亡する人が出たり、東京都でもガソリンの買い貯めと供給不足によって多くのガソリンスタンドが休業状態になったりといった影響も出ている。

高分子吸水材

読み方:こうぶんしきゅうすいざい
別名:高分子系吸水材
別名:吸水性樹脂
英語:Super Absorbent Polymer
英語:SAP


吸水性の高い樹脂を利用し、水分を吸収・保持するための薬剤。主な成分としてポリアクリル酸塩などがある。

高分子吸収剤は、主に紙おむつなどに利用されている。また、その高い水分保持能力から、砂漠の緑化事業において植物に水分を逃さず与える保水成分としての利用も進んでいる。

関連サイト:
高分子吸水材とはどのようなものですか。 - 社団法人 日本衛生材料工業連合会

輪番操業カルテル

読み方:りんばんそうぎょうカルテル

2011年3月に発生した東日本大震災の影響で、企業ごとに順繰りに工場を稼動させる協定を結ぶこと。節電のために工場の稼動抑制を余儀なくされている産業界において、業界内で合理的に節電生産を行うための対策として行われる。

カルテルは企業間で結託して商品価格や販売数などについて示し合わせることを指す。通常は、独占禁止法に抵触するとしてカルテルは禁止されているが、極端な不況下における「不況カルテル」など、特異的な状況にあって例外的適用除外が行われる場合もある。

2011年4月4日現在、東日本大震災を受けての輪番操業はカルテルに当たるが、容認される見通しとなっている。

トレーサー

別名:追跡者
別名:追跡子
英語:tracer

原義は「追跡者」という意味の英語。医学・理学系の分野では、流体などを着色してその流れを追跡・確認するために用いられる物質を指す。

トレーサーは染料や化合物、または放射性同位体などが使用される。環境に悪影響を与えないような物質を選定して用いる必要がある。

2011年3月に発生した福島第1原発事故では、放射性物質の海中への流出元を特定する手段として、4月4日現在、トレーサーを使った追跡が試みられている。