読み方:きせきのいっぽんまつ
岩手県陸前高田市の高田松原において、東日本大震災に伴い発生した大規模な地震津波に耐え、1本だけ残った松の通称。
高田松原は松林の名所として知られ、約7万本の松が生い茂っていた。2011年3月11日、震災と共に発生した高さ10メートルを超える津波が高田の松原を襲い、松は根こそぎ津波にさらわれて壊滅した。その跡に1本だけ、奇跡的になぎ倒されずに残った松があった。震災発生後まもなく、この松が「奇跡の一本松」の呼び名で知られるようになった。
奇跡の一本松は、陸前高田市の震災復興のシンボルとして、ひいては東日本大震災の被災地域全体の復興のシンボルとして扱われることが少なくない。例えば財務省が2012年11月に募集した「個人向け復興応援国債」では、一定額以上の国債購入者に贈呈される金貨および銀貨の裏面に、奇跡の一本松と鳩が描かれている。
奇跡の一本松は海水による塩分過多で根腐れをおこし、立ち枯れてしまった。2012年9月、陸前高田市は奇跡の一本松が朽ちて倒れる前に伐採することを決め、樹皮の防腐処理や人工の枝葉による復元などが行われ、レプリカとして復元することにした。
奇跡の一本松のレプリカは2013年3月に6日に、震災のモニュメントとして、高田松原の元の場所へ設置された。
奇跡の一本松の復元にかかる工費は約1億5千万円とされている。陸前高田市は復元費用を寄附により捻出すると表明している。
新語時事用語辞典とは?
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屋内退避圏
読み方:おくないたいひけん
原子力事故などが発生した際、放射性物質などを避けるために「屋内待避」するように指示が出されている地域。
屋内退避圏は当の原子力施設を中心とした周辺地域が対象となるが、事故の危険度により数キロ~数十キロと対象圏域が異なる。避難指示よりは軽度の指示であると言える。自己判断により避難することもできる。
屋内退避圏内の家庭では、窓や通気孔を密閉したり外出を控えたりする必要はあるが、家屋内ではほぼ通常通りに生活することが可能である。そのため、物資の不足などの不便は知られにくく、また農作物の風評被害の対象とされやすいという問題も抱えやすい。
2011年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所の事故では、屋内退避圏に位置している福島県南相馬市内の病院で、点滴用の薬剤が不足して患者が亡くなるなどしている。
2011年4月11日には、これまで屋内退避圏に指定されていた原発より20キロ~30キロ圏内の市町村が「計画的避難区域」および「緊急時避難準備区域」に指定された。「計画的避難地域」は特に地理的条件などから放射線量の高いと見込まれる地域で、ひと月を目処とする計画的な避難が要請される。「緊急時避難準備区域」では状況の悪化などに応じて屋内退避や避難などの行動に移れるよう準備しておくことが要請される。
原子力事故などが発生した際、放射性物質などを避けるために「屋内待避」するように指示が出されている地域。
屋内退避圏は当の原子力施設を中心とした周辺地域が対象となるが、事故の危険度により数キロ~数十キロと対象圏域が異なる。避難指示よりは軽度の指示であると言える。自己判断により避難することもできる。
屋内退避圏内の家庭では、窓や通気孔を密閉したり外出を控えたりする必要はあるが、家屋内ではほぼ通常通りに生活することが可能である。そのため、物資の不足などの不便は知られにくく、また農作物の風評被害の対象とされやすいという問題も抱えやすい。
2011年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所の事故では、屋内退避圏に位置している福島県南相馬市内の病院で、点滴用の薬剤が不足して患者が亡くなるなどしている。
2011年4月11日には、これまで屋内退避圏に指定されていた原発より20キロ~30キロ圏内の市町村が「計画的避難区域」および「緊急時避難準備区域」に指定された。「計画的避難地域」は特に地理的条件などから放射線量の高いと見込まれる地域で、ひと月を目処とする計画的な避難が要請される。「緊急時避難準備区域」では状況の悪化などに応じて屋内退避や避難などの行動に移れるよう準備しておくことが要請される。
70Z-Meter
ドイツに本社を置くプッツマイスター(Putzmeister)社の米国現地法人が有する世界最大級コンクリートポンプ車。ブーム(支柱)が70メートルまで伸長可能であるという。車輪が13対・26個装着された超大型車両である。
2011年3月に東京電力福島第一原子力発電所で発生した原発事故では、破損した格納容器に冷却水を注入するための作業が続けられている。4月10日までに、東京消防庁ハイパーレスキュー隊の屈折放水塔車、プッツマイスター日本法人の「M52 Multi-Z」、中国・三一重工のコンクリートポンプ車「SY5502THB」などが投入されている。
関連サイト:
Journey of the Juggernaut Putzmeister 70Z-Meter(英語)
2011年3月に東京電力福島第一原子力発電所で発生した原発事故では、破損した格納容器に冷却水を注入するための作業が続けられている。4月10日までに、東京消防庁ハイパーレスキュー隊の屈折放水塔車、プッツマイスター日本法人の「M52 Multi-Z」、中国・三一重工のコンクリートポンプ車「SY5502THB」などが投入されている。
関連サイト:
Journey of the Juggernaut Putzmeister 70Z-Meter(英語)
原子力災害対策本部
読み方:げんしりょくさいがいたいさくほんぶ
「原子力災害対策特別措置法」第15条(緊急事態判断基準)に基づき、原発などの原子力関連施設で災害(原子力災害)が発生した際に政府が緊急に設置する対策本部。
原子力災害対策本部は、原子力緊急事態宣言に伴い設置され、内閣総理大臣が対策本部長に就任する。原子力災害が発生した現地には、原子力災害現地対策本部が併せて設置される。
原子力緊急事態宣言が発令されたのは、2011年3月に福島第一原子力発電所で発生した原発事故が初めてである。食品衛生法の暫定基準値における「解除ルール」の発表なども原子力災害対策本部を通じて行われた。
関連サイト:
東日本大震災への対応 -首相官邸ホームページ
「原子力災害対策特別措置法」第15条(緊急事態判断基準)に基づき、原発などの原子力関連施設で災害(原子力災害)が発生した際に政府が緊急に設置する対策本部。
原子力災害対策本部は、原子力緊急事態宣言に伴い設置され、内閣総理大臣が対策本部長に就任する。原子力災害が発生した現地には、原子力災害現地対策本部が併せて設置される。
原子力緊急事態宣言が発令されたのは、2011年3月に福島第一原子力発電所で発生した原発事故が初めてである。食品衛生法の暫定基準値における「解除ルール」の発表なども原子力災害対策本部を通じて行われた。
関連サイト:
東日本大震災への対応 -首相官邸ホームページ
検査計画、出荷制限等の品目・区域の設定・解除の考え方
読み方:けんさけいかくしゅっかせいげんとうのひんもくくいきのせっていかいじょのかんがえかた
「食品衛生法の暫定規制値」に関連して、食品の出荷制限の必要・不要を判断するための検査、検査に基づく出荷制限の判断指標、および、出荷制限の解除ルールなどについてまとめられた報告書。
「検査計画、出荷制限等の品目・区域の設定・解除の考え方」の資料は、2011年4月4日に策定・公表された。2011年3月に福島原発でおきた原発事故を受けて暫定的な指標として定められた「食品衛生法の暫定規制値」に対する、制限解除のための条件がはじめて提示されたことになる。
関連サイト:
検査計画、出荷制限等の品目・区域の設定・解除の考え方(PDF) - 厚生労働省
「食品衛生法の暫定規制値」に関連して、食品の出荷制限の必要・不要を判断するための検査、検査に基づく出荷制限の判断指標、および、出荷制限の解除ルールなどについてまとめられた報告書。
「検査計画、出荷制限等の品目・区域の設定・解除の考え方」の資料は、2011年4月4日に策定・公表された。2011年3月に福島原発でおきた原発事故を受けて暫定的な指標として定められた「食品衛生法の暫定規制値」に対する、制限解除のための条件がはじめて提示されたことになる。
関連サイト:
検査計画、出荷制限等の品目・区域の設定・解除の考え方(PDF) - 厚生労働省
解除ルール
読み方:かいじょルール
2011年3月に福島原発で発生した原発事故によって「食品衛生法の暫定基準値」を上回ったことから出荷制限・停止措置が取られた農産品に対して、出荷制限を解除し、再び市場へ出荷可能とするために必要とされる基準、および手続き。2011年4月4日に政府原子力災害対策本部によってまとめられた。
解除の要件としては、地域ごと、および品目ごとにサンプル調査を行い、「安定的に暫定規制値を下回る」と判断されることが必要である。約1週間の間隔でサンプル調査し、3回連続で暫定規制値を下回るか、あるいは検出されなかった場合に、出荷制限を解除することができる。
2011年4月11日現在、3月中に出荷制限措置がとられていた群馬県産のホウレンソウとカキナ、および福島県産の原乳、茨城県産の原乳などが順次制限解除されている。
関連サイト:
検査計画、出荷制限等の品目・区域の設定・解除の考え方(PDF) - 厚生労働省
2011年3月に福島原発で発生した原発事故によって「食品衛生法の暫定基準値」を上回ったことから出荷制限・停止措置が取られた農産品に対して、出荷制限を解除し、再び市場へ出荷可能とするために必要とされる基準、および手続き。2011年4月4日に政府原子力災害対策本部によってまとめられた。
解除の要件としては、地域ごと、および品目ごとにサンプル調査を行い、「安定的に暫定規制値を下回る」と判断されることが必要である。約1週間の間隔でサンプル調査し、3回連続で暫定規制値を下回るか、あるいは検出されなかった場合に、出荷制限を解除することができる。
2011年4月11日現在、3月中に出荷制限措置がとられていた群馬県産のホウレンソウとカキナ、および福島県産の原乳、茨城県産の原乳などが順次制限解除されている。
関連サイト:
検査計画、出荷制限等の品目・区域の設定・解除の考え方(PDF) - 厚生労働省
ホワイトスペース特区
読み方:ホワイトスペースとっく
総務省「新たな電波の活用ビジョンに関する検討チーム」が検討を進めている使用されていない電波の周波数帯域(ホワイトスペース)の有効活用に関する実証実験を行うための地域。
ホワイトスペース特区ではそれぞれの地域におけるホワイトスペースの事情を踏まえて、ホワイトスペースを活用したシステムやサービスの研究開発、および実施を行う。
2010年8月に、ホワイトスペース特区の先行モデルが発表され、同年9月から10月にかけて、ホワイトスペース特区に関する提案が募集された。2011年4月に、25のプロジェクトがホワイトスペース特区として選定されている。
関連サイト:
「ホワイトスペース特区」の決定 - 総務省 新たな電波の活用ビジョンに関する検討チーム
新たな電波の活用ビジョンに関する検討チーム
総務省「新たな電波の活用ビジョンに関する検討チーム」が検討を進めている使用されていない電波の周波数帯域(ホワイトスペース)の有効活用に関する実証実験を行うための地域。
ホワイトスペース特区ではそれぞれの地域におけるホワイトスペースの事情を踏まえて、ホワイトスペースを活用したシステムやサービスの研究開発、および実施を行う。
2010年8月に、ホワイトスペース特区の先行モデルが発表され、同年9月から10月にかけて、ホワイトスペース特区に関する提案が募集された。2011年4月に、25のプロジェクトがホワイトスペース特区として選定されている。
関連サイト:
「ホワイトスペース特区」の決定 - 総務省 新たな電波の活用ビジョンに関する検討チーム
新たな電波の活用ビジョンに関する検討チーム
新たな電波の活用ビジョンに関する検討チーム
読み方:あらたなでんぱのかつようビジョンにかんするけんとうチーム
総務省のもとで発足した、いわゆる「ホワイトスペース」の利用をはじめとする電波の活用方法について研究・検討するプロジェクトチーム。2009年12月から活動を行っている。
新たな電波の活用ビジョンに関する検討チームでは、想定されるホワイトスペース活用方法の検討、ホワイトスペース活用の制度化等を促進するため「ホワイトスペース特区」の指定などを行っている。
関連サイト:
新たな電波の活用ビジョンに関する検討チーム
総務省のもとで発足した、いわゆる「ホワイトスペース」の利用をはじめとする電波の活用方法について研究・検討するプロジェクトチーム。2009年12月から活動を行っている。
新たな電波の活用ビジョンに関する検討チームでは、想定されるホワイトスペース活用方法の検討、ホワイトスペース活用の制度化等を促進するため「ホワイトスペース特区」の指定などを行っている。
関連サイト:
新たな電波の活用ビジョンに関する検討チーム
ホワイトスペース
英語:white space
「空白地帯」の意味。特に、電波の周波数帯域のうち、放送など特定の目的のために割り当てられているが、実際上は未使用になっている帯域を指す。
放送波は従来、各放送局に割り当てられ、混信を避けるために一定の周波数帯域を未使用にしてチャネル同士を隔てるなどして運用されてきた。ところが実際には、地域によって使用状況に差があり、特定地域では特定の周波数帯域が全く使用されていない、といった状況が生じている。
また、電波の干渉を避けるために周波数帯域に空白が設けられていたが、地上波テレビ放送のデジタル化や通信設備の高度化などによって、電波干渉も軽減されつつあり、有効利用が可能となっている。
総務省は2009年12月から、電波の有効利用を目的としてホワイトスペースの活用に関する検討会(新たな電波の活用ビジョンに関する検討チーム)を開き、その中でホワイトスペースの試験的活用および実証実験を行うための「ホワイトスペース特区」を決定した。
関連サイト:
新たな電波の活用ビジョンに関する検討チーム - 総務省
「空白地帯」の意味。特に、電波の周波数帯域のうち、放送など特定の目的のために割り当てられているが、実際上は未使用になっている帯域を指す。
放送波は従来、各放送局に割り当てられ、混信を避けるために一定の周波数帯域を未使用にしてチャネル同士を隔てるなどして運用されてきた。ところが実際には、地域によって使用状況に差があり、特定地域では特定の周波数帯域が全く使用されていない、といった状況が生じている。
また、電波の干渉を避けるために周波数帯域に空白が設けられていたが、地上波テレビ放送のデジタル化や通信設備の高度化などによって、電波干渉も軽減されつつあり、有効利用が可能となっている。
総務省は2009年12月から、電波の有効利用を目的としてホワイトスペースの活用に関する検討会(新たな電波の活用ビジョンに関する検討チーム)を開き、その中でホワイトスペースの試験的活用および実証実験を行うための「ホワイトスペース特区」を決定した。
関連サイト:
新たな電波の活用ビジョンに関する検討チーム - 総務省
ラドトリアージ
英語:RAD Triage
放射線量を簡易に測定できる使い捨てタイプの放射線測定カード。米国製品で、2011年3月の福島原発の事故を機に日本でも紹介され注目を集めている。
ラドトリアージはセンサーが受けた放射線量によってセンサーの色が段階的に変わる方式となっている。20ミリシーベルト、50ミリシーベルト、100ミリシーベルト、といった段階で表示される。ガイガーカウンターのように現在地の放射線量を測定する用途よりも、常に身につけて累積の被ばく量を知るといった用途に向いている。
ガイガーカウンターは個人が持つには高価であり装置自体も大きいが、それに比べるとラドトリアージは安価で携帯しやすい。放射線被爆に不安を覚える個人を中心に売れているという。
放射線量を簡易に測定できる使い捨てタイプの放射線測定カード。米国製品で、2011年3月の福島原発の事故を機に日本でも紹介され注目を集めている。
ラドトリアージはセンサーが受けた放射線量によってセンサーの色が段階的に変わる方式となっている。20ミリシーベルト、50ミリシーベルト、100ミリシーベルト、といった段階で表示される。ガイガーカウンターのように現在地の放射線量を測定する用途よりも、常に身につけて累積の被ばく量を知るといった用途に向いている。
ガイガーカウンターは個人が持つには高価であり装置自体も大きいが、それに比べるとラドトリアージは安価で携帯しやすい。放射線被爆に不安を覚える個人を中心に売れているという。