新語時事用語辞典とは?

2011年6月4日土曜日

アンペア下げ

読み方:アンペアさげ

電力会社との契約アンペア数を、より低いプランに変更すること。

契約アンペアを下げると、基本料金が割安になる反面、使用電力量の上限値は低くなる。つまり、より低い電力量でブレーカーが落ちる。

例年は夏場に契約アンペアを上げる利用者が多い傾向があるというが、2011年の春から初夏にかけては、首都圏での電力不足と、風潮として広まりつつある節電の傾向などを背景として、アンペア下げを行う世帯が急増している。

契約アンペア数を変更するには、申し込みを行った後、各家庭に備え付けられているブレーカーを交換してもらう必要がある。東京電力の管内では例年にないアンペア下げの依頼にブレーカーの予備が不足する状況に至っているという。

DTPA

別名:ジエチレントリアミン5酢酸
英語:Diethylene-triamine-penta-acetic acid

体内に取り込まれたプルトニウムの体外排泄を促す効果があるとされる薬剤。プルトニウムを積極的に排出し、内部被ばくの量を減らす効果が期待される。

静脈注射もしくは吸入によって投与する。服用して腸から摂取する吸収率は低いという。また、急激な使用は吐き気や発熱などの副作用を伴うおそれがある。

DTPAは従来日本では認可されていなかったが、2008年に緊急被ばく医療への対策として、導入、およびDTPAの投与方法に関するガイドラインも検討されている。

2011年6月4日現在、放射性セシウムの体外排出を促すドイツ製薬剤「ラジオガルダーゼ」が、日本でも販売認可を受けており、「ジトリペンタートカル」と「アエントリペンタート」という2商品も承認される見通しとなっている。

関連サイト:
DTPA 投与方法に係るガイドライン - 財団法人 原子力安全研究協会

ジオ・コスモス

英語:Geo-Cosmos

日本科学未来館に展示されている、地球を映す有機ELディスプレイ。

ジオ・コスモスの表面は、約10cm四方の有機ELパネルおよそ1万枚で構成されている。有機ELが球形に隙間なく配置されており、地表や、気象衛星が撮影した雲の流れといった映像を高解像度で表示・再現する。コンピュータグラフィックスを駆使した地球シミュレーションなども映すことができる。

ジオ・コスモスは、同館のタッチパネル式端末「ジオ・スコープ」、オンラインでユーザーがそれぞれ世界地図を描く「ジオ・パレット」とともに、「つながりプロジェクト」として公開・配信されている。

関連サイト:
日本科学未来館「つながり」プロジェクト

仮設汚染水タンク

読み方:かせつおせんすいタンク

外部に流して廃棄できない「汚染水」を一時的に溜め込んでおくために設置するタンク。

2011年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所の原発事故では、冷却用放水などにより放射性物質に汚染された多量の水が生じ、処理方法が問題となっている。4月から設置が進められている仮設タンクや、メガフロートを譲り受けたのも、汚染水処理の対策のひとつである。

6月3日には新たに数百基の仮設汚染水タンクを設置する計画が発表された。5月末までに施設内に存在する汚染水の量は合計10万トン余りに上ると見られている。

テルル132

別名:Te-132
英語:tellurium 132

テルル(Te)の放射性同位体。人工放射性同位体であり、主に原子炉内で副産物として生成される。半減期は約3日。

テルル132は、炉内が1000度を超える高温に達し、原子炉内の核燃料が損傷するのでないと、原子炉の外部で検出されることはないと考えられている。

2011年3月11日に発生した東京電力福島第一原子力発電所の原発事故では、被災翌日の3月12日に、施設から数キロメートル離れた地域で微量のテルル132が検出されていたことが、2011年6月の段階で明らかになった。