新語時事用語辞典とは?

2011年6月17日金曜日

特定避難勧奨地点

読み方:とくていひなんすいしょうちてん
別名:避難勧奨地点
別名:ホットスポット避難勧奨地点

原発事故により放射性物質の飛散が懸念される周辺地域において、「計画的避難区域」に該当しないが、局所的に放射線量が高くなっているため、避難が勧告される地域。

「計画的避難区域」は福島第一原発から半径20キロメートル以内の地域が一律対象となっているが、その外側の地域においても、地域によって特異的に高い放射線量が計測されており、「放射線ホットスポット」などと通称されている。

政府は2011年6月16日、年間被ばく量が20mSvを超えるおそれのあるいくつかの地域を特定避難勧奨地点に指定し、住民が避難する場合には支援することを発表した。

放射線ホットスポット

読み方:ホットスポット

局地的に放射線量が高い場所。「ホットスポット」は、局所的に何かが活性化している、活発となっている場所のことである。

東京電力福島第一原子力発電所で発生した原発事故を受けて、周辺各地域では放射線量の計測を行っているが、その中で局地的に線量の高い地点ができることがある。これは、飛散した放射性物質が風や雨などで流され、集まることによると考えられている。

政府は2011年6月16日、1年間の放射線量が積算で20mSvを超えると推測される地域については「特定避難勧奨地点」に指定し、避難勧告を行うことを発表している。

プロメテウスの火

別名:プロメーテウスの火

ギリシア神話においてプロメテウスが人類にもたらした火。強大でリスクの大きい科学技術の暗喩として用いられる。

プロメテウスは天界の火を盗んで人類にもたらした存在として知られる。ギリシア神話において、人間はプロメテウスから火を与えられて幸福になったかというと、あながちそうとは言えず、高度な文明と共に争いや苦難も持つようになったという。

原子力は、しばしば「プロメテウスの火」に喩えられる。チェルノブイリや福島第一原発などで発生した原発事故のように、人間の力では制御できない高いリスクを持ち、制御しとおせたとしても、オンカロのように人間の尺度を越えた膨大な時間の管理が必要となる。そのような技術でありながら、発電という側面においては半ば欠かすことができない技術となっているからである。

女性化学賞

化学の分野で顕著な業績を立てた女性の化学者を顕彰する賞。1911年にキュリー夫人がノーベル化学賞を受賞したことに因み、2011年にIUPAC(国際純正・応用化学連合)が実施した。

女性化学賞では23名の女性化学者が受賞者に選ばれた。その中で1名、日本人として、相馬芳枝・神戸大特別顧問が選ばれている。

関連サイト:
IYC 2011(世界化学年)の女性化学賞に相馬芳枝氏の受賞が決定 - 日本化学会

ラドフイット

英語:RADFit

カードサイズで使いきり式の、個人向け放射線被ばく量測定器。常に持ち歩くことで個人が累積でどのくらい被ばくしたかの目安を調べることができる。

ラドフイットと同じ作り、同じ使い方をする放射線測定器に、RADTriage(ラドトリアージ)、RADTriage-FIT、モバイル・ドシメーター、などがある。

オガララ帯水層

読み方:オガカラたいすいそう
別名:ハイ・プレーンズ帯水層
英語:Ogallala Aquifer

米国の中ほどに存在する地下の帯水層。日本の国土に匹敵する面積にわたって大量の地下水を湛えている。帯水層に含まれる水量は4兆トンとも言われている。アメリカ中部の乾燥した気候において重要な水源であり、農業用水、および飲料水として欠かせないものとなっている。

オガカラ帯水層の位置するアメリカ中部は、雨量の少ない気候でありながら、大規模な穀倉地帯として開発が進んでいる。その背景には、オガカラ帯水層から地下水を汲み上げることで豊富な量の給水が可能だったという事実がある。しかしながら、機械化されたポンプによる大量の水の汲み上げなどが続けられたことなどによって、オガカラ帯水層では深刻な水量の低下が進行しているとされ、問題視されている。