新語時事用語辞典とは?

2011年7月13日水曜日

ドライミスト

別名:dry mist
英語:mist spraying

微細な水滴の霧を噴射させる装置。または、その装置から噴射された霧。

ドライミストでは10ミクロン単位の噴出孔を持つ専用のノズルを用いて噴出される。霧の粒子が極めて小さいため、肌に触れても濡れた感覚がしない。また、気化熱で熱を奪う方式で、水そのものを冷却するわけではないので、冷却に使用するエネルギーもエアコンなどに比べて少ないという利点がある。

ドライミストは、これまでは比較的大きな商業施設などで設置されることが主だったが、2011年現在では小型化や低価格化が進み、家庭向け製品も登場しはじめているという。2011年7月には、群馬県太田市が夏場の熱中症のリスクを抑えるため、市内の全ての学校にドライミスト装置を設置することを決定している。

個体識別番号

読み方:こたいしきべつばんごう

量産品などで、個体を識別可能にする目的で付与された番号。ID番号。特に、牛肉トレーサビリティ法において牛肉に付与された牛の識別番号。

牛肉トレーサビリティ法では、肉牛に対する情報の管理・保存が義務付けられている。個体識別番号を参照することで、牛肉の産地や加工工場を追跡することが可能となっている。2011年7月には、放射性セシウムへの汚染が確認された牛肉と同じ農家で育てられた牛の肉が、個体識別番号から特定されている。

なお、個体識別番号はさまざまな産業・用途で用いられており、携帯電話の端末に振られるユーザー識別子(UID)などを指す場合も多い。

相対的貧困率

読み方:そうたいてきひんこんりつ
別名:相対的貧困

国民全体のうち、低所得で貧困状態にある人の割合を示したもの。全所得から住民税や所得税、社会保障費などのを除いた「可処分所得」が、全国民の中央値の半分に満たない人がどのくらいいるかという割合。

2009年に一昨年(2007年)時点の日本の相対的貧困率が発表された際には、相対的貧困率は15.7パーセントだった。2011年7月には2009年時点の相対的貧困率が公表されたが、相対的貧困率は16.0パーセントに悪化していた。この値は過去最悪の記録であるという。

牛肉トレーサビリティ法

読み方:ぎゅうにくトレーサビリティほう
別名:牛トレーサビリティ法
別名:牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法

牛肉に個体識別番号を付与することで、肉牛の出生から飼育、加工、運搬を経て、消費者のもとに届くまでの履歴を追跡できるようにした法律。

牛肉トレーサビリティ法は2003年に施行された。BSE問題として話題となった「牛海綿状脳症」の被害をおさえることなどが主な目的であったが、2011年7には、福島第一原発の周辺農家から出荷された牛肉から放射性セシウムが発見された件で、同じ農家から出荷された牛肉が牛肉トレーサビリティ法に基づき特定されている。

関連サイト:
牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法 (平成十五年六月十一日法律第七十二号)

原発国有化

読み方:げんぱつこくゆうか

電力事業者から原子力発電事業を切り離し、原子力発電事業を国有化するという構想。

2011年7月13日に、菅直人総理大臣が今後の電力会社のあり方について原発国有化に言及している。原子力発電のリスクの大きさを考えた場合に、民間企業が担えるものなのかどうか、という観点から、国有化も視野に入れるべきだという認識であるという。

なお、フランスやロシアなどでは、原子力発電事業は国有企業が行っている。