新語時事用語辞典とは?

2011年7月20日水曜日

箝口令

読み方:かんこうれい
別名:鉗口令
別名:かん口令

ある物事を口外しないように命を下すこと。

2011年7月19日に閣議後に開かれた閣僚懇談会(閣僚懇)では、新たに閣僚懇に加わった閣僚に対して、枝野幸男官房長官が会の内容を外部に漏らさないように伝えたことが、箝口令ではないかと取り沙汰された。官房長官は、閣僚懇はもともと非公開の性格をもつものだと表明している。

臨界前核実験

読み方:りんかいまえかくじっけん
別名:未臨界核実験
英語:subcritical experiment

核物質を臨界状態に達しない「未臨界」の状態で、核実験を行うこと。

臨界前核実験では、核爆発が発生する前段階までを実験対象とする。核爆発を伴わないため、爆発の衝撃や放射能などによる環境への影響・汚染がない。臨界前核実験の観測データをコンピュータで再現すれば兵器開発が可能であるとされる。

米国は1990年代、2000年代を通じて二十数回の臨界前核実験を実施している。米国は核軍縮を表明する一方で、臨界前核実験を引き続き行っていく姿勢も見せている。ちなみに、核実験を禁止する「包括的核実験禁止条約」(CBTB)において未臨界核実験は核爆発を伴わないため禁止対象から外れている。

閣僚懇談会

読み方:かくりょうこんだんかい
別名:閣僚懇

閣議後に閣僚が全員あつまって開かれる懇談会。閣僚懇。閣議のように、何かを決定する場としてではなく、閣僚が互いに意見を交換したり共有したりする場として開かれる。 1990年代半ば、細川内閣から開かれるようになったもの。

閣僚懇談会は秘密会の性格を持っており、基本的には、公式な記者会見の場を除いて内容は外部に公開されない。2011年7月19日に開かれた閣僚懇談会では、枝野幸男官房長官が新参の閣僚に対し、会の内容を口外しないよう指示したことについて、「箝口令を敷いたのか」と話題になったが、官房長官は従来どおりの慣習を説明したものだとしてこれを否定している。

フェーン現象

読み方:フェーンげんしょう

気流が山脈を越える際に、湿度が低下して乾燥した高温の空気となり、山脈の反対側のふもとに乾燥した下降気流となってをもたらす現象。

高台移転

読み方:たかだいいてん

津波による被害などを避けるために、住居などを海面から高い位置へ移すこと。

2011年3月に東日本大震災で大津波の被害を受けた地域のうち、いくつかの市町村では、震災復興計画の一つとして、高台移転を盛り込んでいる。2011年7月には菅直人内閣総理大臣が、それまでの居住地を国が買い上げて高台移転への財政支援を行う案などを述べた。

東日本大震災で大きな津波被害をうけた三陸海岸の沿岸部では、過去にも明治三陸地震や昭和三陸地震で津波被害に遭い、高台移転を行っていたにも関わらず、さらに巨大な津波によって流された地域などもある。