新語時事用語辞典とは?

2011年9月27日火曜日

満額回答

読み方:まんがくかいとう

春闘などにおいて、会社が組合の要求をすべて受け入れること。

満額回答の内容としては、賃金の引き上げや労働時間の短縮などが挙げられる。

なお、満額回答という表現は春闘以外でもしばしば用いられることがある。例えば国会答弁において、野党議員の要求に対して大臣が全面的に受け入れる答弁をした場合や、裁判において、検察側、あるいは、弁護側の主張がすべて受け入れられた判決であったりする場合においても満額回答と表現することがある。

光学衛星

読み方:こうがくえいせい


光学センサーを搭載した情報収集衛星。日本では特に、政府が運用する「光学1号機」~「光学4号機」を指すことが多い。

情報収集衛星は「事実上の偵察衛星」と称される。地上の物体を撮影、分析して情報を集め、防衛や安全保障などに役立てることが主な目的となる。撮影方式によって「光学衛星」と「レーダー衛星」に分類され、レーダー衛星は夜間の撮影に適した方式となっている。

2011年9月23日に、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業は、種子島宇宙センターから「光学4号機」を搭載した「H-IIAロケット19号機」を発射。ほどなく光学4号機は正常に切り離され、打ち上げに成功した。

北朝鮮は、光学4号機の打ち上げについて非難している。

ちなみに、H-IIAロケットの打ち上げはこれで13回連続の成功を数えたことになる。

関連サイト:
H-IIAロケット19号機による 情報収集衛星光学4号機の打上げ結果について

大阪ダブル選挙

読み方:おおさかダブルせんきょ
別名:大阪ダブル選
別名:大阪W選
別名:大阪W選挙

大阪府知事選挙と大阪市長選挙が同じ日に実施されること。

2011年9月現在、大阪市長選挙は2011年11月27日に投開票が行われることが決まっている。また、橋下徹・大阪府知事は大阪市長選挙に合わせて辞職することを表明しており、2011年11月27日は大阪ダブル選挙になるとの見方が多い。

2011年11月に行われる予定の大阪ダブル選挙の争点は、橋下徹・大阪府知事の唱える「大阪都構想」などが中心とされる。

ちなみに過去には、1971年に大阪ダブル選挙が行われている。

反政府デモ

読み方:はんせいふデモ

その国の政治体制に対して不満のある国民が集まり、自分たちの意思や主張を示すこと。

反政府デモは独裁国家で行われることが多く、その内容は民主化運動であることが多い。

2011年、中東や北アフリカを中心とした反体制運動「アラブの春」も反政府デモの1つとされる。反政府デモが発端となりエジプトやリビアなどの独裁国家が崩壊している。なお、イエメンやシリア、サウジアラビアなどでも反政府デモが起きている。

不完全内閣

読み方:ふかんぜんないかく

完全ではなく、必要なものが欠けている、または、不備である内閣のこと。

2011年9月現在、不完全内閣は、主に野田佳彦内閣に対して用いられている。

野田佳彦内閣が不完全内閣とされる要因としては、鉢呂吉雄・前経済産業相による不適切発言、小宮山洋子・厚生労働相による閣内不一致でのたばこ税増税発言、平野博文・国会対策委員による『内閣の態勢が不十分』という発言などが挙げられる。

公民権停止

読み方:こうみんけんていし

国民として有している権利を止められること。

日本における公民権停止は、選挙権や被選挙権の停止を指すことが多い。

公民権停止は、「公職選挙法」や「政治資金規正法」、「地方公共団体の議会の議員及び長の選挙に係る電磁的記録式投票機を用いて行う投票方法等の特例に関する法律」などで規定されている。これらの法律に抵触して刑に処せられた場合は、公民権停止になることが多い。

また、他の罪状で実刑に処せられて刑期中の者や成年被後見人なども公民権停止の対象とされる。

関連サイト:
公職選挙法
政治資金規正法
地方公共団体の議会の議員及び長の選挙に係る電磁的記録式投票機を用いて行う投票方法等の特例に関する法律

肝吸虫症

読み方:かんきゅうちゅうしょう
別名:横川吸虫症
別名:肝臓ジストマ
別名:肝ジストマ症
別名:肝ジストマ
英語:Clonorchiosis

肝吸虫と呼ばれる吸虫の一種に寄生されて発症する病気。肝硬変のような症状を引き起こすことで知られる。

肝吸虫はコイ、フナ、ワカサギといったコイ科の淡水魚を中間宿主とし、人間や犬猫などを最終宿主とする。コイなどの淡水魚を、加熱調理せずに生食することで感染する。特に人糞などの混ざりやすい不衛生環境で育った淡水魚は、肝吸虫を保有している危険が高いという。

肝吸虫は、よく加熱調理することで死滅させることができる。中国の広東省などの一部の地域では、2011年現在、淡水魚を刺身として食することがグルメであるとしてもてはやされ、それと共に、肝吸虫症への罹患例も増加していると言われる。

マゴットセラピー

別名:マゴット治療
別名:蛆虫療法
別名:うじ虫療法
別名:ウジ虫療法
英語:maggot therapy
英語:Maggot Debridement therapy

壊疽を起こした潰瘍にマゴット(蛆、ハエの幼虫)を這わせ、壊死した組織を食べさせることで、治療を促進する両方。糖尿病性の壊疽などに対して有効な治療法の一つとして注目されている。

蛆(マゴット)は腐肉を餌とする性質を持ち、正常組織は食べないため、潰瘍上の不要な組織を効率的に除去することができる。食べ方として、たんぱく質の酵素で壊死組織を溶かして吸うという形をとるが、この酵素によって正常組織に殺菌・抗菌作用がもたらされる。組織の表面を無数のマゴットが這うことが細胞を刺激し、組織再生を促す効果もあるといわれている。

マゴットには、無菌状態で飼育された清潔な蛆が使用される。数日にわたり壊死細胞を食べた後、蛹になろうとする。その手前で傷口から除去して新しいマゴットに取替え、治療を継続する。

マゴットセラピーは古くから行われてきた療法でもあるが、近年になって欧米を中心にその効果が再評価されつつある。日本でも2011年現在は保険外診療の対象であるが、「ジャパンマゴット治療教育研究推進協会」などがマゴットセラピーの普及促進活動やマゴットの融通を行っており、治療を受けることが可能である。