新語時事用語辞典とは?

2011年10月10日月曜日

PIIGS

読み方:ピッグス
読み方:ピグス

欧州諸国でユーロを採用している諸国のうち、財政状態に問題や不安があるとされる5ヵ国を頭字語で示した通称。

PIIGSの5文字は、ポルトガル、イタリア、アイルランド、ギリシャ、スペインを指すものである。このうち、イタリアとアイルランドは、どちらかを除外し、「PIGS」とする場合もある。「pigs」は英語で「豚」の複数形でもある。

PIIGSの中でも特にギリシアは、2011年現在、深刻な財政危機(ギリシア危機)に陥っており、欧州債務危機とも呼ばれるEU全体の問題へと波及しつつある。ギリシア国債を大量に保有していた欧州大手金融機関「デクシア」は、2011年10月9日、本拠を置くフランス・ベルギーの両国へ支援を要請し、事実上、経営破綻している。

PIGS

読み方:ピッグス
読み方:ピグス

英語で「豚」の複数形。経済の分野では、ユーロ圏において財政状態に問題や不安を抱えている国家を指した頭字語として用いられる場合がある。

PIGSは、それぞれポルトガル、イタリア(またはアイルランド)、ギリシャ、スペイン、の頭文字を表している。イタリアとアイルランドは時期により入れ替わったり、または両方とも含めて「PIIGS」を読んだりすることもある。なお、英語で「豚」(pigs)は好ましくないイメージで用いられることが多く、「PIGS」の呼び名はあくまで通称として用いられている。

PIGSのうちギリシアは、特に財政状況の悪化が顕著となっており、2011年10月現在、ギリシア国債を大量に保有する大手金融機関「デクシア」が事実上の経営破綻に陥るなど、ユーロ圏全体へ影響を及ぼしつつある。

ユーロ危機

読み方:ユーロきき
別名:ユーロクライシス
英語:Euro crisis

欧州連合の共同通貨であるユーロの通貨価値が崩壊する危機。特に2011年現在、ギリシア危機を発端として深刻化している「欧州債務危機」によるユーロの崩壊の危機のこと。

2009年、ギリシアで政権交代が実現し、同国の過去10年以上にわたる巨額の財政赤字が暴露された。これが引き金となり、ギリシアも通貨として採用しているユーロの貨幣価値も下降している。

ギリシアの国債を大量に保有しているフランス・ベルギー系の大手金融機関「デクシア」は、2011年10月に両国政府からの公的支援を受け解体・再編成が行われることが決定した。ヨーロッパの金融機関が欧州債務危機によって事実上の経営破綻に至った初の事例となった。

甲状腺検査

読み方:こうじょうせんけんさ

喉の下側にある内分泌器官「甲状腺」の検査。特に放射性ヨウ素の蓄積の有無を調べるための検査を指すことが多い。

甲状腺は発育や新陳代謝を促すホルモンを分泌する器官であり、放射性ヨウ素が溜りやすい部分として知られる。特に成長期の児童に放射性ヨウ素の蓄積が見られた場合、内部被ばくによる影響が顕著にあらわれやすい。

2011年3月に東京電力福島第一原子力発電所で原発事故が発生したことを受けて、2011年10月から福島大学で、震災発生時に18歳以下だった県民全員を対象とした甲状腺検査が開始されている。

コプト教会

読み方:コプトきょうかい
別名:コプト正教会
英語:Coptic Orthodox Church

キリスト教・東方諸教会の一派で、エジプトを中心に発展した少数派。エジプトでは国民の約1割程度がコプト教徒であるとされる。なお、エジプト国民の多くはイスラム教徒である。

2011年1月にエジプトの長期独裁政権・ムバラク政権が崩壊した後、コプト教徒とイスラム教徒との間でデモや抗争が頻発している。多くは宗派間の対立であるとされ、2011年9月にはイスラム教徒によってコプト教の教会が破壊されたことが原因で武力衝突に発展、20数名が死亡する事態に発展している。

珠江デルタ

読み方:しゅこうデルタ
別名:珠江デルタ地域
別名:珠江デルタ地帯
別名:珠江三角洲

中国広東省に注ぐ珠江の河口に位置した、広州、香港、マカオの三都市を中心とした地域および経済圏。

珠江デルタは製造業、とりわけ電子機器などの製造工場が密集する工業地帯として発展しており、中国企業だけでなく海外の企業も数多く進出している。物流の整備も進んでいるという。香港に本拠地を構え、珠江デルタに工場を持つ、という形を取ることも多いという。

珠江デルタでは、近年PCをはじめとする電子機器の製造において、世界の約半分近くを製造していると言われている。

なお、中国で産業の盛んなデルタ地帯として、珠江デルタの他に「長江デルタ」なども知られている。

ウォール街デモ

読み方:ウォールがいデモ
別名:格差是正デモ
英語:Wall Street demo

米国内で、失業率の高さや社会格差へ対する抗議、経済政策の是正要求などを訴える目的で発生したデモの通称。2011年9月頃からニューヨークのウォール街を中心として発生して頻発している。

2011年10月5日に開かれた大規模集会では、ウォール街に1万人以上のデモ参加者が集まり、更新を行っている。また、ウォール街デモを発端として、ロサンゼルスやボストンなど米国全土、あるいは世界各地の都市にもデモが呼びかけられており、より広域に波及する気配を見せている。

ウォール街デモの参加者は、主に失業者や労働組合の関係者、学生などであるとされる。米国の若者たちがSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の1つであるFacebook(フェイスブック)などを用いて呼びかけ、参加者を増やしているという。ちなみに、2010年にチュニジアで始まり、ベンアリ政権の打倒の至った「ジャスミン革命」でも、FacebookやYouTubeを初めとするソーシャルメディアが大きな役割を果たしたと言われている。

種の保存法

読み方:しゅのほぞんほう
別名:絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律
別名:絶滅の恐れのある野生動植物の種の保存に関する法律
英語:the Act for the Conservation of Endangered Species of Wild Fauna and Flora

国内外の希少な動植物や絶滅のおそれのある野生生物(国内希少野生動植物種)を保護する目的で制定された法律。1993年に施行された。

種の保存法により、特定の希少野生動植物の生きている個体を捕獲・採取したり、殺傷したりすることが禁じられている。また、販売・譲渡することは個体の生死に関わらず禁止されている。剥製も販売・譲渡してはならない。

ワシントン条約において指定されている種に関しては、登録を受ければ譲渡や剥製を陳列する許可を得ることは可能である。

国内希少野生動植物種の例として、トキ、オオワシ、ハヤブサ、イリオモテヤマネコ、ヤドリコケモモなどが指定されている。特に猛禽類については、鷹狩りなどに用いる目的で不正に捕獲しようとするケースが度々発生している。

関連サイト:
種の保存法の解説 - 環境省
絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律 - e-Gov