新語時事用語辞典とは?

2011年11月25日金曜日

クレジット・デフォルト・スワップ

英語:credit default swap
英語:CDS

信用リスクを対象としたデリバティブ商品のこと。

クレジット・デフォルト・スワップは、主にその国のソブリン債を所有している投資家が保険のために所有していることが多い。

クレジット・デフォルト・スワップを買っていれば、もしその国がデフォルト(債務不履行)に陥ったとしても、損失額が保障される。ちなみに、クレジット・デフォルト・スワップの買い手は、クレジット・デフォルト・スワップの売り手に対して固定金利(プレミアム)を支払う。

クレジット・デフォルト・スワップは、その国のデフォルトの可能性を知る指標として使われることがある。クレジット・デフォルト・スワップの値が高ければ高いほど、デフォルトの可能性は高い。例えば、2011年11月23日現在のギリシャの5年物ドル建てのクレジット・デフォルト・スワップは9537bps(ベーシスポイント)である。これは、同日の日本の127bpsに比べて高い水準にある。

関連サイト:
CGGB1U5:IND GREECE CDS USD SR 5Y - Bloomberg
CJGB1U5:IND JGB CDS USD SR 5Y - Bloomberg

新東京駅

読み方:しんとうきょうえき

国土交通省が、東京駅の丸の内側に設置を目指している駅の名称。

新東京駅の設置構想は、国土交通省の平成22年度「成田・羽田両空港間及び都心と両空港間の鉄道アクセス改善に係る調査」により示されている。調査書では、成田空港と羽田空港の一体的な活用を推進するために、両空港間のアクセス強化を図るとしている。そのために、成田空港方面の押上駅と、羽田空港方面の泉岳寺駅との間に短絡線(いわゆる追い越し線)を整備し、ターミナル駅として新東京駅を設置するとしている。

国土交通省の試算では、新東京駅の設置により成田空港から羽田空港までの所要時間を従来の92分から59分に短縮できるとしている。

関連サイト:
平成22年度 「成田・羽田両空港間及び都心と両空港間の鉄道アクセス改善に係る調査」の概要について - 国土交通省

総合取引所構想

読み方:そうごうとりひきじょこうそう

日本政府が検討している、証券取引、金融取引、商品先物取引を同じ取引所で売買できる「総合取引所」設立の構想のこと。

総合取引所構想は、市場の国際競争力を高めることを目的として、2007年に当時の経済財政諮問会議により提言された。また、2010年には、政府の成長戦略の1つとして総合取引所構想を打ち上げている。

ちなみに、証券取引、金融取引に関する監督官庁は金融庁で、商品先物取引に関する監督官庁は農林水産業である。

関連サイト:
経済財政諮問会議

女性宮家

読み方:じょせいみやけ

女性の皇族が結婚しても、皇族の一員としてとどまれるようにする制度のこと。

2011年11月25日、羽毛田信吾・宮内庁長官は、女性宮家の創設を検討課題とする考えを示した。

ちなみに、2011年11月現在、皇室典範では、女性の皇族が皇族以外の人と結婚した場合、皇族の一員としてとどまることはできないと規定している。

関連サイト:
皇室典範

米軍軍属

読み方:べいぐんぐんぞく
別名:米軍属
別名:アメリカ軍軍属
別名:アメリカ軍属

アメリカ合衆国の国籍を持ち、アメリカ合衆国の軍隊に雇われた民間人のこと。

2011年11月22日までは、日米地位協定では、日本における米軍軍属の公務中の事件や事故の第1次裁判権はアメリカ合衆国側にあるとしている。アメリカ側が起訴しなければ、米軍軍属への刑事訴追はない。

2011年11月23日に行われた日米合同委員会において、日米地位協定の見直しが検討され、アメリカ合衆国側が起訴しない場合は、日本側が米軍軍属を起訴できるようになった。

麻薬カルテル

別名:ドラッグカルテル
英語:drug cartel

麻薬の違法取引きを行うため結成された大規模な犯罪組織。麻薬の密輸などを主な活動としている。「麻薬密輸組織」または単に「麻薬組織」などと呼ばれる場合も多い。

麻薬カルテルの多くは大量の兵器と兵士を備え、暴力による権力行使を行っている。麻薬カルテル同士の麻薬の販売ルートを巡る対立や、政府の制圧作戦に対する抵抗などで、武力衝突に発展し多くの死者を出すことも多い。

メキシコでは、複数の大規模な麻薬カルテルが抗争を続けており、「メキシコ麻薬戦争」などと呼ばれている。メキシコ政府も数万人規模の治安部隊を動因して制圧に乗り出すなど、積極的に麻薬カルテル撲滅へ取り組んでいるものの、抗争はやむことはなく、むしろ激化していると言う。

メキシコの主な麻薬カルテルとして、シナロア・カルテル、ガルフ・カルテル、ロス・セタスなどが知られている。

シナロア・カルテル

英語:Sinaloa Cartel

メキシコの麻薬密輸組織(麻薬カルテル)の一つ。シナロア州を本拠地とする。数多くのメキシコ麻薬カルテルの中でも最も勢力のある組織の一つであり、麻薬密輸組織としては世界最大とも言われている。

シナロア州では、2011年11月、16人分の遺体がトラックの荷台に積まれた状態で燃やされているのが発見されている。

アノニマス・イベロアメリカ

英語:Anonymous Iberoamerica

ハッカー集団「アノニマス」が中南米地域向けにスペイン語で運営しているウェブサイト。「イベロアメリカ」は中南米地域を指す呼び名の一つである。

アノニマス・イベロアメリカは、メキシコ麻薬戦争との関連で、メキシコの麻薬密輸組織である「セタス」(ロス・セタス)に仲間を拉致され、セタスの組織内に関する重大な秘密を暴露しない代わりに、仲間の身柄を引き渡すよう要求する、という交渉を行っている。

関連サイト:
"Anonymous" vs. Zetas in clash of shadow groups - CBSNEWS 2011年11月2日

制動装置不良

読み方:せいどうそうちふりょう
別名:道交法違反(制動装置不良)
別名:道路交通法違反(制動装置不良)
別名:道路交通法違反(制動装置不良等)

車両に適切な制動装置(ブレーキ)が装備されていない状態で公道を走行した際に問われる法律違反。

制動装置不良は、自動車や原付バイクに対しても問われるが、2011年現在では特に「ピスト」と呼ばれる自転車に対して言及されることが多い。

「ピスト」タイプの自転車は、競技用自転車を原形とし、ブレーキを装備していない点などを特徴としている。近年、若者を中心に普及しつつあるが、歩行者との衝突事故なども多く発生しており、半ば社会的問題として扱われている。

2011年11月に、東京都内では初めて、ノーブレーキピストで公道を走った男性が道交法違反(制動装置不良)として略式起訴されている。

関連サイト:
自転車の交通安全 - 警視庁

ピスト

別名:ピストバイク
別名:ピスト自転車
英語:pist

競技用・競技者向けの自転車。特に、ブレーキや変速機がない自転車(ノーブレーキピスト)を指す場合が多い。

ピストは競技用車両を原型とするため、基本的にブレーキやベル、照明などを搭載していない。そのため日本では道路交通法上、公道でピストに乗ることは違法の扱い(制動装置不良)となる。

2000年代後半以降、若者のストリートファッションの一部としてピストが受け入れられ始め、日本の街中でもピストに乗る人の数が徐々に増えているとされる。同時に、摘発される事例も増加しているという。

2011年11月24日に、ピストバイクで公道を走行した会社員男性が、東京都内では初めて起訴されている。