新語時事用語辞典とは?

2011年12月20日火曜日

シャトル外交

読み方:シャトルがいこう
別名:往復外交
英語:shuttle diplomacy

外交交渉において、当事国である二国間を頻繁に行き来し、それぞれの地で交渉に臨むこと。

シャトル外交には、一般的に、第三国の外交官が仲介者となって二国間を行き来する外交を指す場合と、当事国の首脳や高官が互いに相手国を訪問して会談・交渉を行う外交を指す場合がある。

第三国の外交官が仲介者となって二国間を行き来するシャトル外交は、米国ニクソン政権下でキッシンジャー国務長官が中東に対して行った「中東シャトル外交」を指すことが多い。

また、当事国の首脳や高官が互いに相手国を訪問して会談・交渉を行うシャトル外交は、国内では日本と韓国の間で行われる「日韓シャトル外交」を指すことが多い。

日韓シャトル外交は、2004年に小泉純一郎・第87-89代内閣総理大臣と盧武鉉(ノムヒョン)韓国大統領との間で開始された。以来、断続的にではあるが、年に1度ずつ両国首脳が相手国を訪れるペースでシャトル外交が行われている。

2011年12月18日には、李明博(イミョンバク)韓国大統領が日本を訪れ、京都で日韓首脳会談が開かれた。2009年10月以来のシャトル外交の再開となった。

円投/ドル転

読み方:えんとうドルてん

外国為替証拠金取引(FX)市場において、投資家が手持ちの円通貨を米ドルに転換して、米ドルで資金運用すること。米ドル資金の調達手段の1つ。

円投/ドル転の「円投」は、手持ちの円通貨を他の外貨へ転換することである。また、「ドル転」は、外貨をドルに転換することである。

投資家が円投/ドル転を行う理由としては、円通貨の相場が下がっている、あるいは、不安定であることが挙げられる。

円投/ドル転のような資金調達手段には、ユーロ投/ドル転、ドル投/円転などが挙げられる。

ドル投/円転

読み方:ドルとうえんてん

外国為替証拠金取引(FX)市場において、投資家が手持ちのドル通貨を円に転換して、円で資金運用すること。円資金の調達手段の1つ。

ドル投/円転の「ドル投」は、手持ちのドル通貨を他の外貨へ転換することである。また、「円転」は、外貨を円に転換することである。

投資家がドル投/円転を行う理由としては、ドル通貨の相場が下がっている、あるいは、不安定であることが挙げられる。

ドル投/円転のような資金調達手段には、ユーロ投/ドル転、円投/ドル転などが挙げられる。

ユーロ投/ドル転

読み方:ユーロとうドルてん

外国為替証拠金取引(FX)市場において、投資家が手持ちのユーロ通貨を米ドルに転換して、米ドルで資金運用すること。米ドル資金の調達手段の1つ。

ユーロ投/ドル転の「ユーロ投」は、手持ちのユーロ通貨を他の外貨へ転換することである。また、「ドル転」は、外貨をドルに転換することである。

投資家がユーロ投/ドル転を行う理由としては、ユーロ通貨の相場が下がっている、あるいは、不安定であることが挙げられる。

ユーロ投/ドル転のような資金調達手段には、円投/ドル転、ドル投/円転などが挙げられる。

慰安婦像

読み方:いあんふぞう
別名:従軍慰安婦像

韓国が主張している、いわゆる「従軍慰安婦問題」に関して、韓国挺身隊問題対策協議会が日本への抗議の意図を示すため、韓国・ソウルの在韓日本大使館前に無断で設置した少女の像。2011年12月14日に置かれた。

慰安婦像はブロンズ製で、日本大使館の方を向いて椅子に腰掛けた格好をしている。日本政府は韓国政府に対して抗議、および撤去の要請を行ったが、韓国政府は事実上黙認する姿勢をとった。ちなみに、韓国挺身隊問題対策協議会は民間の団体である。

2011年12月18日、日本の野田佳彦内閣総理大臣と韓国の李明博大統領がシャトル外交による日韓首脳会談を開いた。李明博大統領は、会談の席で従軍慰安婦問題を取り上げ、日本側に「誠意ある措置」を講じるよう要請している。

日本側は、従軍慰安婦問題については法的に完全に解決済みであるとの立場を表明している。

SPring-8

読み方:スプリングエイト
別名:大型放射光施設
別名:Super Photon ring-8 GeV

「放射光」と呼ばれる光および電磁波を人工的に生み出す実験施設。「大型放射光施設」が正式名称。理化学研究所(理研)が施設を所有しており、高輝度光科学研究センターが運転および管理を行っている。

SPring-8では、加速器によって電子をほぼ光速まで加速させ、それを磁場で曲げることによって、放射光(シンクロトロン放射光)を生み出すことができる。放射光は試料の分析をはじめ、さまざまな用途に用いられる。

SPring-8が利用された事例としては、1998年に発生したいわゆる和歌山毒入りカレー事件などが一般的に知られている。このときはSPring-8の放射光を使用した分析により、毒素が亜ヒ酸であることが突き止められた。

関連サイト:
大型放射光施設SPring-8

復興大学

読み方:ふっこうだいがく

2011年3月11日に発生した東日本大震災の復興を担う人の育成や、被災地への支援などを行う大学のこと。

復興大学は、学都仙台コンソーシアムによって創設され、2012年4月から開校する。

復興大学では、復興を担う人の育成や、教育面での復興支援、被災地への支援やサービスの提供などを主な事業とする。

復興大学の講義は6科目が予定されており、現場での実習やディスカッションなどを行い、復興支援のできる人材を育てる。講義は、週末や夏休みなどを利用して行われ全科目を取得した場合には、所属している大学から単位が認定される。

関連サイト:

学都仙台コンソーシアム
仙台学長会議 - 東北学院大学

NSRR

別名:原子炉安全性研究炉
別名:Nuclear Safety Research Reactor

日本原子力研究開発機構(原研)が運用している、原子炉燃料の安全性を研究する専用の原子炉。茨城県東海村にある。「研究炉」と呼ばれることも多い。

NSRRでは、原子力事故などで発生する炉内の出力暴走を再現するなどの実験を主に行っている。得られたデータは原子力施設の安全性向上に利用される。

原子炉は水槽の中に沈められており、水が放射線を遮蔽するため、原子炉を直接見ることができる。一般人も見学可能であり、「チェレンコフ光」を見ることができるようになっている。

原研のNSRRは1975年に建設された。1989年に大規模な改造が行われている。2006年に運転開始から30年が経過しているが、その時点で高出力運転を3000回以上も実施している。

2011年3月に東日本大震災が発生した時には、NSRRはちょうど運転が止まっていた。2011年12月20日にNSRRの原子炉建屋から出火し、火災が発生する騒ぎがあったが、放射能漏れなどの影響はなく鎮火したという。

関連サイト:
NSRRの概要 - 日本原子力研究開発機構
原子炉安全性研究炉(NSRR) - 原子力事典ATOMICA

特別国際金融取引勘定

読み方:とくべつこくさいきんゆうとりひきかんじょう

銀行などの金融機関が、主に非居住者のオフショア市場での取引を管理するために設けた勘定のこと。外国為替及び外国貿易法により規定されている。

特別国際金融取引勘定は、非居住者の海外からの資金調達や海外での資金運用の勘定を、他の勘定と分けて管理しなければならない。具体的には、非居住者との間の預金契約で債権の発生に係る取引、非居住者との間の金銭の貸借契約に基づく債権の発生に係る取引、非居住者の発行する証券の非居住者からの取得、または非居住者に対する譲渡などを特別国際金融取引勘定として計上する。

関連サイト:
外国為替及び外国貿易法

オフショア市場

読み方:オフショアしじょう
英語:offshore market

海外からの資金調達や海外での資金運用などについて、税制面や金融規制などを優遇した市場のこと。

オフショア市場は、国際的な資本取引を自由に行えるように、主に非居住者向けに用意された市場である。

日本においては、金融機関がオフショア市場で取引をする場合、財務大臣への申請、認可が必要である。また、金融機関は、特別国際金融取引勘定を開設し、他の勘定と分けて管理しなければならない。

なお、オフショア市場の取引先は、非居住者か特別国際金融取引勘定を開設した金融機関に限られる。

原研

別名:独立行政法人日本原子力研究開発機構
別名:日本原子力研究開発機構
別名:原子力機構
英語:Japan Atomic Energy Agency
英語:JAEA

原子力エネルギーの利用に関する研究開発を行う組織。原子力発電や核燃料サイクルの研究などを主な事業とする。茨城県東海村に本部を置く。福井県敦賀市にある高速増殖炉「もんじゅ」は原研の研究施設である。

「原研」の呼び名は、組織の前身となった「日本原子力研究所」の通称でもある。公式な文書などでは、日本原子力研究開発機構の略称としては主に「原子力機構」が用いられるが、報道機関などでは「原研」の呼び名を用いる場合もある。

原研では原子炉安全性研究炉(NSRR)、高温工学試験研究炉(HTTR)、放射光実験施設「SPring-8」ならびに「もんじゅ」などの大型施設を保有し、各種実験・研究を行っている。

関連サイト:
独立行政法人日本原子力研究開発機構