新語時事用語辞典とは?

2012年2月24日金曜日

食品中の放射性物質に係る規格基準

読み方:しょくひんちゅうのほうしゃせいぶっしつにかかるきかくきじゅん
別名:食品中の放射性物質の規格基準
別名:食品に含まれる放射性セシウムの基準

食品衛生法で規定される、食品に含まれる放射性物質の規制値。2011年12月に素案が提示され、2012年4月に正式に適用されることが決まった。

食品衛生法では、従来、放射性物質を対象とする規制値が規定されていなかった。2011年3月11日に東京電力福島第一原子力発電所で原発事故が発生し、放射性物質が広範囲に飛散する事態に至ったことを受け、厚生労働省は「食品衛生法上の暫定規制値」を公表、仮の基準として運用した。

食品衛生法上の暫定規制値を超える量の放射性物質(放射性セシウム)が検出された食品や農産品は、出荷停止などの措置が取られた。セシウム汚染米、セシウム汚染牛などが、出荷停止を命じられている。

厚生労働省は審議会を設置し、新しい規格基準の策定を進めた。2011年12月に素案が提出され、2012年2月に正式に了承し、2012年4月から採用されることが決定した。

新しい食品中の放射性物質に係る規格基準では、規格基準とする食品1キログラムあたりの放射能の量を、飲料水は10ベクレル、乳幼児食品は50ベクレル、牛乳は50ベクレル、一般食品は100ベクレルとしている。ちなみに、「食品衛生法上の暫定規制値」では、飲料水が200ベクレル、牛乳も200ベクレル、穀類や肉・野菜は500ベクレルと規定されていた。

関連サイト:
食品中の放射性物質に係る規格基準の設定について - 厚生労働省

多重事故過失割合

読み方:たじゅうじこかしつわりあい
別名:多重事故過失相殺率

多重事故における過失の割合。事故に関与した複数の自動車・運転者のうち、誰にどの程度の過失・責任があるか、を比率や割合で示したもの。

一般的には、多重事故の過失割合は、衝突した者同士の過失割合を個別に検討することで導かれる。

多重事故

同時に発生したいくつもの事故。主に一つの事故が引き金となって他の事故を生む状況を指し、特に高速自動車道における追突(玉突き事故)を指す場合が多い。

日本国内でも高速道路における多重事故はしばしば発生している。特に2008年10月に愛知県春日井市で発生した多重事故は、およそ60台の自動車が巻き込まれる大規模な事故として知られる。

また、2011年12月には、山口県下関市でフェラーリ8台、ランボルギーニ・カウンタック1台を含む13台が衝突に巻き込まれる多重事故が発生している。大破したスーパーカーの総額は3億円に上るとされる。

被災遺構

読み方:ひさいいこう

災害に被災した事実や災害の規模・脅威などを後世に伝えるために保存された、災害の痕跡を残す構造物。防災のモニュメント。

例えば、神戸港には1995年に発生した阪神淡路大震災を記念する「神戸港震災メモリアルパーク」が建設され、崩壊した岸壁などがそのまま被災遺構として保存されている。市街地にも小規模に保存されている被災遺構がある。

また、自然災害によるものではないが、原爆ドームも同種の遺構であるといえる。

被災遺構は、被害の大きさや悲惨さのシンボルとして積極的に保存していこうとする動きがある一方、被災した当人達にとっては過去の辛い記憶を呼び起こす存在であり、撤去が求められるなど、その存在は是非が分かれることが多い。

2011年3月に発生した東日本大震災では、津波に流されて屋根の上に乗った自動車などは危険であるとの理由で撤去が進められた。「奇跡の一本松」は、震災復興への希望の象徴として、保存方法が模索されている。大津波により凹んで横倒しになった、高さ11メートルの巨大缶詰型看板は、木の屋石巻水産の敷地で保存されることになった。

清算機関

読み方:せいさんきかん
英語:clearing agency
英語:clearing house
英語:clearer organization
英語:clearing organization

主に株式の売買に係る清算について、決済代金の受払いの債務を引き受けて、決済を履行する機関のこと。

清算機関は、証券取引所を通じて行われた売買取引について、債務を引き受けた上でネッティングにより債務を圧縮し、決済機関(日本銀行や資金決済銀行など)に決済指示を行う。

ちなみに、株式を始めとする金融商品市場では、証券取引所を通じて売買が行われ、清算機関により清算が行われ、決済機関によって決済が行われる。

日本における清算機関としては、株式会社日本証券クリアリング機構が挙げられる。

関連サイト:
株式会社日本証券クリアリング機構

差し戻し審

読み方:さしもどししん
別名:差戻し審
別名:差戻審

上級審が、原裁判の判決の取り消し、あるいは、破棄の判断をした裁判を再び第一審、あるいは、控訴審が再び審理すること。

差し戻し審は、上級審が最高裁判所の場合には高等裁判所へ差し戻される。また、上級審が高等裁判所の場合には地方裁判所へ差し戻される。

差戻し審での判決は、原裁判の判決と異なる場合が多い。ちなみに、高等裁判所の下した死刑判決が上告され、かつ、最高裁判所が差し戻したケースは第二次世界大戦後6件あり、いずれも無罪が確定している。

為替変動調整金

読み方:かわせへんどうちょうせいきん
別名:為替調整金

海外の企業と貿易を行う際に生じる価格調整額のこと。

為替調整金は、例えば契約日と船積日で為替レートが異なる場合に、その変動分を調整する際に用いられる。

企業会計審議会の「外貨建取引等会計処理基準」によれば、為替変動調整金は、課税上弊害がない限り為替差損益の調整勘定として処理することができるとしている。

主要都市の高度利用地地価動向報告

読み方:しゅようとしのこうどりようちちかどうこうほうこく
別名:地価LOOKレポート
国土交通省が、主要都市の高度利用地などの地価を調査してその結果をまとめた書類のこと。調査は四半期ごとに行われ、国土交通省により発表される。
主要都市の高度利用地地価動向報告による調査結果は、国土交通省によれば地価の動向を先行して把握することができるとされる。
主要都市の高度利用地地価動向報告の調査対象となる地域は、東京圏や大阪圏、名古屋圏を始めとするおよそ300地区である。
主要都市の高度利用地地価動向報告は、先行的な地価動向を明らかにすることを目的として調査を行う。調査は、不動産鑑定士による不動産市場の情報収集や、不動産関係者へのヒアリングなどが行われる。

関連サイト:
主要都市における高度利用地地価動向報告~平成23年第4四半期~ - 土地総合情報ライブラリー

売春あっせん

読み方:ばいしゅんあっせん
別名:売春斡旋
別名:売春あっ旋
別名:売春周旋

売春する側と買春する側との間に入って、双方をうまく取り持つこと。売春周旋(しゅうせん)ともいう。

売春あっせんは、日本においては売春防止法に抵触する。売春防止法では、『売春の周旋をした者は、二年以下の懲役又は五万円以下の罰金に処する』としている。また、売春あっせんの目的で人を勧誘したりつきまとったり、誘引したりする行為自体も処罰の対象になる。

ちなみに、アメリカ合衆国やイギリス、フランス、中国でも売春あっせんは違法である。ただし、イギリス、フランスでは売春そのものは合法とされている。

関連サイト:
売春防止法

地理的表示の保護制度

読み方:ちりてきひょうじのほごせいど

地名を冠した食品のブランドを保護することを目的として、農林水産省が2012年2月現在、創設に向けて取り組んでいる制度の名称。

地理的表示の保護制度では、商品名に地域を示す名称が入り、かつ、その地域の独自の製法によって作り出される食品を対象とする予定である。また、地理的表示の保護制度により認可した商品は、国が品質を保証する予定にもなっている。

農林水産省によれば2011年度中に、地理的表示の保護制度の創設に向けての研究会を発足させる意向とされる。

関連サイト:
地理的表示の保護制度について - 農林水産省(PDF)

希薄化率

読み方:きはくかりつ

1株当たりの価値が下がる比率のこと。

希薄化率は、増資や第三者割当による自己株式処分などによって、1株当たりの価値が下がる可能性の高い時に算出することが多い。

希薄化率は例えば、第三者割当による自己株式処分の場合には、第三者割当によって処分される議決権の数を、第三者割当処分の前における発行済み株式に係る議決権の数で割り、百分率で表す。

高金利通貨

読み方:こうきんりつうか

他の国と比べて政策金利の高い国の発行する通貨のこと。

2012年2月現在、日本の外国為替証拠金取引(FX)においてよく取引される通貨のうち、高金利通貨には、トルコリラ(5.75%)や南アフリカランド(5.50%)、オーストラリアドル(4.25%)などが挙げられる。

2012年2月現在、高金利通貨と日本円との通貨ペアは、トルコリラ/円、南アフリカランド/円、オーストラリアドル/円などである。日本の政策金利は2012年2月現在、0.00%から0.10%の間で推移しているため、これらの国と日本とでは比較的高い金利差が生じる。外国為替証拠金取引(FX)においては、これらの通貨ペアはスワップ目的で買われることが多い。

ちなみに、高金利通貨に対して、他の国と比べて政策金利の低い国の発行する通貨を低金利通貨という。

低金利通貨

読み方:ていきんりつうか

他の国と比べて政策金利の低い国の発行する通貨のこと。

2012年2月現在、日本の外国為替証拠金取引(FX)においてよく取引される通貨のうち、低金利通貨には、スイスフラン(0.00%)や日本円(0.10%)アメリカ合衆国ドル(米ドル、0.25%)などが挙げられる。

2012年2月現在、低金利通貨と日本円との通貨ペアは、スイスフラン/円、米ドル/円などである。なお、日本の政策金利は2012年2月現在、0.00%から0.10%の間で推移しているため、これらの国と日本とではほとんど金利差がない。外国為替証拠金取引(FX)においては、これらの通貨ペアはスワップ目的で買われることはほとんどない。

ちなみに、低金利通貨に対して、他の国と比べて政策金利の高い国の発行する通貨を高金利通貨という。

言うだけ番長

読み方:いうだけばんちょう

言葉ばかりで結果が伴わない人を、漫画の『夕やけ番長』をもじって表現したことば。

「言うだけ番長」は、産経新聞社による造語で、前原誠司・民主党政調会長を揶揄したものである。

前原誠司・民主党政調会長は、「言うだけ番長」の表現はペンの暴力であると主張し、産経新聞社に対して取材を認めない旨を伝えたとされる。2012年2月23日の民主党政策調査会の記者会見は、産経新聞社の記者を排除して行われた。

関連サイト:
前原氏、産経新聞を記者会見から排除で本紙編集局長コメント - 産経新聞
「これはペンの暴力」 他社も抗議 - 産経新聞