新語時事用語辞典とは?

2012年3月19日月曜日

雪冷熱エネルギー

読み方:ゆきれいねつエネルギー
別名:雪冷熱

雪の冷たさをエネルギーとして利用すること。または、その仕組み。雪が融解する際に周囲の熱を奪う作用を冷却に使用するもの。

雪冷熱エネルギーは、豪雪地帯では年々除雪により捨てられていた資源を有効利用できる手法といえる。新エネ法においても雪冷熱エネルギーが新エネルギーに指定されている。

雪冷熱エネルギーを有効活用するには、冬期に降り積もった雪を春先まで融かさずに保管する必要がある。一般的には断熱性の高い建物などが用いられるが、近年では木材のチップで覆って保冷することで長期的に雪を保管できる方式も実用化されつつある。

関連サイト:
雪冷熱エネルギー - 新潟県

ゴメオディプト

別名:5-MeO-DIPT
別名:ゴメオ
別名:5-methoxy-N,N-diisopropyltryptamine
別名:フォクシー
別名:Foxy

麻薬の一種。幻覚作用がある。

ゴメオディプトには、感覚が鋭敏になったり、多幸感が得られたりといった、性的興奮を刺激する作用があるとされる。一部では媚薬として流通していた。日本では2005年に「麻薬及び向精神薬取締法」による規制の対象となっており、現在は使用も所持も禁止されている。

なお、ゴメオディプトの化学式はC17H26N2Oである。

関連サイト:
5-methoxy-N,N-diisopropyltryptamine - Compound Summary - PubChem

破壊措置命令

別名:弾道ミサイル等に対する破壊措置命令
別名:弾道ミサイル等破壊措置命令
別名:弾道ミサイル破壊措置命令
別名:ミサイル破壊措置命令
別名:ミサイル破壊命令

弾道ミサイルなどが日本に向けて発射され、国内に飛来すると見られる場合に、ミサイル防衛システムによる迎撃を自衛隊に命じること。

破壊措置命令は自衛隊法・第八十二条の三項において定義されている。弾道ミサイルなどが国内に落下するおそれがある場合に、防衛大臣は内閣総理大臣の承認を得て、自衛隊にミサイルの破壊を命じることができるとされる。

2009年3月27日に、北朝鮮が「光明星2号」の打ち上げ予告をした際、当時防衛大臣を務めた浜田靖一により、破壊措置命令が初めて発令されている。

2012年3月16日、北朝鮮が新型「光明星」の打ち上げを予定している旨を発表したことを受けて、田中直紀・防衛大臣は破壊措置命令の発令を検討する考えを表明している。3月19日の参議院予算委員会において述べたもので、イージス艦ならびにパトリオットミサイル(PAC-3)が配備されるという。

新型「光明星」は名目上は実用衛星とされているが、2009年の事例と同様、事実上の長距離弾道ミサイルであると推測されている。

関連サイト:
自衛隊法 - e-Gov

PAC-3

読み方:パックスリー
別名:パック3
別名:パトリオット能力発展型第3段階
別名:地対空誘導弾パトリオット3
英語:Patriot Advanced Capability-3

長距離弾道ミサイルを迎撃するために使用される地対空ミサイル(パトリオットミサイル)の改良型・第3形態。ミサイル本体を指す場合と、ミサイル迎撃システム全体を指す場合があり、厳密には区別して扱われる。

パトリオットミサイルはPAC-1、PAC-2、PAC-3の世代区分で扱われることが多い。世代ごとに各部の改良が施されて性能が向上している。PAC-3が2012年現在の最新型であり、自衛隊が装備しているパトリオットミサイルもこのPAC-3である。

PAC-1は最初の改良型で、電子妨害手段への対応が図られた改良版とされる。PAC-2はさらにミサイルの破壊力そのものが向上された。PAC-2は1991年に湾岸戦争で使用され、スカッドミサイルの迎撃により広く知られるようになった。

2009年3月に北朝鮮が「人工衛星」の打ち上げを発表した際、日本政府は自衛隊法に基づき破壊措置命令(ミサイル破壊措置命令)を発令、自衛隊にPAC-3の配備を準備させた。2012年3月に再び北朝鮮が「人工衛星」の打ち上げを発表した際も、PAC-3の配備を検討する旨が表明されている。

関連サイト:
Patriot - レセイオン(英語)
PAC-3 Missile - ロッキード・マーティン(英語)

重慶市副市長問題

読み方:じゅうけいしふくしちょうもんだい

重慶市副市長および公安局長を務めていた王立軍が、2012年2月6日に米国総領事館を密かに訪れていた事実を発端として、王立軍を公安局長に任命した薄熙来・重慶市党委員会書記が党中央委員会により解任されるまでの一連の事件。および、その事件を取り巻く問題。

2012年3月15日までに、重慶市党委員会書記・薄熙来、重慶市副市長・王立軍は共に解任された。重慶市党委員会書記の後任としては中国国務院副総理・張徳江が兼任の形で任命された。

薄熙来

読み方:はくきらい
読み方:ポーシーライ

中国共産党の政治家。1949年生まれ。元国務院副総理・薄一波の次男。2007年から2012年3月まで重慶市党委員会書記を務めた。それ以前には大連市長なども務めている。

2012年3月に中国共産党中央委員会は薄熙来を重慶市党委員会書記の役職から解任することを発表した。共同通信・時事通信などによると、王立軍・重慶市副市長が2012年2月に四川省成都の米総領事館を訪ねていた騒動の責任を問われたものとみられている。

薄熙来の後任として、中国国務院副総理を務める張徳江が重慶市党委員会書記に任命され、副総理と兼務することになった。

関連サイト:
薄熙来氏、重慶市委書記から解任 - チャイナネット 2012年3月15日

王立軍事件

読み方:おうりつぐんじけん
別名:王立軍米総領事館駆け込み事件
別名:王立軍亡命未遂事件

2012年2月に、当時重慶市副市長・兼・公安局長であり、重慶市トップの役職である薄熙来・重慶市党委員会書記の側近であった王立軍が、公安局長を解任された後に四川省成都の米国総領事館を密かに訪問していた、という事実に関連する騒動。

王立軍は、薄熙来により公安局長に任命され、中国マフィアの摘発・一掃を取り仕切っていた。「大紀元日本」の2012年2月23日付記事では、王立軍を「マフィア組織取り締まりの英雄」と呼んでいる。

王立軍の公安局長解任、米国総領事館訪問など一連の事柄について、詳しい経緯などは明らかになっていない。報道では、米国総領事館への訪問は米国への亡命を求める「駆け込み」であったとする見解が多い。王立軍は米国総領事館への訪問後、国家安全省により連行され取り調べを受けているという。

王立軍事件の後、3月には王立軍を公安局長に任命した薄熙来が、中国共産党中央委員会によって重慶市党委員会書記を解任された。詳しい理由は明らかにされていないが、王立軍事件を受けた更迭人事であると見られている。これら一連の騒動を「重慶市副市長問題」と呼んでいる報道機関もある。

関連サイト:
王立軍氏の駆け込み「重大かつ悪質」 薄煕来氏は北京で取り調べ中 - 大紀元 2012年3月16日
<赤龍解体記>(52)重慶市副市長、米領事館に亡命求めた経緯 - 大紀元 2012年2月23日