新語時事用語辞典とは?

2012年3月26日月曜日

地下水取水

読み方:ちかすいしゅすい

地下水を汲み上げること。

地下水取水は、自治体によっては、実施前に届出を行う必要があると条例で規定されている場合がある。ただし、国の法律では地下水取水を制限する包括的な仕組みがない。

2012年3月現在、いわゆる外資による国内の水源地買収が各地で問題となっており、いくつかの自治体は土地所有権の移動や地下水取水に事前の届出義務を課し、水源地買収の動きを監視する体制の構築を進めている。

水源地域保全条例

読み方:すいげんちいきほぜんじょうれい

水源地の環境を良好に保つことを目的として制定される条例。正式な呼び名は自治体などにより異なるものの、通称・総称としては「水源地域保全条例」などの呼び名が用いられることが多い。

水源地域保全条例は、中国などの外資による国内の水源地買収問題に端を発しており、その主な目的も水源地域を監視することにある。

近年、国内の水源地の所有権が外国資本にわたるケースが全国で相次いでおり、問題視されている。国の法律には、外国資本に所有権が移ることを制限したり、所有権が移った場合に際限なく水の汲み上げを行うことを制限したりする効力のある法が整備されていない。

2012年3月、北海道は「水資源の保全に関する条例施行規則」を可決し、自治体として独自に外資による国内の水源地買収を監視する流れを構築した。同条例の成立により、道内で土地所有権の移転を行う際には事前に届出を行う必要がある。埼玉県も同月、水源地域保全条例を可決し、事前登録を必須とした。

関連サイト:
北海道水資源の保全に関する条例(仮称)の検討について - 北海道

外資による国内の水源地買収問題

読み方:がいしによるこくないのすいげんちばいしゅうもんだい
別名:外資の水源地買収問題
別名:水源地買収問題

国内で各所の水源地となっている森林などが、中国などの外国資本により買収される事例が相次いでいるという事実や問題。

国内の法令上、水源地の土地所有者は水資源の汲み上げを行う権利を持っており、その程度が制限されていない。水源地の所有者になれば水源から直接、無制限に地下水の汲み上げを行うことができる。

水源地の所有者が移転した後に、大規模な水の汲み上げが行われたとしても、国の法律にはそれを制限する手段がない。また、土地売買に関して所有者の移転を十分に把握する仕組みもこれまでなかったとされる。

中国などの外国資本が水源地の土地を購入するのは、良質な日本の水を利用して世界を対象とした水関連ビジネスを展開するなどの狙いがあると見られている。

2012年3月23日、北海道は水源地の売買取引の際には事前に届け出を行うことを義務付け、自治体のレベルで外資の水源地買収を監視する体制を作った。3月26日には埼玉県議会でも同様の「水源地域保全条例」が可決成立している。

関連サイト:
北海道水資源の保全に関する条例(仮称)の検討について - 北海道

さぬきうどん駅

読み方:さぬきうどんえき

JR四国「高松駅」に付けられた愛称。JR四国が発表した。2012年3月から2年間、県との観光パートナーシップ協定として実施される。

高松駅は香川県の県庁所在地である高松市の陸上交通の窓口である。

さぬきうどん駅の名称は、高松駅の駅名標に正式な駅名(高松)の下に「うどん県 さぬきうどん駅 高松市」のように併記される。駅名標の掲出だけでなく、「さぬきうどん駅」の駅スタンプの設置、駅職員に「うどんネクタイ」を着用させるなど、積極的にうどんの県・うどん県として観光振興していくことを表明している。

さぬきうどん駅の愛称使用は、3月26日に発表された。3月29日から改装を実施、2014年3月末まで継続するとしている。

関連サイト:
「うどん県。それだけじゃない香川県」プロジェクト及び「瀬戸内国際芸術祭 2013」における香川県・JR四国パートナーシップ協定の締結について - 四国旅客鉄道株式会社(JR四国)

人間の盾

読み方:にんげんのたて
別名:ヒューマンシールド
英語:Human Shield

軍事戦略上、自軍の盾として人間を配置し、銃弾などから身を守る盾として利用すること。特に、民間人を自軍の周囲に配置し、敵軍が攻撃してきた場合には民間人が否応なく巻き込まれるように仕組み、そのような状況であることを敵軍にアピールすること。

重慶モデル

読み方:じゅうけいモデル

重慶市で推進された経済改革モデル。薄熙来・当時重慶市党委員会書記の下に推進された一連の政策を指すもの。

重慶モデルの特徴としては、外国資本や輸出に対する依存度の低さ、大規模な公営賃貸住宅の建設をはじめとして社会保障の充実を図り、もともと豊富な労働力資源を有効に活用しつつ、格差が広がらないようにしている点、などを挙げることができる。

関連サイト:
西部地域の経済発展センターを目指す「重慶モデル」 - NPO法人日中経済発展センター
「重慶モデル」で中国の都市―農村間格差は解消できるのか - 外交専門誌「外交」Vol.5(PDF)

Jアラート

読み方:ジェイアラート
別名:全国瞬時警報システム
別名:J-Alert

有事の際、人工衛星を利用して地方公共団体・市町村の防災行政無線に同報接続し、一斉に警報を発信するシステム。

Jアラートは緊急避難が必要であり、瞬時に情報伝達を行う必要がある事象に対して用いられる。Jアラートで警報が発信される事象としては、大地震や、大津波、火山噴火、あるいは、弾道ミサイル攻撃、空爆、ゲリラ攻撃などがある。警報の内容によって、サイレン音やメッセージはそれぞれ異なる。

自然災害に関する警報は気象庁により発信され、武力攻撃・軍事的脅威に関する警報は内閣官房により発信される。どちらも消防庁を経由して人工衛星に発信され、全国の地方自治体に同報送信される。

関連サイト:
全国瞬時警報システム(J-Alert)について

ヒガタアシ

別名:スパルティナ・アルテルニフロラ
別名:Spartina alterniflora

イネ科の単子葉植物。アメリカ大陸の一部を自生地とする外来種。国内では2011年に初めて、愛知県豊橋市で自生するヒガタアシが発見された。

ヒガタアシは干潟などに生える。愛知県環境部ウェブサイトによれば、ヒガタアシは「繁殖力が非常に強く、分布を拡大し干潟に侵入すると、そこを草原化させる」ほどであるという。周囲の生態系への影響が懸念されている。

愛知県はヒガタアシの栽培や移植を条例で禁じる方針を固めた。

関連サイト:
侵入生物DB - 国立環境研究所
外来植物ヒガタアシの情報提供にご協力ください - 愛知県環境部