新語時事用語辞典とは?

2012年4月4日水曜日

景気条項

読み方:けいきじょうこう
別名:景気弾力条項

政府が「社会保障・税一体改革」の一環として推進している消費税増税案において、附則として言及されている、景気の状況により増税の実施・停止を判断するという趣旨の条項。

2012年4月3日現在の草案では、景気条項において「経済状況の好転」が増税の条件であると明記されている。消費税増税を実施する前に経済状況をよく顧み、景気が大きく悪化した場合には増税の施行を停止することが可能とされている。

2012年2月17日の閣議決定では、「名目・実質成長率、物価動向など、種々の経済指標を確認し、経済状況等を総合的に勘案した上で、引上げの停止を含め所要の措置を講ずるものとする」という規定が明示された。成長率は、「新成長戦略」に基づき、「名目3%程度、実質2%程度」とされている。

関連サイト:
社会保障・税一体改革の概要
社会保障・税一体改革大綱について(平成24年2月17日閣議決定) - 内閣官房

ドルーズ派

別名:ドルーズ
英語:Druse

イスラム教における宗派の一つで、コーラン以外の独自の聖典を持つ、輪廻転生を信じる、といった独特の教理を特徴とする宗派。11世紀にイスマーイール派から分派する形で成立したとされる。

ドルーズ派はその教義から、イスラムの他の宗派から異端視される場合がある。ドルーズ派の側でも、信仰の秘匿が教義において容認されている。

一斉帰宅抑制の基本方針

読み方:いっせいきたくよくせいのきほんほうしん

災害発生時などに企業で行われる場合がある「一斉帰宅」を抑制し、企業に一斉帰宅ではなく一時的な従業員の保護などを行うよう命じる移動中の混乱を防ぐ方針。

一斉帰宅抑制の基本方針は、内閣府・首都直下地震帰宅困難者等対策協議会によって2011年11月22日に提示された。2012年4月3日に首都圏などで「爆弾低気圧」が発生し、台風並みに暴風雨となった際にも、東京都が一時帰宅の抑制を呼びかけるなどしている。

関連サイト:
一斉帰宅抑制の基本方針(案) - 内閣府(防災部門)

一斉帰宅

読み方:いっせいきたく

民間企業などにおいて、その日の全業務を終了して従業員を帰宅させること。主に、災害の発生や悪天候などを原因として実施される。

一斉帰宅が行われる状況では、交通機関も運行停止を余儀なくされており、帰宅を促されても通常の手段では帰宅できない場合が多い。そのため、多くの人が徒歩で帰宅しようとするか、あるいは帰宅困難者として立ち往生することになる。

多くの企業が一斉帰宅を行うと、道路などは帰宅者・帰宅困難者で混雑し、混乱が生じたり、緊急車両の通行が妨げられたりする危険が伴う。内閣府の「首都直下地震帰宅困難者等対策協議会」は2011年11月22日に「一斉帰宅抑制の基本方針(案)」を提出し、むやみに移動しないことを原則として一斉帰宅の抑制を促していく方針を固めた。

関連サイト:
一斉帰宅抑制の基本方針(案) - 内閣府(防災部門)

食用廃油

読み方:しょくようはいゆ

食用油の廃油。または、廃棄された油脂を食用油として用いる目的で再加工したもの。

食用油の廃油という意味での食用廃油は、天ぷらを揚げるのに使用した食用油などを指す。食用廃油を下水道に流して廃棄すると、水道管の詰まりや下水処理場の処理能力の低下などの原因となる他、「廃油ボール」と呼ばれる環境汚染物質の発生原因にもなる。

また、廃棄された油脂が食用油として加工されたものという意味での食用廃油は、家畜の内臓などから、あるいは排水溝・下水溝に浮いた廃油などから精製されて食用油として販売される油脂を指す。「地溝油」とも呼ばれる。中国で大量に流通しているとされ、社会問題化している。

共同通信によれば、2012年4月3日、浙江省金華市で食用廃油の製造や販売に関わったとされる容疑者100名余りが摘発されたという。


関連サイト:
怖すぎる中国の外食事情=ヒ素より百倍毒性の「地溝油」、「誰もが口にしているはず」 - 大紀元日本 2010年3月19日
中国で「食用廃油」100人拘束 3千トン超押収 - 47News 2012年4月3日