新語時事用語辞典とは?

2012年6月14日木曜日

グリーンツーリズム

別名:緑の旅行
英語:green tourism
都市生活者が農村・漁村などに滞在して余暇をのんびり過ごすこと。または、そうした余暇の過ごし方を奨励することで地域振興を図ろうとする取り組みのこと。

グリーンツーリズムはヨーロッパから発祥したとされる。農村で自然に親しみ、農村の住民と交流しながらのんびり過ごすことで、心のゆとりや余裕が得られる。旅行者を迎える農村部の側でも、観光事業を通じた地域活性に結びつくなどの利点がある。

日本では1990年代に農林水産省の提唱により、地域振興政策の一環としてグリーンツーリズムの概念が導入された。2012年6月に、行政刷新会議が進める「各省版事業仕分け」(府省庁版事業仕分け)による検討の対象となり、効果に関する検証が不十分であるとして廃止されることが決まった。

関連サイト:
「グリーン・ツーリズム」とは - 農林水産省

売春防止法

読み方:ばいしゅんぼうしほう
別名:売防法

売春行為および売春を助長する行為を禁止する法律。1957年に施行された。

売春防止法では、主に売春目的の勧誘、斡旋、売春を行う場所の提供、業務として売春をさせる「管理売春」、などの行為が禁じられている。

売春防止法第3条では「何人も、売春をし、またはその相手方となってはならない」と規定されており、当事者の売春行為そのものが禁止されている。第3条には罰則が設けられておらず、いわゆる「訓示規定」の位置づけとなっている。

関連サイト:
売春防止法 - e-Gov

不正アクセス行為を助長する行為

読み方:ふせいアクセスこういをじょちょうするこうい

不正アクセス禁止法(不正アクセス行為の禁止等に関する法律)の第5条で禁止されている行為。IDやパスワードなどの「識別符号」を、正当な理由なく他人に提供してはならない、というもの。「知情提供」とも通称される。

不正アクセス行為を助長する行為の禁止は、従来は第4条で規定されていた。不正アクセス禁止法が2012年5月に法改正された際に、第4条から第5条へと移されている。

不正アクセス禁止法の法改正に伴い、不正アクセス行為を助長する行為に関する規制も強化されている。「不正アクセス行為を助長する行為」の範囲も、より広いものとなっている。法改正以前は、IDやパスワードの用途が分かった上での提供に限り禁止されており、どのサービスで利用するIDなのかが不明な状態でのやりとりは含まれていなかった。改正後は、用途が不明であっても流出させた者は罪に問われるようになった。

不正アクセス行為を助長する行為の禁止に違反した者は、1年以下の懲役、または50万円以下の罰金が科される。なお、自ら不正アクセス行為を行った者は3年以下の懲役または100万円以下の罰金刑に処される。

関連サイト:
不正アクセス行為の禁止等に関する法律(改正後の条文) - 警視庁サイバー犯罪対策
不正アクセス行為の禁止等に関する法律の一部を改正する法律の概要 - 警視庁サイバー犯罪対策
法令等 - 警視庁サーバー犯罪対策

知情提供

読み方:ちじょうていきょう

「不正アクセス禁止法」(不正アクセス行為の禁止等に関する法律)が禁止している、他人のIDやパスワードなどを提供する罪の通称。第5条「不正アクセス行為を助長する行為の禁止」において述べられている。

不正アクセス禁止法は2012年5月に改正され、第5条における助長行為の規制・禁止も強化されている。従来は「用途を明らかにして、または、用途を知っている者の求めに応じて」情報を提供することが禁じられていたが、法改正により、用途が明らかでない場合についても同様に情報提供が禁じられた。

知情提供を含む第5条「不正アクセス行為を助長する行為の禁止」に違反した場合は、違反者には1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科される。この罰則も法改正により強化されたものとなっている。

関連サイト:
不正アクセス行為の禁止等に関する法律(改正後の条文) - 警視庁サイバー犯罪対策
不正アクセス行為の禁止等に関する法律の一部を改正する法律の概要 - 警視庁サイバー犯罪対策
法令等 - 警視庁サーバー犯罪対策

免疫不全ブタ

読み方:めんえきふぜんブタ
別名:免疫不全豚
英語: Immunodeficiency Pigs

免疫機能を持たないブタ。独立行政法人農業生物資源研究所が初めて開発に成功した。

免疫不全ブタは実験動物として利用される。免疫不全であるため、人間の細胞を移植しても拒絶反応を起こすことなく生着する。例えば病気やガンの再現・経過観察、新薬の投与といった用途での活用が期待されている。

免疫不全の実験動物としては長らくマウス(ヒト化マウス)が利用されていたが、マウスは小動物であり寿命が短く、実験できる内容が限られていた。豚は10年以上生き、生理学的・解剖学的にもマウスよりヒトに近い。免疫不全ブタにより、より多様な医療実験が可能になると期待されている。

関連サイト:
免疫不全ブタの開発に世界で初めて成功 - 農業生物資源研究所