新語時事用語辞典とは?

2012年9月7日金曜日

尖閣棚上げ論

読み方:せんかくたなあげろん

尖閣諸島の領有権の帰属を巡る問題については、ことさら論うことなく、議論から遠ざけておくのがよいとする考え方。特に、鄧小平が提唱したとされる棚上げの方針を指す場合が多い。

尖閣諸島は東シナ海に位置しており、日本が実効支配しているものの、台湾および中国が自国への領有権の帰属を強く主張している。尖閣棚上げ論は、この尖閣諸島の領有権を巡って各国政府がいたずらに対立を深める事態を避けるため、むしろ触れずにおくのが望ましいとする方針といえる。

ハンタウィルス

別名:ハンタウイルス
英語:Hantavirus

ユーラシア大陸に広く分布し、主にネズミを媒介して感染するウィルス。ハンタウイルス肺症候群、腎症候性出血熱、といった疾患の原因として知られる。

ハンタウィルスによる感染症の症状は、古くから風土病として恐れられていた。

関連サイト:
ハンタウイルス肺症候群 - 国立感染症研究所 感染症の話

放射線照射殺菌

読み方:ほうしゃせんしょうしゃさっきん
別名:放射線照射による殺菌
別名:放射線の照射による殺菌

主に食品の殺菌処理のうち、微量の放射線を照射することによって殺菌効果を得る方法のこと。

食品を対象とする放射線照射殺菌は、一般的に「食品照射」などと呼ばれる。放射線照射殺菌の処理が行われた食品は「放射線照射食品」などという。

放射線照射には、生物の遺伝子に損傷を加えて死に至らせる効果がある。このため、食品に放射線を照射することで、細菌を死滅させることができる。

放射線照射殺菌は、加熱殺菌とは異なり食品を加熱せずに、生のまま殺菌できる利点がある。日本国内ではこれまできわめて限られた用途でしか放射線照射殺菌が利用されてこなかったが、生レバーの提供禁止などを契機に、放射線照射殺菌の用途拡大が検討されつつある。

2012年9月現在、日本ではジャガイモの発芽抑制の用途にのみ放射線照射殺菌が認可されている。世界的にはより広い用途で放射線照射殺菌が利用されている。

公訴時効撤廃

読み方:こうそじこうてっぱい
別名:公訴時効廃止
別名:公訴時効の廃止

一定期間の経過による公訴権の消滅(公訴時効)を廃止すること。

2010年4月に、公訴時効に関する制度が改正され、「人を死亡ざせた罪のうち死刑に当たるもの」に対しては訴訟時効が適用されないよう変更された。これによって殺人、強盗殺人などの重罪に対しては期限なく公訴が可能となった。

この改正による公訴時効撤廃は死刑に当たる罪のみを対象としており、人を死亡させていても禁錮・無期懲役などの刑未満に当たる罪に対しては公訴時効が適用される。時効は最長で30年である。