新語時事用語辞典とは?

2012年12月13日木曜日

サム・サイモン号


海洋生物の保護を訴え、捕鯨妨害活動などを行っている団体・シーシェパード(SS)が購入した船舶。全長56メートル。捕鯨活動を妨害するために使用されると見られている。

シーシェパードは、捕鯨活動を行っている船舶に対して武力行使も厭わない危険な妨害を行うことで知られており、「エコテロリスト」とも呼ばれている。日本が南極海付近で実施している調査捕鯨に対しても、シーシェパードは船舶への体当たりをはじめとする過激な妨害活動を過去に幾度も行っている。

サムサイモン号の船舶名の由来は、船舶購入資金の出資者サム・サイモン(Sam Simon)にちなむという。サム・サイモンは、米国のアニメ番組「ザ・シンプソンズ」のプロデューサーとして知られる。

サム・サイモン号の前身は「Seifu Maru」すなわち海洋気象観測船「清風丸」であると発表されている。清風丸はIHIにより建造され、1993年から2010年まで調査船として舞鶴海洋気象台に配備されていた。

関連サイト:
The SSS Sam Simon is Unveiled in Hobart, Tasmania - Sea Shepherd

微細がれき

読み方:びさいがれき
別名:微細ガレキ
別名:微細瓦礫

災害で発生したがれきのうち、特に微細なビニール、金属片、木片などの総称。

微細がれきが農地などに混入・堆積すると、農作物の育成や品質などに悪影響を及ぼす可能性がある。しかしながら、微細がれきは大型のがれきと同じ方法で撤去することができず、一般的に効率的な回収が難しい。

2012年12月に、日立造船と住友化学が、微細がれきを効率的に除去して農地を修復する技術を確立したと発表した。農地の表土を回収し、洗浄および粒子径に応じた分離(分級)を行うことで、短時間で微細がれきが除去できるという。

日立造船と住友化学による微細がれき除去技術は、東日本大震災で津波に襲われ塩害と微細がれきの害を被った農地の修復に役立てられるという。

関連サイト:
津波被害を受けた農地の修復に向けた取り組みについて - 日立造船株式会社 プレスリリース 2012年12月12日

ポープモービル

別名:教皇専用車
別名:パパモビル
英語:Popemobile

ローマ教皇が移動時に乗車する専用の自動車。20世紀の半ばまで使用されていた移動式玉座を自動車で代替したもの。ローマ教皇庁が公用車として保有している。

伝統的な移動式玉座は、教皇の玉座を御輿にして担ぎ、拝謁しやすくしたものである。ポープモービルは後部座席の高い位置に玉座がしつらえてあり、大きな強化ガラスパネルがその前後左右を囲んでいる。これによってパレード時に沿道の大衆が謁見しやすく、かつ、銃撃などの危険から教皇を保護できるようになっている。

ポープモービルは複数のメーカーにより納車されており、複数の型がある。トラックの荷台を改装したような外観のものから、軍用車のような風貌のオープンカーなどもある。色はいずれも白である。

2012年12月にメルセデス・ベンツが新型ポープモービルをローマ教皇庁に納めた。これはSUVモデルの「Mクラス」がベースとなっている。