新語時事用語辞典とは?

2012年12月18日火曜日

物価目標

読み方:ぶっかもくひょう

目標として掲げられる物価上昇率の水準。特に中央銀行が設定する数値目標を指す。物価上昇率の向上および安定維持を図るに当たって目指すべき指標となり、その実現に向けて様々な金融政策が講じられることになる。

日本の中央銀行である日本銀行は、2012年2月に白川方明総裁が「物価安定のめど」として「当面は1パーセント」を目指すという考えを示した。

2012年12月の衆議院議員総選挙により政権与党となった自民党は、選挙公約で「物価目標(2%)」を設定すると明記している。安倍晋三自民党総裁は12月17日に、日本銀行との政策協力(アコード)の締結にも意欲を示している。2012年12月18日現在、まだ具体的な動きはないが、日本銀行も自民党新政権の要請を受けて物価目標を2パーセントに引き上げる可能性があると見られている。

関連サイト:
物価安定のもとでの持続的成長へ向けた最近の政策運営 - 日本銀行

安倍カラー

読み方:あべカラー
別名:安倍色

安倍晋三独特とされる政策の路線や考え方などを指す語。安倍晋三の独自色とも言える。

安倍カラーは総じて保守的でタカ派であると解釈されることが多い。安倍カラーが顕著なキーワードの例として「憲法改正」、「国防軍の創設」「強い日本を取り戻す」「戦後レジームからの脱却」などがしばしば取り上げられる。

また、安倍晋三がデフレ脱却などを目的として掲げる諸種の金融・経済政策は、特に「アベノミクス」と呼ばれている。

政策協定

読み方:せいさくきょうてい
別名:アコード

政府と中央銀行が目標を共有し、その達成のために締結する協定。日本においては内閣と日本銀行との間で締結される協定を指す。

2012年12月の総選挙において、自民党は政権公約の中で上昇率2パーセントの物価目標を設定すると明記し、その実現に向けて日銀法の改正も視野に入れるとしている。

2012年12月17日に、安倍晋三自民党総裁は、日本銀行と上昇率2パーセントの物価目標を共有した政策協定を締結し、日本銀行に強力な金融緩和を継続させていきたいとの姿勢を表明している。安倍晋三を中心とする新内閣は2012年内に発足する予定である。

菅義偉

読み方:すがよしひで

秋田県出身の政治家。2012年9月に自民党幹事長代行に就任。2012年12月18日に、年内に発足予定の第2次安倍内閣で内閣官房長官に就任することが内定した。

ワイパー選挙

読み方:ワイパーせんきょ
別名:ワイパー型選挙

総選挙のたびに民意が反対方向に極端に振れる選挙。もっぱら2005年以降の日本の衆議院議員総選挙を形容する語。

2005年の衆議院議員総選挙では自民党が296議席を獲得して大勝した。2009年の総選挙では民主党が308議席を獲得して圧勝し、自民党に替わって政権与党となった。2012年12月に実施された総選挙では、自民党が単独で294議席、連立する公明党を含めると325議席を獲得して他政党を圧倒した。

衆議院の総議席数は480であり、そのうち300前後といえばほぼ3分の2を占めることになる。議席数が269以上の「絶対安定多数」として、ほぼ全ての法案を可決させることも可能になる。

2009年および2012年の総選挙で見られたワイパー選挙の様相は、民主党への期待が失望に転じたことによる大きな揺り戻しにすぎないと分析する見解も多い。