新語時事用語辞典とは?

2013年7月30日火曜日

降圧剤データ操作問題

読み方:こうあつざいデータそうさもんだい

血圧を低下させる効果があるとされる降圧剤バルタルサンの実験データが操作された疑いがある問題。

2013年7月12日のMSN産経ニュースの記事によると、京都府立医大の松原弘明元教授らが降圧剤バルタルサンに関して行った研究データが人為的に捜査され、バルタルサンに有利な結果になっていたことが明らかになった。松原氏は降圧剤バルタルサンの販売会社であるノバルティスファーマの元社員だったことが明らかになっている。

降圧剤バルタルサンは「ディオバン」という商品名で販売されている。血圧を下げることだけでなく、他の降圧剤と比べて脳卒中などのリスクも低下するとされていた。しかし正しいデータによって行われた調査では、他の降圧剤よりも脳卒中のリスクを低下させるといった効果が得られないことが明らかになっている。

ノバルティスファーマはデータ操作疑惑に対し、第三者期間の調査結果を提出したが、田村憲久厚生労働大臣はその調査書がデータ操作を行っていないことを示す証拠にはならないと指摘している。

関連サイト:
降圧剤の臨床データ、人為操作を確認 京都府立医大が謝罪 製薬会社に有利な結果 - MSN産経ニュース

総報酬割

読み方:そうほうしゅうわり
別名:総報酬割り

医療費をはじめとする保険料の負担割合を、平均収入によって決定する方法。総報酬割では、平均年収の高い社員ほど負担が増加するとされている。

2013年7月現在、日本では加入者の数によって負担割合が定められる「加入者割」の方法がとられている。

2013年4月22日に行われた政府の社会保障制度改革国民会議では、後期高齢者医療制度に対する現役世代への負担を「総報酬割」に見直す方針が固められた。

切迫早産

読み方:せっぱくそうざん

早産になりかかっている、あるいは早産の危険性がある状態。妊娠22週~37週未満の間で、子宮口が開き、胎児が出てきそうな状態や破水が見られる状態を指す。

日本において早産とは、妊娠22週~37週未満での出産を指す。国によって早産の基準が異なっていることもある。

切迫早産の主な原因は、子宮筋腫や感染症などであるとされる。また子宮頸管無力症も原因の一つだとされる。

切迫早産の治療には、主に子宮筋弛緩剤を投与する薬物療法がある。また、ストレスから切迫早産が起こるという説もあるため、安静にしておくことが望まれる。

一般社会税

読み方:いっぱんしゃかいぜい
別名:一般化社会拠出金
別名:社会保障関連諸税
別名:la Contribution sociale généralisée
別名:CSG

所得だけでなく年金や不動産所得など、一部の例外を除いたあらゆる収入に対して課される税金。一般社会税が導入されている国として、フランスが広く知られている。フランスでは1991年に一般社会税が導入された。

フランスでは所得税とは別に、あらゆる収入に対して一般社会税が課せられている。一般社会税は社会保障関連諸税とも呼ばれ、税収は主に社会保障目的に使用される。

2013年現在、その他の関連税を合計して、給与に8%、キャピタルゲインに15.5%の一般社会税が課せられている。

中東和平交渉

読み方:ちゅうとうわへいこうしょう

イスラエルとその周辺アラブ諸国の間の和平を目指して行われている交渉。アメリカ主導で開始された交渉である。

一般的にはイスラエルとパレスチナの和平交渉を指す。1992年にイスラエルで、和平交渉に前向きなラビン首相が誕生したことや、93年にアメリカでビル・クリントンが大統領に就任したことなどによって和平交渉が本格的に開始した。93年にはノルウェーの仲介もあり、イスラエルとパレスチナとの間でオスロ合意がなされ、パレスチナ暫定自治区が設置された。

しかし極右の人間によってラビン首相が暗殺されたことなどによって、両者の和平交渉は停滞した。また、ユダヤ人によるヨルダン川西岸地域への入植問題などを背景に2010年以降交渉が中断していた。

両者の和平交渉は2010年以降中断していたが、2013年にアメリカの仲介を受け、3年ぶりに再開することが発表された。

電子出版権

読み方:でんししゅっぱんけん

電子書籍を扱う出版社に認められる権利。電子書籍の海賊版に対して、当該行為をやめるように請求する権利を出版社に認めるものである。2013年7月現在、文化庁が海賊版対策の一つとして導入を示唆している。

現行の著作権法では、インターネット上などに電子書籍の海賊版が出回った場合、出版社は訴えを起こすことができず、電子書籍の作家が訴訟を起こさなければならない。

2013年7月現在検討されている著作権法の改正案では、電子書籍に対する出版社の権限を拡大し、出版社が海賊版などへの対応をすることができる規定を盛り込むとされている。

一日契約

読み方:いちにちけいやく
別名:ワンデーコントラクト
英語:one-day contract

一日限りの契約。主にアメリカのプロ野球リーグである大リーグにおいて、過去にそのチームに大きく貢献した選手を称えるために球団が用意する契約を指す。

特に関係の深かったチームで引退を希望する選手がこの契約を結ぶことが多い。一日契約を結んだ場合、そのチームのホームスタジアムなどで引退式が行われたり、その選手を1試合にだけ出場させたりする。

7月28日のWeb Sportivaの記事によると、1965年にアスレチックスとサチェル・ペイジという投手が一日契約を結んだことが、その始まりだとされている。

2013年7月には、かつて巨人やニューヨークヤンキースで活躍した松井秀喜氏が、ヤンキースとの間に一日契約を結び引退式を行った。

関連サイト:
7・28松井秀喜引退セレモニー。「1日契約」というメジャーの伝統 - Web Sportiva