新語時事用語辞典とは?

2013年10月22日火曜日

バイトテロ

アルバイト店員が勤務中に悪ふざけし行為をし、その様子を撮影してSNSなどに投稿することで、店のモラルが問われる事態となり、当の店舗や企業に深刻なイメージダウン等の損害をもたらす行為の通称。

バイトテロは、いわゆる「ツイッター悪ふざけ投稿問題」の絡みで用いられるインターネットスラングである。テロという語には「実行犯を実行計画や事前に察知することが困難」、「罪のない人々が巻き添えになる」といった意味合いがテロリズムになぞらえられているものと解釈できる。

バイトテロの多くは、店内の設備を使って(衛生的に問題のある、あるいは嫌悪感を覚えるような)悪ふざけしている様子をスマートフォン等のモバイル端末で撮影し、その画像をTwitter等のSNSに投稿するというものである。投稿された画像はウェブ上で広く拡散され、実際の顧客・利用者の目にも触れる。

店舗側は、バイトテロによって損なわれたイメージを挽回するために臨時休業して厨房の徹底洗浄を行ったり、場合によってはそのまま閉店・廃業に追い込まれたりする。

2013年半ばには、コンビニエンスストアやレストランなどでアルバイト勤務する若年の店員が店内の商品や備品を使って悪ふざけをした様子をウェブ上で公開するケースが相次ぎ、ウェブ上のメディアに留まらずテレビ等でも頻繁に取り沙汰される社会問題に発展した。中には廃業に追い込まれた店舗がアルバイト店員を相手取り損害賠償請求を行う事例も出ている。



マネーミュール

英語:money mule

いわゆるマネーロンダリングの手口で、不正に得た金の出どころを特定しづらくするために経由される口座、および送金行為。ミュール(mule)は騾馬(らば)のことであり、つまり運び屋を意味する。

マネーミュールは、不正搾取の経緯に直接関与していない第三者の口座を経由することで、より摘発を逃れやすくする手法といえる。送金業務を引き受ければ送金額の何パーセントかを報酬として提供する、というように一般人にメール等で持ちかける手法が典型的とされる。悪意がなくても一般人が犯罪行為に加担する場合があるという。

また、2010年頃から存在が確認されている「SpyEye」と呼ばれる不正プログラム(の作成ツール)は、ユーザーの個人情報を盗む用途で多用されることが知られるが、そうして情報が奪われた金融機関の口座はマネーミュールとして利用されることも多いという。2013年10月現在、IPA(情報処理推進機構)やセキュリティ関連企業などが注意を呼びかけている。