読み方:かんぱいじょうれい
地酒の普及および地域振興を目的として、地酒で乾杯することを推奨する条例の総称。
2013年1月に、京都府京都市が「清酒による乾杯の習慣を広める」ことを目的として、「京都市清酒の普及の促進に関する条例」を施行したのを皮切りに、日本各地の地方自治体で、乾杯条例を制定する動きが盛んになった。一般的には、居酒屋などでの「最初の一杯」にはビールが選ばれることが多いが、条例が制定された地域の飲食店では、ポスターを貼るなどして、乾杯条例の主旨に沿った啓発運動が行われている。
2013年12月に茨城県笠間市で可決された「地酒を笠間焼で乾杯する条例」のように、地酒と他の名産品を結びつける動きもある。また、同月に可決された鹿児島県の「焼酎文化でおもてなし条例」のように、地酒の普及運動が乾杯とは異なる方向に拡大した例もある。
乾杯条例には強制力がなく、罰則も設けられていないが、条例が個人の自由を制限することを懸念する意見も少なくない。宮崎県都城市では2013年9月に、個人の自由の尊重や酒が飲めない市民への配慮などを理由として、乾杯条例の制定を求める陳情書が不採択となった。
新語時事用語辞典とは?
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佐渡金銀山
読み方:さどきんぎんざん
別名:佐渡金銀山遺跡
英語:Sado gold and silver mine
新潟県佐渡市の佐渡島に位置する、金山と銀山の総称。相川金銀山、鶴子銀山、新穂銀山、西三川砂金山などからなる。
佐渡における金銀の産出は、記録にあるだけで金が90トン、銀が2300トンに及ぶとされる。江戸時代には、佐渡金銀山は幕府の直轄地となり、年間400キログラムの金を産出して幕府の財政基盤を支えた。明治時代に入ってからは、佐渡金銀山は官営の鉱山となり、西洋の技術を取り入れて採掘が続けられた。1896年には三菱に払い下げが行われ、1989年まで採掘が続けられた。
佐渡金銀山は閉山後も、遺跡として当時の姿をとどめている。相川金銀山を中心とする佐渡金銀山遺跡の一部は、奉行所跡や寺院などの関連施設と合わせて、1994年に国の史跡に指定された。また、2012年には、「大立竪坑櫓」をはじめとする7つの建造物が重要文化財に指定された。しかし、それらの重要文化財は劣化が激しく、倒壊の危険があるため、2013年12月現在、修復保存が検討されている。
佐渡市と新潟県は、佐渡金銀山の世界文化遺産登録を目指す活動を行っている。当初、石見銀山遺跡との統合が目指されたこともあったが、のちに断念された。政府は2010年に、「金を中心とする佐渡鉱山の遺産群」として、佐渡金銀山の世界遺産暫定リストへの登録を行った。
関連サイト:
佐渡金銀山を世界遺産に - 佐渡市
別名:佐渡金銀山遺跡
英語:Sado gold and silver mine
新潟県佐渡市の佐渡島に位置する、金山と銀山の総称。相川金銀山、鶴子銀山、新穂銀山、西三川砂金山などからなる。
佐渡における金銀の産出は、記録にあるだけで金が90トン、銀が2300トンに及ぶとされる。江戸時代には、佐渡金銀山は幕府の直轄地となり、年間400キログラムの金を産出して幕府の財政基盤を支えた。明治時代に入ってからは、佐渡金銀山は官営の鉱山となり、西洋の技術を取り入れて採掘が続けられた。1896年には三菱に払い下げが行われ、1989年まで採掘が続けられた。
佐渡金銀山は閉山後も、遺跡として当時の姿をとどめている。相川金銀山を中心とする佐渡金銀山遺跡の一部は、奉行所跡や寺院などの関連施設と合わせて、1994年に国の史跡に指定された。また、2012年には、「大立竪坑櫓」をはじめとする7つの建造物が重要文化財に指定された。しかし、それらの重要文化財は劣化が激しく、倒壊の危険があるため、2013年12月現在、修復保存が検討されている。
佐渡市と新潟県は、佐渡金銀山の世界文化遺産登録を目指す活動を行っている。当初、石見銀山遺跡との統合が目指されたこともあったが、のちに断念された。政府は2010年に、「金を中心とする佐渡鉱山の遺産群」として、佐渡金銀山の世界遺産暫定リストへの登録を行った。
関連サイト:
佐渡金銀山を世界遺産に - 佐渡市
科学技術研究調査
読み方:かがくぎじゅつけんきゅうちょうさ
総務省統計局が毎年行っている、国内の研究活動に関する調査。1953年に「研究機関基本統計調査」として始まり、1960年に現在の名前に改称した。統計法に基づき定められた「科学技術研究調査規則」に沿って実施されている。
科学技術研究調査の調査事項は、主に研究内容、研究費、研究者数、技術貿易に関する事項などである。調査対象は、大きく「企業等」「非営利団体・公的機関」「大学等」の3つに分けられており、それぞれに異なる内容の調査票が配布されている。科学技術研究調査の結果は、国による科学技術振興の基礎資料として用いられているほか、経済開発協力機構(OECD)などへのデータ提供も行われている。
2013年に行われた科学技術研究調査では、日本は研究費の対GDP比、人口1万人当たりの研究者数がともに、G8および中韓の中で、韓国に次ぐ2位であった。また、女性研究者の数が約12万7800人で研究者全体の14.4%を占め、過去最多となった。
関連サイト:
統計局ホームページ/科学技術研究調査 - 総務省統計局
科学技術研究調査規則 - e-gov
総務省統計局が毎年行っている、国内の研究活動に関する調査。1953年に「研究機関基本統計調査」として始まり、1960年に現在の名前に改称した。統計法に基づき定められた「科学技術研究調査規則」に沿って実施されている。
科学技術研究調査の調査事項は、主に研究内容、研究費、研究者数、技術貿易に関する事項などである。調査対象は、大きく「企業等」「非営利団体・公的機関」「大学等」の3つに分けられており、それぞれに異なる内容の調査票が配布されている。科学技術研究調査の結果は、国による科学技術振興の基礎資料として用いられているほか、経済開発協力機構(OECD)などへのデータ提供も行われている。
2013年に行われた科学技術研究調査では、日本は研究費の対GDP比、人口1万人当たりの研究者数がともに、G8および中韓の中で、韓国に次ぐ2位であった。また、女性研究者の数が約12万7800人で研究者全体の14.4%を占め、過去最多となった。
関連サイト:
統計局ホームページ/科学技術研究調査 - 総務省統計局
科学技術研究調査規則 - e-gov
キロボ
英語:KIROBO
東京大学、ロボ・ガレージ、電通、トヨタなどのグループにより開発された、世界初の「ロボット宇宙飛行士」。身長は約34センチメートル、体重は約1キログラムである。
キロボには、人間と会話するために必要な音声認識、顔認識、人工音声合成などの機能が備わっており、無重力環境で正常に動作するように設計されている。キロボのようなロボット宇宙飛行士には、人間の宇宙飛行士とコミュニケーションをとって精神面をサポートする役割や、管制室と通信を行い作業手順を説明するなどして、人間の宇宙飛行士の作業の正確性や効率性を高める役割などが期待されている。
キロボは、2013年8月に「こうのとり」4号に「搭乗」して国際宇宙ステーションに向かい、12月には宇宙飛行士の若田光一と会話実験を行った。
なお、「キロボ」の名称は公募によって決定された。キロボと同型の地上で活動を行うロボットは、同じく公募により、「ミラタ(MIRATA)」と命名されている。
関連サイト:
きぼうロボットプロジェクト
東京大学、ロボ・ガレージ、電通、トヨタなどのグループにより開発された、世界初の「ロボット宇宙飛行士」。身長は約34センチメートル、体重は約1キログラムである。
キロボには、人間と会話するために必要な音声認識、顔認識、人工音声合成などの機能が備わっており、無重力環境で正常に動作するように設計されている。キロボのようなロボット宇宙飛行士には、人間の宇宙飛行士とコミュニケーションをとって精神面をサポートする役割や、管制室と通信を行い作業手順を説明するなどして、人間の宇宙飛行士の作業の正確性や効率性を高める役割などが期待されている。
キロボは、2013年8月に「こうのとり」4号に「搭乗」して国際宇宙ステーションに向かい、12月には宇宙飛行士の若田光一と会話実験を行った。
なお、「キロボ」の名称は公募によって決定された。キロボと同型の地上で活動を行うロボットは、同じく公募により、「ミラタ(MIRATA)」と命名されている。
関連サイト:
きぼうロボットプロジェクト
アセタミプリド
別名:ACE
英語:acetamiprid
ネオニコチノイド系殺虫剤の一種。昆虫の体内でニコチン性アセチルコリン受容体に結合し、神経の興奮を持続的に引き起こして死に至らしめるといわれている。日本では、1995年に農薬として登録され、日本曹達から「モスピラン」の商品名で販売されている。
アセタミプリドはヒトに対する急性毒性を持ち、自殺目的や誤飲による死亡例が知られているが、神経毒性、変異原性、発がん性などの慢性毒性は知られておらず、ミツバチやマルハナバチなどの益虫に対する毒性も少ないとされてきた。しかし、アセタミプリドは他のネオニコチノイド系殺虫剤と同様に、「蜂群崩壊症候群」と呼ばれる原因不明のミツバチの個体数減少に関係しているとする研究報告がある。
欧州連合(EU)は2013年2月に、ネオニコチノイド系殺虫剤の一部を使用禁止としたが、アセタミプリドはその中に含まれていなかった。欧州食品安全機関(EFSA)は2013年12月に、アセタミプリドが人間の発達中の神経系統、特に脳に悪影響を及ぼす危険があると勧告するとともに、EUに対してアセタミプリドの一日摂取許容量(ADI)および急性参照用量(ARfD)の基準値を引き下げることを提案した。
関連サイト:
Scientific Opinion on the developmental neurotoxicity potential of acetamiprid and imidacloprid - EFSA Journal
英語:acetamiprid
ネオニコチノイド系殺虫剤の一種。昆虫の体内でニコチン性アセチルコリン受容体に結合し、神経の興奮を持続的に引き起こして死に至らしめるといわれている。日本では、1995年に農薬として登録され、日本曹達から「モスピラン」の商品名で販売されている。
アセタミプリドはヒトに対する急性毒性を持ち、自殺目的や誤飲による死亡例が知られているが、神経毒性、変異原性、発がん性などの慢性毒性は知られておらず、ミツバチやマルハナバチなどの益虫に対する毒性も少ないとされてきた。しかし、アセタミプリドは他のネオニコチノイド系殺虫剤と同様に、「蜂群崩壊症候群」と呼ばれる原因不明のミツバチの個体数減少に関係しているとする研究報告がある。
欧州連合(EU)は2013年2月に、ネオニコチノイド系殺虫剤の一部を使用禁止としたが、アセタミプリドはその中に含まれていなかった。欧州食品安全機関(EFSA)は2013年12月に、アセタミプリドが人間の発達中の神経系統、特に脳に悪影響を及ぼす危険があると勧告するとともに、EUに対してアセタミプリドの一日摂取許容量(ADI)および急性参照用量(ARfD)の基準値を引き下げることを提案した。
関連サイト:
Scientific Opinion on the developmental neurotoxicity potential of acetamiprid and imidacloprid - EFSA Journal