新語時事用語辞典とは?

2014年1月10日金曜日

幻のSQ

読み方:まぼろしのエスキュー

SQ算出日に、日経平均株価(日経225)がSQ値に届かないこと。

SQ値は、SQ算出日における日経平均採用銘柄の寄り付き値により算出される。前日にストップ高買い気配やストップ安売り気配だった銘柄は、SQ算出日には買い気配、売り気配で始まることが多く、それらの銘柄がすべて寄り付いた時点でSQ値が決定する。

一方、日経平均株価は、その時刻における日経平均採用銘柄の株価により算出される。買い気配や売り気配の銘柄については、前日の終値を基準値として算出される。

このように、SQ値と日経平均株価の算出方法が異なるため、幻のSQが発生することがある。

幻のSQには、2つのパターンがある。1つは、SQ値が日経平均株価を上回っている場合で、もう1つは、SQ値が日経平均株価を下回っている場合である。一般的に、SQ値が日経平均株価を上回った幻のSQでは翌日以降の相場は弱く、SQ値が日経平均株価を下回った幻のSQでは翌日以降の相場は強いことが多い。

生活意識に関するアンケート調査

読み方:せいかついしきにかんするアンケートちょうさ

日本銀行(日銀)が、金融政策や業務運営の参考のために、生活者の意識や行動を調査したもの。調査は四半期ごとに実施されている。

生活意識に関するアンケート調査では、生活者の景況感や消費意識、物価に対する実感、地価動向などについてアンケートをとっている。

2013年12月に行われた生活意識に関するアンケート調査では、「現在の景況感を1年前と比べるとどのように変わったか?」の問いに対して、「良くなった」が12.3%、「変わらない」が65.9%、「悪くなった」が21.5%との結果となっている。「良くなった」は、2013年6月の調査の13.2%から1.1ポイント下落し、「悪くなった」は、同調査時の18.0%から3.5%上昇している。

関連サイト:
生活意識に関するアンケート調査 - 日本銀行

日経平均採用銘柄

読み方:にっけいへいきんさいようめいがら
別名:日経225採用銘柄
別名:日経平均株価採用銘柄
別名:日経平均株価構成銘柄
別名:日経225構成銘柄
別名:日経平均株価構成銘柄

日経平均株価(日経225)を算出する際に用いられる銘柄。日本経済新聞社

日経平均採用銘柄は、東京証券取引所第1部に上場する225の銘柄により構成されている。また、長期間にわたって継続性を維持し、産業構造変化を的確に反映した市場流動性の高い銘柄を構成要件としている。

日経平均採用銘柄の構成銘柄は、1年に1回、見直しされる。一般的に、新たに日経平均採用銘柄となった銘柄の株価は上昇することが多く、一方、日経平均採用銘柄から外れた銘柄の株価は下降することが多い。

関連サイト:
日経平均プロフィル - 日本経済新聞社

天井3日底100日

読み方:てんじょうみっかそこひゃくにち
別名:天井三日底百日

株式相場において、天井圏で推移するのは3日のみで、100日、つまりほとんどの日は底値圏で推移する、という格言。

天井3日底100日は、主に短期投資家向けの格言で、天井圏ですぐに売却しないと売り損ねるという意味を含んでいる。

株式相場が天井を形成する時は、大きな上昇から次第に小さな上昇へ変化し、その後に下降していくパターンが多い。よって、天井3日底100日に則した売りのタイミングは、大きな上昇から次第に小さな上昇へ変化した時になる。

「天井3日」は短期間という意味であり、3日間で天井圏の形成が完了するという意味ではない。また、「底100日」は、底値圏が100日続くという意味ではなく、しばらくの間は高値に到達しないという意味である。

アセットバック証券

読み方:アセットパックしょうけん
英語:asset backed securities

ローン債権やリース債権、商業用不動産の資産などを裏付けとして発行される有価証券。

アセットバック証券は、企業の保有する資産を特別目的会社に売却し、特別目的会社がその資産を裏付けとして証券を発行し、投資家へ販売される。

アセットバック証券への投資尺度は、裏付けとなる資産であり、資産を売却した企業の信用力とは異なる。そのため、信用度の低い企業であっても、アセットバック証券にすることで資金調達がしやすくなるという特徴がある。

マザーファンド

別名:親ファンド
別名:親投資信託
英語:mother fund

ファミリーファンド方式において、ベビーファンドの集めた資金を用いて投資対象に投資するファンドのこと。

マザーファンドは、国内株式や外国株式、国内債券、外国債券、国内REIT、外国REITなどに投資される。

マザーファンドの運用で発生した利益はベビーファンドへ分配され、ベビーファンドから投資家へ分配される。

ラピアクタ

別名:ペラミビル
別名:ペラミビル水和物
英語:RAPIACTA
英語:Peramivir

塩野義製薬が製造販売を行う、抗インフルエンザ薬の商品名。イギリスのバイオクリスト社が「ペラミビル(Peramivir)」の名称で開発した薬剤を、塩野義製薬がライセンス取得し、2010年1月に厚生労働省の承認を得た。

ラピアクタは、内服薬であるタミフルや、吸入薬であるリレンザ、イナビルなどと異なり、点滴によって投与される。約15分の点滴で、成人の場合、タミフル5日分と同等の効果が得られるとされる。点滴が行われるのは基本的に1回のみであり、治療が1回で完了することが利点とされている。また、経口投与が困難な高齢者や重症患者、吸入薬がうまく使えない小さい子供などにも有効とされる。

ラピアクタは、タミフルやリレンザなどと同じ、「ノイラミニダーゼ阻害薬」の一種である。インフルエンザウィルスを感染した細胞に閉じ込めて放出を阻止することで、新たな細胞への感染を防ぐという作用機序であり、症状が発現してから48時間以内に投与することが必要である。

シーメンス法

読み方:シーメンスほう
別名:Siemens法
英語:Siemens method
英語:Siemens process

1950年代にドイツのシーメンス社によって開発された、化学反応によって純度の高いシリコンを得る手法。半導体や太陽電池などに必要な高純度のシリコンを製造するための一般的な手法として、広く行われている。

シーメンス法は、不純物を含む金属シリコンを原料として製造されたトリクロロシランガスを、高温で水素ガスと反応させることにより、高純度のシリコンを析出させるという方法である。トリクロロシランには、高温で熱分解を起こすと単体の珪素に変化する性質があり、シーメンス法ではその性質が利用されている。

シーメンス法は、原理的に副生成物のテトラクロロシランの生成を抑えることが難しいことから、収率が30%程度にとどまり、反応速度も遅いことなどが欠点とされている。従来、シーメンス法を基にした様々な改良法が考案されてきたが、今後の太陽電池の需要増加に十分に対応できる手法は未開発だといわれており、さらなる研究が進められている。

アンフィレグリン

別名:アンフィレギュリン
英語:amphiregulin
英語:AREG

上皮成長因子(EGF)と呼ばれる、細胞の増殖に関係するタンパク質(サイトカイン)の一種。

アンフィレグリンは、細胞の表面にある上皮成長因子受容体(EGFR)に結合し、線維芽細胞や上皮細胞などの増殖を刺激する一方で、一部のがん細胞に対しては増殖を阻害する作用も知られている。

また、アンフィレグリンは気道の狭窄や分泌物増加などの生体防御反応にも関係しており、喘息に伴う喀痰のうち、ステロイド系薬剤が効かないものを引き起こす原因になるともいわれている。

2013年12月に、東京慈恵会医科大学や愛媛大学などの研究グループは、がん細胞が死滅する際のp53タンパク質による細胞死誘導の過程で、アンフィレグリンの生成量が増加していることを明らかにした。増加したアンフィレグリンには、細胞死誘導を阻害する遺伝子群を阻害することで、結果的に細胞死を促進するというはたらきが見られた。この研究成果は、アンフィレグリンの生成促進により、がん治療の副作用を減らすことができる可能性を示したといわれている。

関連サイト:
Induction of amphiregulin by p53 promotes apoptosis via control of microRNA biogenesis in response to DNA damage. - Proc Natl Acad Sci U S A.

関門海峡道路

別名:関門新ルート
別名:第二関門橋

関門海峡を横断して九州(福岡県)と本州(山口県)を接続する道路、またはその構想。2014年現在、全国に6本ある「海峡横断道路」の計画路線の一つに数えられており、着工の時期は未定である。

関門海峡道路は、地域高規格道路「下関北九州道路」の一部として計画されており、福岡県北九州市小倉北区と山口県下関市彦島を結ぶルートが計画されている。橋梁とトンネルのどちらの形をとるかは確定していないが、公表された2012年度の調査資料では、つり橋型式の橋梁が有力だとされている。

関門海峡は2014年現在、1本の橋と3本のトンネルが横断しているが、その全てが壇ノ浦・門司周辺の近接した場所に存在し、災害などで交通網が途絶するおそれが比較的高いといわれている。関門海峡道路の建設は、そのような災害リスクへの対応能力の向上に効果的だとされている。また、既存の橋およびトンネルは老朽化が進んでおり、補修工事に伴う頻繁な渋滞発生などが問題とされてきたが、関門海峡道路がバイパスとしての役割を果たすことも期待されている。

関門海峡道路の構想は1980年代後半まで遡り、1991年には周辺自治体や経済団体などからなる「関門海峡道路整備促進期成同盟会」が設立された。しかし、2008年に国会で、他の海峡横断道路と同様に、「建設費の無駄」との批判に晒され、事業が凍結していた。2013年に福岡県と山口県は、国による調査再開を促すことを目的として、関門海峡道路の建設に向けた調査を行うことを発表した。

関連サイト:
関門海峡道路建設促進協議会-  九州経済連合会