読み方:さんどうせん
別名:3胴船
別名:トリマラン
別名:トリマラン船
英語:Trimaran
3艘の船を並行に連結した船のこと。双胴船(カタマラン)に、さらに1艘の船を連結したものである。三胴船の中央の船は「主船体」、左右の船は「副船体(サイドハル)」とよばれる。
三胴船は、没水部が少なくなることで水の抵抗が減少し、高速航行が可能になるため、レース用のヨットやボートに採用されることが多い。フェリーや軍艦に採用されることもある。特に近年は、船体を極端に細長くし、船首を鋭い形状にした「ウェーブピアサー型」の三胴船が建造されており、直進方向への高速航行が可能になっている。また、三胴船は通常の船よりも甲板面積が広いため、軍艦ではより多くの航空機を運用できるという利点がある。
三胴船は、通常の船や双胴船よりも安定性に優れており、航行中の横揺れが減少し、転覆しにくくなっている。その一方で、一旦転覆すると、その状態で安定性が高くなってしまうので、元の状態に復帰させるのが難しいという欠点もある。
2014年に日本の防衛省と米国の国防省は、相互防衛援助協定(MDA協定)に基づき、三胴船の新型戦艦を共同開発する方針を発表した。米国は三胴船の沿海域戦闘艦(LCS)、「インディペンデンス」を2010年から運用しており、時速72キロメートルでの高速航行や、「CH-53 シースタリオン」のような大型輸送ヘリの搭載を実現している。米国側は、日本の技術を三胴船開発に取り入れることにより、性能向上とコストダウンを期待しているとされる。
関連サイト:
平成25年度予算の概要 - 防衛省
新語時事用語辞典とは?
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偽装質屋
読み方:ぎそうしちや
実質的には貸金業(闇金)であるにもかかわらず、質屋の形態をとり、違法な高利で貸付を行う金融業者のこと。偽装質屋は、質屋営業に認められた特例措置を悪用することで、利息制限法の適用を受けず、「グレーゾーン金利」での貸付を行っている。
質屋営業は、質屋営業法第36条により、日割換算で実質年利108%程度の高金利の設定が可能とされている。この金利は、利息制限法で定められている上限金利を超える高利である。質屋営業法で特例措置が設けられている理由としては、質屋で融資されるのが通常少額で、返済までの期間が短期間であることや、質草の鑑定や保管、盗犯防止などに手数がかかることなどが挙げられている。しかし、偽装質屋においては、質草は単なる名目上の担保に過ぎず、実際には価値や効力を持たない。100円ライターや使い古しの時計などが質草とされた例もある。
偽装質屋を運営する業者は、特に年金暮らしの高齢者をターゲットとすることが多いとされる。消費者庁の調査によると、2007年度以降に被害に遭った人の7割以上が60歳以上であった。質屋では通常、収入証明書の提示は必要とされないが、偽装質屋では貸金業者のように、年金収入などの証明書の提示を求めるケースがある。また、偽装質屋の中には、年金受給口座から直接引き落とす形で代金を徴収している例もあるという。
2012年以降、偽装質屋を営業していた業者が貸金業法違反や出資法違反などで摘発される事例が相次いだ。消費者庁は、偽装質屋を悪質な貸金業者と見なし、注意喚起の活動を行っている。
関連サイト:
いわゆる「偽装質屋」への対応について - 消費者庁
質屋営業法 - 総務省e-gov
実質的には貸金業(闇金)であるにもかかわらず、質屋の形態をとり、違法な高利で貸付を行う金融業者のこと。偽装質屋は、質屋営業に認められた特例措置を悪用することで、利息制限法の適用を受けず、「グレーゾーン金利」での貸付を行っている。
質屋営業は、質屋営業法第36条により、日割換算で実質年利108%程度の高金利の設定が可能とされている。この金利は、利息制限法で定められている上限金利を超える高利である。質屋営業法で特例措置が設けられている理由としては、質屋で融資されるのが通常少額で、返済までの期間が短期間であることや、質草の鑑定や保管、盗犯防止などに手数がかかることなどが挙げられている。しかし、偽装質屋においては、質草は単なる名目上の担保に過ぎず、実際には価値や効力を持たない。100円ライターや使い古しの時計などが質草とされた例もある。
偽装質屋を運営する業者は、特に年金暮らしの高齢者をターゲットとすることが多いとされる。消費者庁の調査によると、2007年度以降に被害に遭った人の7割以上が60歳以上であった。質屋では通常、収入証明書の提示は必要とされないが、偽装質屋では貸金業者のように、年金収入などの証明書の提示を求めるケースがある。また、偽装質屋の中には、年金受給口座から直接引き落とす形で代金を徴収している例もあるという。
2012年以降、偽装質屋を営業していた業者が貸金業法違反や出資法違反などで摘発される事例が相次いだ。消費者庁は、偽装質屋を悪質な貸金業者と見なし、注意喚起の活動を行っている。
関連サイト:
いわゆる「偽装質屋」への対応について - 消費者庁
質屋営業法 - 総務省e-gov
感音性難聴
読み方:かんおんせいなんちょう
別名:感音難聴
別名:感音性障害
別名:感音障害
別名:神経性難聴
英語:sensorineural hearingloss
英語:sensorineural deafnes
英語:SNHL
難聴を、障害の種類によって3つに分類したうちの一つ。内耳には音が正常に伝えられているが、内耳や聴神経の異常により、脳に正常な電気信号が伝えられていない状態を指す。感音性難聴は、内耳より前の段階での障害に起因する「伝音性難聴」とは異なる。また、感音性難聴と伝音性難聴が両方見られる状態を「混合難聴」という。
感音性難聴は、加齢に伴って生じることがあるほか、発達障害や遺伝的素因などの先天的な原因によっても生じることがある。具体的には、音を振動として受け取る蝸牛の「コルチ器」の障害や、薬物や腫瘍などによる聴神経の損傷などが原因となることがある。蝸牛の障害による難聴を「内耳性難聴」、聴神経の障害による難聴を「後迷路性難聴」としてさらに分類することもあり、両者は聴覚補充現象(リクルートメント現象)の有無によって判別可能である。
感音性難聴では、伝音性難聴と同様に、聞こえる音量が低下することが多い。聞こえる音量が低下しない場合も時にあるが、音が電気信号にうまく変換されないことから、音質に異常が起こることがしばしばある。具体的には、音が歪んで聞こえることが多く、特に高音域の音が聴き取りづらくなるとされる。
感音性難聴に対する有効な治療法は、2014年現在、確立されていない。軽度から中度の感音性難聴の場合には、補聴器が一定の効果を示すことがあるが、重度の場合には、手術による人工内耳の装着が検討されることがある。
突発性難聴(SD)は感音性難聴の一種である。突発性難聴は、感音性難聴としては例外的に、早期にステロイドやデフィブラーゼなどによる薬物治療を行った場合、治癒が可能な場合があるとされている。
別名:感音難聴
別名:感音性障害
別名:感音障害
別名:神経性難聴
英語:sensorineural hearingloss
英語:sensorineural deafnes
英語:SNHL
難聴を、障害の種類によって3つに分類したうちの一つ。内耳には音が正常に伝えられているが、内耳や聴神経の異常により、脳に正常な電気信号が伝えられていない状態を指す。感音性難聴は、内耳より前の段階での障害に起因する「伝音性難聴」とは異なる。また、感音性難聴と伝音性難聴が両方見られる状態を「混合難聴」という。
感音性難聴は、加齢に伴って生じることがあるほか、発達障害や遺伝的素因などの先天的な原因によっても生じることがある。具体的には、音を振動として受け取る蝸牛の「コルチ器」の障害や、薬物や腫瘍などによる聴神経の損傷などが原因となることがある。蝸牛の障害による難聴を「内耳性難聴」、聴神経の障害による難聴を「後迷路性難聴」としてさらに分類することもあり、両者は聴覚補充現象(リクルートメント現象)の有無によって判別可能である。
感音性難聴では、伝音性難聴と同様に、聞こえる音量が低下することが多い。聞こえる音量が低下しない場合も時にあるが、音が電気信号にうまく変換されないことから、音質に異常が起こることがしばしばある。具体的には、音が歪んで聞こえることが多く、特に高音域の音が聴き取りづらくなるとされる。
感音性難聴に対する有効な治療法は、2014年現在、確立されていない。軽度から中度の感音性難聴の場合には、補聴器が一定の効果を示すことがあるが、重度の場合には、手術による人工内耳の装着が検討されることがある。
突発性難聴(SD)は感音性難聴の一種である。突発性難聴は、感音性難聴としては例外的に、早期にステロイドやデフィブラーゼなどによる薬物治療を行った場合、治癒が可能な場合があるとされている。
フィナステリド
別名:フィナステリド錠
別名:フィナステライド
別名:フィナステライド錠
英語:finasteride
米国のメルク社が開発した、男性型脱毛症(AGA)の治療薬。男性ホルモンの一種、テストステロンの作用を抑制する効果を持つ。本来は前立腺肥大症の治療薬として開発されたが、脱毛に効果があることが明らかになった。
フィナステリドは1991年に開発され、1997年にアメリカ食品医薬品局(FDA)による認可を受けた。日本では2005年に輸入販売が認められ、MSD株式会社により「プロペシア」の商品名で販売されている。日本皮膚科学会は2009年に発表した脱毛症治療のガイドラインで、プロペシアを「リアップ(ミノキシジル)」とともに、「強く推奨する」として最高のAランクに置いた。フィナステリドには、脱毛を抑制する効果(育毛効果)はあるものの、ミノキシジルのような発毛効果はないとされている。しかし、臨床試験ではある程度の発毛効果も認められている。
フィナステリドの副作用としては、「初期脱毛」がよく知られている。これは、フィナステリドの服用により新陳代謝が亢進し、服用後3日から1週間で脱毛が起きるとされる現象であるが、MSD社は初期脱毛の症状を公式には認めていない。しかし、肝機能悪化の副作用は比較的確実性が高いとされており、販売元も肝機能障害の患者が服用した場合の安全性を確認できないとしている。
フィナステリドは成人男性用の薬品であり、女性や小児には使用してはいけないとされている。特に、妊娠中の女性が服用した場合、胎児の生殖器などに奇形が生じる可能性があり、割れた錠剤などに触れる行為も危険とされている。また、厚生労働省は、フィナステリドの個人輸入を控え、医師の処方のもとで正しく服用するよう呼びかけている。
関連サイト:
プロペシア(PROPECIA)(男性型脱毛症用薬)に関する注意喚起について - 厚生労働省
別名:フィナステライド
別名:フィナステライド錠
英語:finasteride
米国のメルク社が開発した、男性型脱毛症(AGA)の治療薬。男性ホルモンの一種、テストステロンの作用を抑制する効果を持つ。本来は前立腺肥大症の治療薬として開発されたが、脱毛に効果があることが明らかになった。
フィナステリドは1991年に開発され、1997年にアメリカ食品医薬品局(FDA)による認可を受けた。日本では2005年に輸入販売が認められ、MSD株式会社により「プロペシア」の商品名で販売されている。日本皮膚科学会は2009年に発表した脱毛症治療のガイドラインで、プロペシアを「リアップ(ミノキシジル)」とともに、「強く推奨する」として最高のAランクに置いた。フィナステリドには、脱毛を抑制する効果(育毛効果)はあるものの、ミノキシジルのような発毛効果はないとされている。しかし、臨床試験ではある程度の発毛効果も認められている。
フィナステリドの副作用としては、「初期脱毛」がよく知られている。これは、フィナステリドの服用により新陳代謝が亢進し、服用後3日から1週間で脱毛が起きるとされる現象であるが、MSD社は初期脱毛の症状を公式には認めていない。しかし、肝機能悪化の副作用は比較的確実性が高いとされており、販売元も肝機能障害の患者が服用した場合の安全性を確認できないとしている。
フィナステリドは成人男性用の薬品であり、女性や小児には使用してはいけないとされている。特に、妊娠中の女性が服用した場合、胎児の生殖器などに奇形が生じる可能性があり、割れた錠剤などに触れる行為も危険とされている。また、厚生労働省は、フィナステリドの個人輸入を控え、医師の処方のもとで正しく服用するよう呼びかけている。
関連サイト:
プロペシア(PROPECIA)(男性型脱毛症用薬)に関する注意喚起について - 厚生労働省
ツマアカスズメバチ
別名:褄赤雀蜂
別名:Vespa velutina
別名:Vespa velutina nigrithorax
別名:Vespa velutina subsp. nigrithorax
別名:Vespa velutina ssp. nigrithorax
英語:Yellow-legged hornet
英語:Asian black hornet
英語:Asian hornet
英語:Asian predatory wasp
インド・東南アジア・中国にかけての地域を原産地とする、スズメバチ科スズメバチ属のハチの一種、あるいはその一亜種。女王蜂の体長は約3センチメートル、働き蜂の体長は約2センチメートルほどで、オオスズメバチと比べると3分の2ほどの体長である。ツマアカスズメバチは主に、他の種類のハチを捕食することが知られている。
ツマアカスズメバチは従来日本には分布していなかったが、2013年に初めて、長崎県対馬で移入が確認された。移入経路は不明だが、韓国から移入した可能性が指摘されている。韓国では、2003年に釜山広域市で初めて確認されて以降、在来種を駆逐しつつ急速に分布域を広げており、釜山周辺ではツマアカスズメバチの個体数が他のどのスズメバチ類よりも多くなったともいわれている。フランスでも、2004年頃から侵略的外来種として報告されており、スペインのバスク地方方面に、1年あたり100キロメートルという速さで分布を拡大したと報告されている。
ツマアカスズメバチは主に田園地域に生息し、他のスズメバチ類と異なり、樹上の比較的高い場所に巣をつくるのが特徴である。巣が高い場所にある場合には危険性は低いともいわれるが、環境適応力が高く、都市部に営巣することもあることから、注意が必要とされている。
ツマアカスズメバチはヒトを刺すこともあり、死亡例も知られている。また、ツマアカスズメバチはミツバチを捕食することから、養蜂業に被害をもたらす可能性も指摘されている。
関連サイト:
ツマアカスズメバチ - 国立環境研究所「侵入生物データベース」
別名:Vespa velutina
別名:Vespa velutina nigrithorax
別名:Vespa velutina subsp. nigrithorax
別名:Vespa velutina ssp. nigrithorax
英語:Yellow-legged hornet
英語:Asian black hornet
英語:Asian hornet
英語:Asian predatory wasp
インド・東南アジア・中国にかけての地域を原産地とする、スズメバチ科スズメバチ属のハチの一種、あるいはその一亜種。女王蜂の体長は約3センチメートル、働き蜂の体長は約2センチメートルほどで、オオスズメバチと比べると3分の2ほどの体長である。ツマアカスズメバチは主に、他の種類のハチを捕食することが知られている。
ツマアカスズメバチは従来日本には分布していなかったが、2013年に初めて、長崎県対馬で移入が確認された。移入経路は不明だが、韓国から移入した可能性が指摘されている。韓国では、2003年に釜山広域市で初めて確認されて以降、在来種を駆逐しつつ急速に分布域を広げており、釜山周辺ではツマアカスズメバチの個体数が他のどのスズメバチ類よりも多くなったともいわれている。フランスでも、2004年頃から侵略的外来種として報告されており、スペインのバスク地方方面に、1年あたり100キロメートルという速さで分布を拡大したと報告されている。
ツマアカスズメバチは主に田園地域に生息し、他のスズメバチ類と異なり、樹上の比較的高い場所に巣をつくるのが特徴である。巣が高い場所にある場合には危険性は低いともいわれるが、環境適応力が高く、都市部に営巣することもあることから、注意が必要とされている。
ツマアカスズメバチはヒトを刺すこともあり、死亡例も知られている。また、ツマアカスズメバチはミツバチを捕食することから、養蜂業に被害をもたらす可能性も指摘されている。
関連サイト:
ツマアカスズメバチ - 国立環境研究所「侵入生物データベース」