新語時事用語辞典とは?

2014年7月29日火曜日

ウナギ完全養殖

読み方:ウナギかんぜんようしょく
別名:うなぎ完全養殖
別名:ウナギの完全養殖
別名:うなぎの完全養殖

ウナギの養殖を完全に行うこと。ウナギを人工授精して孵化させ、成魚になるまで育て、世代を継ぐ(子世代のウナギを孵化させる)まで、すべて人工的に行うこと。国内では特にニホンウナギの完全養殖を指すことが多い。

単に「ウナギの養殖」という場合、これは一般的に天然の稚魚(シラスウナギ)を漁獲して種苗として育てる方式を指す。ウナギは長らく生態が不明で、産卵場所も特定できていなかった。ウナギは孵化後に環境要因によって性別が変わる特性があり、孵化・育成の環境に関するデータも乏しかったため、世代を継いで安定的に養殖する技術が確立できていなかった。

ウナギにはニホンウナギやヨーロッパウナギといった種類がある。いずれも天然の個体数が激減しており、絶滅の危機に瀕している。

農林水産省は2010年にウナギの完全養殖を実現したと発表した。2014年時点ではまだ商業化の目途は立っていないが、研究が進められている。

日カリコム首脳会合

読み方:にちカリコムしゅのうかいごう
別名:日CARICOM首脳会合

日本と、中米カリブ海地域の国々で構成される「カリコム」(カリブ共同体)との間で催される首脳会合。日本およびカリコム加盟各国の首脳が参加し協議を行うもの。

カリコムはカリブ海域に位置する旧英領の国々の同盟であり、文化・経済の協力や経済統合を主眼として協力体制を築いている。日本とカリコムは1990年代から事務レベルの協議を、2000年以降は閣僚レベル会議を定期的に行っている。

2014年は日本とカリコムが事務レベルの協議を開始してから20年を経た「日・カリブ交流年」とされており、日本やカリコム各国で文化交流事業などが催されている。安倍晋三第96代内閣総理大臣は2014年7月に中南米を歴訪しており、その際に日カリコム首脳会合が開かれている。

関連サイト:
日・カリブ交流年 2014年

カリコム

別名:カリブ共同体
別名:カリビアンコミュニティ
英語:CARICOM
英語:Caribbean Community

中米・カリブ海地域に位置する旧イギリス領の国々(旧英領カリブ諸国)による同盟。カリブ自由貿易連盟(CARIFTA)を前身とし、1973年に発足した。

カリコムは加盟各国の経済的・社会的・文化的・技術的な協力を主眼としている。資本やサービスを一元化して単一の経済圏をつくる経済統合の取り組みも進められている。

カリコムには2014年時点で14ヵ国および1地域が加盟国として名を連ねる。英国領の島々も準加盟国・地域として加わっている。

関連サイト:
カリブ共同体(CARICOM:カリコム) - 外務省

ブラックボックス

英語:black box

内部的な仕組みを理解・把握していなくても使用でき、意図した通りの入出力操作ができる装置のこと。内部構造がわからない、再現できないシステム等もブラックボックスといえる。

内部構造を使用者に解析されないように、製作者側が敢えて装置を密閉し、使用者には機能(利用の結果)のみを得られるようにした装置もブラックボックスと呼ばれる。とりわけ兵器などにおいて中核的な技術はブラックボックス化されることが多い。

また、航空機(旅客機)に搭載される、操縦士の会話の記録(ボイスレコーダー)と飛行記録(フライトレコーダー)も、ブラックボックスと呼ばれる。航空機事故では乗員乗客がすべて死亡してしまうケースが多く、自己の手がかりをつかむことが困難となるため、事故当時の状況把握の手段としてブラックボックスが重要視されている。