新語時事用語辞典とは?

2014年8月8日金曜日

国際的な緊急事態宣言

読み方:こくさいてきなきんきゅうじたいせんげん
別名:国際的な公衆衛生上の緊急事態宣言
別名:国際的公衆衛生上の緊急事態宣言
別名:国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態宣言
別名:国際的に懸念される公衆の保健上の緊急事態
別名:WHOの緊急事態宣言
別名:WHOによる緊急事態宣言
英語:Public Health Emergency of International Concern
英語:PHEIC

感染症が世界規模で拡がるおそれがあり、国際的な協調に基づく対策を要すると判断された場合に、世界保健機関(WHO)事務局長が発する宣言。

国際的な緊急事態宣言は、世界保健機関(WHO)が感染症対策を目的として定めた「国際保健規則」(IHR)において規定されている。改正国際保健規則(IHR2005)によれば、「国際的な緊急事態」は次の場合に該当する。
  1. 疾病の国際的拡大により他国に公衆の保健上の危険をもたらすと認められる事態。
  2. 潜在的に国際的対策の調整が必要な事態。
WHOの国際的な緊急事態宣言には、強制力があるわけではなく、各国に対し連携と対応を呼びかける(勧告する)に過ぎないが、当該の感染症がパンデミックに至る深刻な危険を持つことを国際社会に知らしめる点では強い効果があるといえる。

2014年8月8日には、同年初頭から西アフリカをはじめ感染拡大を続けているエボラ出血熱(EVD)に対して、WHO事務局長より国際的な緊急事態宣言が出されている。

関連サイト:
国際保健規則 日本語(仮訳) - 厚生労働省

従軍慰安婦問題

読み方:じゅうぐんいあんふもんだい
別名:いわゆる「従軍慰安婦」問題

戦時中、兵士らの性の相手をする(売春)人員として軍部により徴用された女性にまつわる一連の問題や議論の総称。特に、太平洋戦争の際の日本軍による慰安婦制度の実態に関する議論。

日本における従軍慰安婦問題は、もっぱら、日本軍が女性を「強制連行」した上「性奴隷」同然に扱い、性交渉を強要したとする主張と批判、および、その主張に対する疑義・反論である。これは1991年に朝日新聞が紙面で取り上げたことを発端に広く知られるようになったとされる。同年、韓国で元慰安婦とする人物が初めて名乗りを上げた。韓国は従軍慰安婦問題を日本による人道的犯罪として非難しており、2010年代現在では米国グレンデールに「慰安婦像」が立てられるなど二国間問題にとどまらない様相を呈している。

朝日新聞は、2014年8月5日に従軍慰安婦に関する一連の報道の一部が虚構であったことを認める記事を掲載した。「慰安婦問題とは」と題された特集記事の中では次のような記述が見られる。
軍などが組織的に人さらいのように連行した資料は見つかっていません
吉田氏(吉田清治)が済州島で慰安婦を強制連行したとする証言は虚偽だと判断し、記事を取り消します
他方、同特集記事では、従軍慰安婦問題そのものが捏造であるという疑惑を否定する見解も表明している。
意図的な事実のねじ曲げなどはありません
女性たちが本人の意に反して慰安婦にされる強制性があった
朝日新聞は翌6日に、特集記事に関連する識者の見解を掲載している。そこには「大きな変化を念頭にこの問題をみると、20年前の新聞記事に誤報があったかどうかは、枝葉末節に過ぎない」とった見解が述べられている。

関連サイト:
慰安婦問題とは - 朝日新聞デジタル 2014年8月5日(8月6日閲覧)
ガラパゴス的議論から脱却を 小熊英二さん(慶応大教授) - 朝日新聞デジタル 2014年8月6日(8月8日閲覧)

ワンプッシュ蚊取り

読み方:ワンプッシュかとり
別名:ワンプッシュ式蚊取り

霧状の薬剤を室内に噴霧して持続的な蚊の駆除効果を得るエアゾール(スプレー)商品の総称。1回の噴霧で半日程度の駆除効果が得られる。

ワンプッシュ蚊取りは、手に持って噴霧する小型のタイプと、床などに置いて使用する徳用サイズ(置型)に大きく別れる。いずれも、扱いが手軽かつ容易(火を使わない)、かつ即効性もある、といった利点があり、近年では広く普及している。

2014年8月、国民生活センターは、主に置型のワンプッシュ蚊取りで、噴射口の向きを誤って顔などに薬剤をかけてしまうケースが増えているとして注意を促す文書を発表している。

関連サイト:
置き型のワンプッシュ式蚊取りの使い方に注意 - 独立行政法人国民生活センター

マラバール海軍演習

読み方:マラバール海軍演習
別名:米印共同訓練
別名:米印共同演習
別名:マラバール共同演習
別名:マラバール演習
別名:エクササイズ・マラバール
英語:Exercise MALABAR

米国海軍とインド海軍により定期的に実施されている合同演習の通称。実施年の西暦下二桁を伴い「マラバール14」のように表記されることが多い。

マラバールは2000年代半ばに開始された。基本的に米印2国間の合同演習であるが、年によって日本やオーストラリアが参加している。2007年には日本・オーストラリア・シンガポールが参加した。日本は2009年にもマラバールに参加し、2014年にも5年ぶりに「マラバール14」に参加した。

マラバール14における参加艦には、海上自衛隊からは護衛艦「あしがら」「くらま」、および救難飛行艇US-2、哨戒機P-3Cが参加、米国海軍からは空母「ジョージ・ワシントン」などが名を連ねる。

 関連サイト:
日米印共同訓練(マラバール14) - 防衛省
日印 部隊間の交流等 - 防衛省

マラバール14

読み方:マラバールフォーティーン
別名:日米印共同訓練2014
別名:日米印共同演習2014
別名:マラバール共同演習2014
別名:マラバール演習2014
別名:マラバール海軍演習2014
英語:Exercise MALABAR 2014

米国海軍とインド海軍を中心として実施される合同演習(「マラバール」)のうち、2014年7月に実施された演習の通称。海上自衛隊が参加し日米印3ヵ国の合同演習となった。

マラバールは基本的に米印の2国間で実施されるが、年によっては日本やオーストラリアが参加する。日本は2007年と2009年に参加しており、2014年の(マラバール14への)参加は5年ぶりとなる。

海上自衛隊の発表によれば、マラバール14の演習場所は四国南方から沖縄東方にかけての海域、訓練内容は対潜戦・対水上戦・対空戦、立入検査、捜索・救難訓練などとなっている。

日本からは護衛艦「あしがら」「くらま」、救難飛行艇US-2、哨戒機P-3Cが参加予定と発表されている。米国海軍からは空母「ジョージ・ワシントン」が演習に参加する。

関連サイト:
日米印共同訓練(マラバール14) - 防衛省

クリミア・コンゴ出血熱

読み方:クリミアコンゴしゅっけつねつ
英語:Crimean-Congo hemorrhagic fever
英語:CCHF

クリミア・コンゴ出血熱ウイルスによりもたらされるウィルス性出血熱。ダニが媒介となり人畜に感染する。ヒトからヒトへも感染する。

クリミア・コンゴ出血熱の潜伏期間は2日から9日程度で、発症すると高熱、身体各所の痛みなどがあらわれる。重症化すると死亡するおそれがある。

クリミア・コンゴ出血熱は、エボラ出血熱、ラッサ熱、マールブルグ出血熱と共に、ウィルス性出血熱として定義されている。致死性はエボラ出血熱とラッサ熱が高く、感染例はラッサ熱とクリミア・コンゴ出血熱が多い。

エボラウィルス

別名:エボラウイルス
英語:Ebola virus

エボラ出血熱(EVD)の病原体として知られるウィルス。フィロウイルス科(Filoviridae) エボラウイルス属 (Ebolavirus)に分類される。さらに下位区分としてスーダン株(SUDV)やザイール株(EBOV)などの種に区分される。

エボラウィルスは細長い糸のような姿をしている。長さは1000ナノメートル(nm)前後で、曲がりくねった形をしている。曲がり方は一様でなく、多様性がある。

エボラウィルスのうち、ザイール株、スーダン株、および、ブンディブギョ株の3種は、アフリカで過去に大きな流行(アウトブレイク)を引き起こしている。とりわけザイール株は強い病原性を示すとされる。病原体を安全に取り扱う環境として要求されるバイオセーフティレベル(BSL)は最高ランクのグループ4に区分される。

関連サイト:
エボラ出血熱とは - 国立感染症研究所
エボラウイルス疾患:背景とサマリー - 厚生労働省検疫所(2014年3月WHOによる報告の邦訳)

長崎平和祈念式典

読み方:ながさきへいわきねんしきてん
別名:長崎平和式典
別名:長崎市平和記念式典
別名:長崎市平和式典
別名:長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典

長崎に投下された原子爆弾による犠牲者の慰霊、および世界の恒久平和を祈念して催される式典。原爆の落とされた日である8月9日に行われる。

長崎平和祈念式典は松山町平和公園の平和祈念像の前で行われる。原爆投下時刻である11時2分に1分間の黙祷が捧げられる他、献水・献花、世界に向けた平和宣言の発信、などが行われる。原爆の犠牲者の遺族をはじめ、市民、国内外の首脳などが長崎平和祈念式典に参加している。

長崎市と同じく原爆投下地点となった広島市では、毎年8月6日に広島平和祈念式典が催されている。

関連サイト:
長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典 - 長崎市

広島平和式典

読み方:ひろしまへいわしきてん
別名:広島平和記念式典
別名:広島市平和記念式典
別名:島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式

広島に投下された原子爆弾による死没者の慰霊、および、世界の恒久平和の祈念のため、毎年8月6日に広島平和記念公園で催される式典。

広島平和式典では、原爆が投下された8時15分に1分間の黙祷、および、広島市長による平和宣言、放鳩などが行われる。内閣総理大臣、国際連合事務総長、各国の元首や駐日大使など、国内外の要人が参席する。

8月6日は、1945年に広島に原爆が落とされた日である。8月9日には長崎に原爆が投下されており、長崎市でも毎年8月9日に長崎平和祈念式典を催している。

関連サイト:
平和祈念式典 - 広島市