新語時事用語辞典とは?

2015年1月6日火曜日

知事監視製品

読み方:ちじかんしせいひん
別名:知事監視製品指定制度

地方自治体が推進する、いわゆる危険ドラッグ(脱法ハーブ、脱法ドラッグ)として利用されるおそれのある商品を監視・規制するための制度、および、同制度において指定登録された製品。

知事監視製品は、地方自治体による危険ドラッグの乱用防止の取組みの一環として導入される。2014年に和歌山県が全国に先駆けて導入した。

東京都をはじめいくつかの地方自治体は、国の対応が追いつかない危険ドラッグ規制を「知事指定薬物」制度によって独自に規制している。危険ドラッグとして特定できた薬物は知事指定薬物によって取扱いが全面的に禁止される。

知事監視製品は、危険ドラッグとして特に指定されてはいないが身体に使用されて向精神作用を引き起こすおそれのある商品の取扱いを厳格化する。これによって、危険ドラッグ同然の薬物を「お香」などと称してを販売し、規制を逃れる、といったケースを阻止している。

和歌山県では、知事監視製品の販売者に対して本来用途(お香ならお香としての使い方)に関する使用方法の説明を義務づけると共に、購入者には(身体には使用しないという)誓約書の提出を義務づけている。これらの義務を行った事業者には警告、罰金などの罰則が科される。

関連サイト:
違法ドラッグ(脱法ドラッグ)対策 - 和歌山県
脱法ハーブなどの薬物の濫用の根絶を目指して - 全国知事会

無料低額診療事業

読み方:むりょうていがくしんりょうじぎょう
別名:無料低額診療

低所得者などを対象として、無料または低額で診療を提供する事業。生計に困窮しており診療費用の捻出が困難な者に対して、必要な医療を受ける機会を提供することを趣旨としている。

無料低額診療事業は、医療機関などが社会福祉法などの規定に基づき実施している。生計困難者へ生活上必要となるものを提供する事業は「第二種社会福祉事業」に該当し、無料低額診療事業を実施することによって事業者は税制上の優遇措置を受けることができるようになる。そうした背景から低額診療事業が成立可能となっている。

無料低額診療事業として税制上の優遇措置を受けるには第二種社会福祉事業の事業者とsて届け出、認可を得るなどの条件を満たす必要がある。このため、すべての医療機関が無料低額診療事業を実施しているわけではない。

関連サイト:
無料低額診療事業について - 厚生労働省

薬物の濫用防止に関する条例

読み方:やくぶつのらんようぼうしにかんするじょうれい
別名:薬物の濫用の防止に関する条例
別名:薬物濫用の防止に関する条例
別名:薬物乱用防止に関する条例
別名:薬物乱用防止条例
別名:危険ドラッグ規制条例

いわゆる危険ドラッグ(脱法ハーブ)のみだりな使用を防止することを目的として、地方自治体が独自に定めた条例の通称。東京都およびいくつかの府・県が実施している。

薬物の乱用防止に関する条例は、どの自治体の条例においても、特定の薬物を「知事指定薬物」として指定した上で、その知事指定薬物の製造・販売、使用、および使用を促す各種行為を禁じている。違反者には製造中止等の命令が下される。命令に従わなかった者には懲役もしくは罰金の刑が科される。

薬物の乱用防止に関する条例は東京都が2005年に全国に先駆けて導入した。2014年頃には脱法ハーブとその危険性は広く認知されるようになり、大阪府や愛知県をはじめとする複数の地方自治体が薬物の乱用防止に関する条例を制定・公布している。2015年1月までに全国およそ3分の1の都府県が同種の条例をすでに導入している。

国(厚生労働省)も省令を頻繁に更新して指定薬物を追加、規制に取り組んでいる。

関連サイト:
東京都薬物の濫用防止に関する条例 - 東京都
薬物乱用防止に関する情報 - 厚生労働省



知事指定薬物

読み方:ちじしていやくぶつ
別名:知事指定薬物制度

いわゆる「危険ドラッグ」と呼ばれる薬物の濫用防止を目的として、地方自治体が条例に基づき独自に指定した薬物の総称。および、そうした規制の取組み。

いくつかの地方自治体は「薬物の濫用防止に関する条例」もしくはそれに類する名称の条例を定め、知事指定薬物に指定された薬物の取り扱いを禁じている。例えば東京都が定めた「東京都薬物の乱用防止に関する条例では、「製造、栽培、販売、授与、所持、広告、購入、譲受け若しくは使用」が禁止事項として定められている(第17条)。

条例を犯して知事指定薬物を扱った者には懲役刑または罰金刑が科される。東京都の場合は2年以下の懲役刑または100万円以下の罰金刑が罰則として設けられている。

東京都薬物の乱用防止に関する条例は2005年に公布されている。大阪府や愛知県など、ほか複数の自治体が同種の条例を制定して独自に知事指定薬物の規制を行っている。

関連サイト:
東京都薬物の濫用防止に関する条例 - 東京都