新語時事用語辞典とは?

2015年3月5日木曜日

フードディフェンス

別名:食品防御
英語:food defense

食品の生産過程における意図的な食品汚染・異物や毒物の混入といった攻撃を防ぎ、食品を守る、という考え方。および、そのための取り組み。

従来のいわゆる「食の安全」(フードセーフティ)は、衛生管理や品質管理を中心的課題としている。フードディフェンスは人為的な(悪意を持った)食品への攻撃を特に対象としている点に特徴がある。近年ではフードディフェンスとフードセーフティは別個のリスクとして区別され、新たな危機管理の要素としてフードディフェンスに取り組む事例が増えている。

2010年代前半においてフードディフェンスが大きく取り沙汰させた事件として、2013年に発生したいわゆる「アクリフーズ農薬混入事件」がある。同事件では食品の製造に携わっていた契約社員の男が製造過程において農薬(マラチオン)を混入させていた。

関連サイト:
食品防御対策ガイドライン(食品製造工場向け) - 公益社団法人日本食品衛生協会

ブラーバ

別名:iRobotブラーバ
英語:Braava

ロボット掃除機「ルンバ」(Roomba)で知られるiRobotが販売する床拭きロボット。

ルンバはチリやホコリを吸引する掃除機ロボットであるが、ブラーバは床の拭き掃除を実現するという意味でモップあるいは雑巾掛けのロボットといえる。フローリングやタイル張りなどの比較的硬い床面に適する。

ブラーバにはカラ拭き(ドライ)モードと水拭き(ウェット)モードという2種類の掃除モードが用意されており、場合に応じて使い分けられる。ハウスダストや砂ボコリなどはカラ拭きモードで、食べこぼしなどのベタ付く汚れは水拭きモードで対応することで、床をピカピカに保てる。

ブラーバは、Evolution Roboticsによって開発され2010年に米国で発売された掃除ロボット「Mint」を前身とする。Mintが登場して間もなく、iRobotがEvolution Roboticsを吸収合併し、Mintはブランド名を変えてiRobotから販売されるようになった。

日本でも2015年春からブラーバが販売される。

関連サイト:
iRobot 床拭きロボット ブラーバ 公式サイト

シブヤン海

読み方:シブヤンかい
英語:Sibuyan Sea

フィリピン諸島に囲まれた海域。シブヤン島および複数の島がある。2015年3月、シブヤン海の海底において戦艦武蔵と思われる船が発見されたことが伝えられ話題を呼んだ。

戦艦武蔵は大和型戦艦の2番艦として、1番艦「大和」に次いで建造され、そして大日本帝国海軍が建造した最後の戦艦となった。1944年にレイテ沖海戦に参戦し、米軍の攻撃により沈められた。

戦艦武蔵の沈没後、戦隊はフィリピンの周辺海域にあると推定されていたものの、沈没位置は特定されていなかった。2015年3月3日にシブヤン海での発見が報じられた時点では、この船が武蔵であると断定されるんは至っていないが、この船が戦艦武蔵であれば武蔵はほぼ70年ぶりに発見されたことになる。

シブヤン海の海底で武蔵と思われる船を発見したという情報は、Microsoftの協同創業者であるポール・アレンによりTwitterを通じて発せられて一躍話題となった。

機会コスト

読み方:きかいコスト
別名:機会費用

1つのことを選択、実行した場合の、別の選択肢を実行していた場合に得られていたであろう利益のこと。会計学上の利益ではなく、経済学上での利益を指す。

機会コストは、例えば「アルバイトへ行かなかった」ことに対する「アルバイトへ行った時のアルバイト料」である。また、「アルバイト料を自宅に保管していた」ことに対する「アルバイト料を銀行に預金して得られる金利」でもある。

スキミングプライシング

英語:skiming pricing

新しい商品やサービスなどを販売する際に、高価格で市場参入を図り利益を上げる戦略のこと。新商品を市場参入させる際の価格戦略の1つ。

スキミングプライシングは、使用している素材へのこだわり、希少価値などをアピールし、高額所得者やマニア層へ販売を働きかける。評判が上がれば、高額所得者に続く購買層が購入していき、徐々に購買層が拡大していく。

スキミングプライシングでは、商品発売当初の価格を高く設定し、より多くの利益を得ることができる。そして、商品の売り上げが徐々に減ってきた時点で価格を下げていくケースが多い。スキミングプライシングの例としては、VHSタイプのビデオ再生機やレーザーディスクなどが挙げられる。

なお、新商品を市場参入させる際の価格戦略には、スキミングプライシングの他にペネトレーションプライシングがある。

ペネトレーションプライシング

英語:penetration pricing

新しい商品やサービスなどを販売する際に、価格を抑えて市場への浸透を図り、商品市場のシェアを獲得する戦略のこと。新商品を市場参入させる際の価格戦略の1つ。

ペネトレーションプライシングは、製品単価が低く、また、最寄の店で購入するケースの多い生活用品や食料品(最寄品)に用いられることが多い。

なお、新商品を市場参入させる際の価格戦略には、ペネトレーションプライシングの他にスキミングプライシングがある。

コストプラスプライシング

英語:cost-plus pricing
別名:コストプラス法

商品やサービスなどの値段を、製造原価に利益を上乗せた額として計算する方法。

コストプラスプライシングでは、製造原価を基準に値段が決められる。そのため、商品の最低価格は製造原価となる。

コストプラスプライシングは、自社の都合で値段を決定できるという特徴がある。これには、損益分岐点の計算や競合他社商品の値段の比較、マーケット戦略といった要素は加味されていない。

コストプラスプライシングは、コスト基準型のプライシング方法で、この他には損益分岐点法などが挙げられる。