新語時事用語辞典とは?

2015年3月13日金曜日

新規参入の脅威

読み方:しんきさんにゅうのきょうい

さまざまな産業界における、既存企業の新規参入企業に対する脅威や競争圧力のこと。

産業界において、新しい企業が参入してきた場合、既存企業にはさまざまな脅威が発生する。その中でも、大きな脅威とされるのが収益の低下である。これは、新規参入の容易な産業界において起こりやすい。

一方、新規参入の困難な産業界においては、新規参入の脅威は比較的少ない場合が多い。これらには、圧倒的なシェアを持つ企業のいる業界や、政府の規制のある業界、業界独自の流通チャネルが保護されている業界などが挙げられる。

なお、新規参入の脅威は、業界に影響する「5つの力」の1つで、他には、業界内の競合企業、代替品の脅威、売り手の交渉力、買い手の交渉力などがある。

代替品の脅威

読み方:だいたいひんのきょうい

さまざまな産業界における、代替品の登場による脅威や競争圧力のこと。

代替品の脅威における代替品とは、改良した商品ではなく、形の異なる利便性の高い、また、費用対効果の高い商品のことである。例えば、マッチに対するライター、VHSに対するDVDなどが挙げられる。

消費者の代替品へのニーズが高まれば、既存商品の収益率は下がる。既存商品を製造していた企業は、既存商品の価格を下げるなどして対抗したり、代替品の生産に踏み切るなどして対応するケースが多い。

なお、代替品の脅威は、業界に影響する「5つの力」の1つで、他には、新規参入の脅威、業界内の競合企業、売り手の交渉力、買い手の交渉力などがある。

売り手の交渉力

読み方:うりてのこうしょうりょく

さまざまな産業界における、売り手側の力、優位性。

売り手の交渉力は、強いケースと弱いケースに分けられる。例えば、競合他社の多い業界、消費者ニーズの低い業界などにおいては、売り手の交渉力は弱い。この場合、売り手側は買い手側から価格のディスカウントなどを要求されることがある。

一方、少ない企業で独占されている業界や、需要度の高い商品を扱う業界などにおいては、売り手の交渉力は強く、売り手側は価格をコントロールしたり、早期の代金回収を求めたりする場合がある。

なお、売り手の交渉力は、業界に影響する「5つの力」の1つで、他には、新規参入の脅威、業界内の競合企業、代替品の脅威、買い手の交渉力などがある。

買い手の交渉力

読み方:かいてのこうしょうりょく

さまざまな産業界における、買い手側の力、優位性。

買い手の交渉力は、強いケースと弱いケースに分けられる。例えば、需要度の高い商品を扱う業界や、代替品では補えない商品を扱う業界などにおいては、買い手の交渉力は弱い。

一方、買い手側の企業が数社しかなく、売り手側にとって上客である場合には、買い手の交渉力は強い。この場合、買い手側は価格のディスカウントなどを求めたりする場合がある。

なお、買い手の交渉力は、業界に影響する「5つの力」の1つで、他には、新規参入の脅威、業界内の競合企業、代替品の脅威、売り手の交渉力などがある。

宇宙太陽光発電

読み方:うちゅうたいようこうはつでん
別名:宇宙太陽光発電システム
英語:Space Solar Power System
英語:SSPS

宇宙空間に太陽光発電システムを配備し、そこで生産された電力を地上に送信して利用する構想。太陽光を他の(例えばマイクロ波などの)エネルギーに変換して地上に送出し、受信した後に電力へ再変換する仕組みが考えられている。

太陽光を大気圏外で享受することにより、大気や天候の影響を受けず、地球の自転による昼夜の影響も受けない、常に発電し続けるシステムも実現可能となる。宇宙太陽光発電システムは地上に設置された太陽光発電システムの数倍から十数倍のエネルギーを得ることができるとされる。

宇宙太陽光発電には技術的課題も多く、2010年代の時点では研究と実験が行われている段階である。実用化は2030年以降とみられている。2015年には地上で500メートル離れた地点に電波を使った送電実験が成功している。

関連サイト:
太陽光発電 - JAXA 宇宙航空研究開発機構
福室康行 宇宙での太陽光発電、実用化に向けて - JAXA 宇宙航空研究開発機構