新語時事用語辞典とは?

2015年3月17日火曜日

CAGR

英語:compound average growth rate
別名:年平均成長率

複数年にわたる成長率をもとに算出した、1年あたりの成長率のこと。年平均成長率ともいう。

CAGRは、企業の年度ごとの売上高や利益などの成長率を調べる時に用いられることが多い。

CAGRは、次の計算式で求めることができる。

CAGR=(開始年の値÷終了年の値)^(1÷年数)-1

例えば、2010年度の売上高が100億円、2014年度の売上高が200億円の場合、CAGRを求める計算式は、「(200÷100)^(1÷4)-1」となり、値は0.1892となる。よって、売上高のCAGRは、18.92%ということがわかる。

インストアシェア

英語:in-store share
別名:店頭シェア

小売店の売上や販売数に占める、自社商品の割合をパーセンテージで表したもの。店頭シェアともいう。

インストアシェアは、小売店を担当する営業マンにとって重要な数値の1つである。インストアシェアは、次の計算式で求めることができる。

インストアシェア(%)=特定の小売店における自社商品の売上÷特定の小売店の総売上×100

また、販売数のインストアシェアは、次の計算式で求めることができる。

インストアシェア(%)=特定の小売店における自社商品の販売数÷特定の小売店の総販売数×100

サーベイフィードバック

英語:survey feedback

社員にアンケート調査を行い、その結果を分析し社員にフィードバックすること。

サーベイフィードバックの内容は、業務に関わることをはじめ、上司や会社全般についてなどを含む場合がある。サーベイフィードバックを実施した企業側は、アンケート調査の結果をまとめ、議論を行う。また、問題点が見つかった場合には改善案を社員に提示する。

サーベイフィードバックは、アンケート調査のみにとどまらず、結果や改善案を社員に提示することを目的としている。

ハードルレート

英語:hurdle rate

投資基準の1つで、最低限の必要収益率のこと。新規事業を行う際の判断材料として用いられることが多い。

ハードルレートは、株主の意向や企業目標などにより決定される。例えば、収益率を10%に設定している場合に、新規事業の収益率が10%を上回ると予想されれば、その新規事業は進められるが、10%を下回ると予想した場合には新規事業に対する投資は行われない。

マスターブランド戦略

読み方:マスターブランドせんりゃく
別名:ブランドアンブレラ戦略
別名:ブランドのアンブレラ戦略
別名:ブランド・アンブレラ

ブランド戦略のうち、最上位のブランド(マスターブランド)の下に複数の事業や商品・サービスを展開する戦略。

企業ブランド(コーポレートブランド)を冠して一連の事業を展開するブランド戦略はマスターブランド戦略の典型といえる。例えば「メルセデス・ベンツ」や「アップル」などは、企業名ならびにロゴが強力なマスターブランドとして認知されている。

マスターブランド戦略において、マスターブランドは複数の製品カテゴリーや事業カテゴリーにわたり品質保証や決定的な訴求力として機能する。ブランド構築に当たり資源を集中させやすい点も特徴といえる。他方、各事業の成長性はマスターブランドのブランド力に左右され、ひとつの事業におけるブランドの低下がマスターブランド下の事業全体に波及しかねないといった側面もある。

マスターブランド戦略のように1個のブランドの下位にブランドを設けるブランド戦略に「サブブランド戦略」がある。サブブランド戦略は、同ブランドの中に位置させつつも特定のコンセプトをさらに付与させた特化ブランドとして設けられることが多い。

サブブランド戦略

読み方:サブブランドせんりゃく
英語:sub-brand strategy
英語:sub-brand architecture

ブランドの下位に位置するブランドを設け、同ブランドの中でさらに特定要素に特化したブランドを構築する戦略。

サブブランドは、もとの(上位に位置する)ブランドが持つコンセプトを共有しつつ、そのブランド自体には含まれない要素をブランドとして確立させる役割を持つ。

例えば、アップルの販売するコンピュータ「Mac」(Macintosh)ブランドには、モバイルノートの「Macbook」、オールインワンモデルの「iMac」、プロユース向けハイエンドマシンの「Mac Pro」、省スペースデスクトップの「Mac mini」などのサブブランドが展開されている。さらにMacbookの下位にもハイエンドモデルの「Macbook Pro」、薄さ軽さを追究した「MacBook Air」というサブブランドがある。

ひとつのブランドの下位に複数の事業や商品・サービスを展開していくブランド戦略としては、コーポレートブランドのような強力なブランドのもとに複数の事業を展開していく「マスターブランド戦略」もある。アップル製品(MacをはじめiPhone、iPod、iOSなども含むて)に共通して用いられているリンゴのロゴなどはアップルのマスターブランドの例としてしばしば挙げられる。

マルチブランド戦略

読み方:マルチブランドせんりゃく
別名:マルチブランド・ストラテジー
英語:multibrand strategy

同じ商品区分(製品ライン、製品カテゴリー)に複数のブランドを投入する市場戦略。

複数のブランドを並立させることで、個々のブランドの方向性は崩すことなく(維持したまま)より幅広い消費者の需要に応えることができる。各種費用は分散して注がれるため、一個のブランドを強力に推進するといった対応は取りにくくなるが、複数ブランドからさまざまな情報を発信することによって市場全体が成長し、また複数のブランドで高いシェアを獲得することが期待できる。

例えば、株式会社すかいらーくはファミリーレストランの業界において「ガスト」「バーミヤン」「ジョナサン」といった複数ブランドのチェーン店を展開している。これは外食産業におけるマルチブランド戦略といえる。

ブランド戦略としては、確立されたブランドの下に特定要素を特化させたブランドを設ける「サブブランド戦略」、企業ブランド(コーポレートブランド)を統一ブランドとして複数の事業に用いる「マスターブランド戦略」などもある。

大動脈解離

読み方:だいどうみゃくかいり

大動脈壁の層(内膜、中膜、外膜)のうち内膜に欠損が生じ、内膜と中膜の間に血流が侵入、血管の層が剥がれるようにして裂かれる疾患。血管の管(腔)が二重に生じる格好になり、動脈の流れに沿って進行していく。

大動脈解離が起きると激しい痛みに襲われるとされる。合併症も起きやすく、適切な処置を講じなければ死に至る可能性が高い。大動脈解離の生じた位置が心臓に近ければ近いほど危険はいっそう高まる。治療法としては解離の生じた部分を人工血管に換える処置がとられる。

大動脈解離は加齢による血管の組織の劣化や高血圧などの要因によって起こりやすくなるとされる。

トラもハエも叩く

読み方:トラもハエもたたく
別名:虎もハエも叩く
別名:虎もハエも同時に叩く
別名:虎も蠅も叩く
別名:虎も蠅も同時に叩く
別名:打虎拍蠅

中国共産党の習近平総書記が党内の汚職根絶について掲げたスローガン。幹部クラスの高級官僚も、末端クラスの下級官僚も、地位を問わず厳格に徹底的に処分していくという方針を示したもの。

トラ虎もハエも叩くという言い回しは、2013年1月の中紀委(共産党中央規律検査委員会)で示された。NHK「時論公論」は2014年8月時点で、5万人に上る官僚・党員が摘発されたと伝えている。

関連サイト:
習近平の反腐敗 「虎もハエも叩く」 誰が「虎」か 外界が注目 - 日本新唐人テレビ 2013年1月27日
時論公論 「中国権力構造の変化と日中関係」 2014年08月13日 - NHK解説委員室



刑事処分相当

読み方:けいじしょぶんそうとう
別名:刑事処分を相当

少年犯罪において事件の凶悪性を鑑み逆送(検察官送致)を行う際の判断基準。

少年法では、犯罪少年は家庭裁判所に送致され、基本的には保護観察あるいは少年院送致といった処分が下される。犯行内容が(被害者を意図的に殺害するなどの)凶悪なものである場合、家庭裁判所は検察官のもとへ逆送し、刑事裁判の被告人として起訴されることがある。

少年法第20条では検察官への送致について次のように規定されている。
第二十条   家庭裁判所は、死刑、懲役又は禁錮に当たる罪の事件について、調査の結果、その罪質及び情状に照らして刑事処分を相当と認めるときは、決定をもつて、これを管轄地方裁判所に対応する検察庁の検察官に送致しなければならない。
刑事処分相当と判断され家庭裁判所から逆送された犯罪少年は、地方裁判所で基礎され、成人と同水準で(成人と同様の刑事手続によって)扱われることになる。

関連サイト:
少年法 - e-Gov
少年事件について - 検察庁
平成14年版 青少年白書 第3節 非行少年の処遇 - 内閣府