新語時事用語辞典とは?

2015年3月30日月曜日

フーシー派

読み方:フーシーは
別名:フーシ派
別名:フシ派
別名:フーシー
別名:フシ
別名:ホーシー派
別名:ホーシー
別名:アル・ホーシー派
別名:アル・ホーシー

中東の沿岸国家イエメンの北部に拠点を置く、イスラム教シーア派系の武装組織。アブドゥルマリク・アル・フーシーを指導者に戴く。

公安調査庁「国際テロリズム要覧」によれば、フーシー派は政府の対シーア派系部族政策に反発して2000年代半ば以降幾度かにわたり政府と武力衝突している。2010年代初頭から中頃にかけて、イエメン大統領サレハが退陣してハーディを暫定大統領とする政権が発足したが、ハーディと対立するフーシー派が反政府運動を展開し、2014年半ばにフーシー派が首都サヌアを事実上制圧、2015年にハーディ(および首相のバハーハ)が辞意を表明したことにより、政権を事実上掌握するに至った。

2015年3月現在、フーシー派はハーディが逃れた隣国サウジアラビアの都市アデンに侵攻する構えを見せており、対するサウジアラビア側は空爆によるフーシー派の排除に乗り出している。

関連サイト:
イエメン - 公安調査庁 国際テロリズム要覧
イエメンについての渡航情報(危険情報)の発出 - 外務省 海外安全ホームページ

ゼロサム交渉

読み方:ゼロサムこうしょう
英語:zero sum negotiation
別名:ゼロ和交渉
別名:零和交渉

双方に利益のある要素について、どちらが取得するかについて交渉すること。

ゼロサム交渉は、ビジネスにおいては売り手と買い手の間における価格交渉が挙げられる。売り手は1円でも高く売りたい、買い手は1円でも安く買いたいといったことから、場合によっては交渉が決裂することもある。

ゼロサム交渉は最後の交渉とされる。そのため、ゼロサム交渉よりも、双方が利益を得られるプラスサム交渉を選択するケースが多い。プラスサム交渉の例としては、継続的な取引が挙げられる。これにより、売り手は売上が確保でき、買い手は流通チャネルが確保できる。

アンゾフの事業拡大マトリックス

読み方:アンゾフのじぎょうかくだいマトリックス
別名:アンゾフの成長マトリックス

企業の事業拡大を「製品」と「市場」の2つの要素に分けて進めていく考え方。アメリカ合衆国の経営学者であるイゴール・アンゾフが提唱した。アンゾフの成長マトリックスともいう。

アンゾフの事業拡大マトリックスは、横軸に既製品と新製品の「製品」をとり、縦軸に既存市場と新規市場の「市場」をとったマトリックスを作成する。そして、それぞれの交差した位置を事業拡大の方向性ととらえている。例えば、既製品と既存市場の組み合わせでは、市場への浸透を目指す。また、既製品と新規市場の組み合わせでは、海外展開するなどして市場開拓を目指す。その他、新製品と既存市場の組み合わせでは新製品の開発を目指し、新製品と新規市場の組み合わせではまったく新しい分野への進出を目指すとしている。

サクセッションプランニング

英語:succession planning

企業内のあるポジションに就く人材の育成計画。後継者の育成計画。企業が安定して成長するための施策の1つ。

サクセッションプランニングは、企業の重要ポストである社長を育てる場合にも用いられることがある。サクセッションプランニングではまず、社員の中から将来、社長としてふさわしい人材をリストアップする。そして、これら社員に対して経営会議などの重要な会議に早期から出席させ、経営者としての必要なスキルを身に付けさせていく。経営者の行く先に同行させることなどもサクセッションプランニングの1つである。

ターゲットプライシング

英語:target pricing

一定の利益が出るように商品の価格を設定すること。

ターゲットプライシングは、医薬品や化学製品など、研究費や設備投資など費用の嵩む商品で用いられることが多い。

なお、価格設定の手段には、ターゲットプライシングの他にマークアッププライシングが挙げられる。マークアッププライシングは、仕入原価に一定率を上乗せした金額を定価にする方法である。

成功の復讐

読み方:せいこうのふくしゅう
別名:成功体験の復讐
別名:過去の成功体験の復讐

過去の成功体験が後に旧弊となり、新たな試みを阻み、最終的には失敗を招く要因として作用してしまうこと。一時的に成功を得ても、その成功が足枷となり、最後は失敗に終わることになる。

例えば、かつて大成功を収めたビジネスモデルに依拠し続け、市場に受け入れられなくなっても新たなビジネスモデルを構築しない、構築できない、といった状況は成功の復讐の典型といえる。

勝者の呪い

読み方:しょうしゃののろい
別名:ウィナーズカース
英語:winner's curse

競売(競争入札)においては、最も高値をつけた者が商品を落札して「勝者」となるが、往々にして落札額が商品の評価額以上に吊り上がってしまうため、勝者が損をする結果となってしまう、という構造を表す言い方。

勝者の呪いは、一般的な評価額が固まっている商品を入札する「共通価値オークション」においてしばしば発生する。落札できても商品に不相応の(一般的な評価額以上の)高額を支払うこととなり、転売目的の場合は転売価格が落札額を下回って損失が生じることになる。

商品評価が個々人の価値観に左右されるタイプのオークションでは勝者の呪いについて言及される機会は少ない。

タックマンモデル

別名:タックマンの集団発達モデル
別名:5段階集団発展モデル
別名:五段階集団発展モデル
英語:Tuckman's stages of group development
英語:The Forming, Storming, Norming, Performing model
英語:Forming, Norming, Storming, Performing and Adjourning model

ブルース・タックマン(Bruce Tuckman)が提唱した、チームビルディング(組織づくり)における発展段階のモデル。集団・組織が形成されてから成果を挙げるようになるまでを4段階に、あるいは、さらに解散に至るまでの5段階に区分する。

タックマンモデルにおける組織の発展段階は次のように区分される。

  1. forming(形成・結成) 
  2. storming(混乱・激動)
  3. norming(統一・規範形成)
  4. performing(機能・成就)
  5. adjourning(解散・散会)
formingは、組織が結成された最初の段階であり、メンバーが初めて集まり、組織の在り方や目標などを模索している段階である。
stormingは、組織の在り方や目標などを巡って混乱や意見の対立などが生じる段階である。ちなみに「storm」は嵐が吹き荒れるといった意味である。
normingは、チームとしての見解が共有されて関係性が安定する段階である。役割分担や協調が生まれ、行動様式の規範(norm)が確立する。
performingは、チームが成熟して十分に機能し、成果を挙げることができる段階である。
adjourningは、目標達成を経てチームを解散する段階である。これはタックマンが提唱したタックマンモデル自体には含まれていなかった段階であるが、今日では解散までの5段階を一セットとして参照されることが多い。