新語時事用語辞典とは?

2015年4月23日木曜日

構造的慣性

読み方:こうぞうてきかんせい

組織変革の際に、組織が現状を維持しようとする力、または、動き。

構造的慣性は、組織内の価値観や習慣、制度といったものが定着すると、それを維持しようとするもので、組織変革における抵抗要因の1つとなっている。

組織は構造的慣性を持っているため、組織変革があるとその組織は無くなり、組織変革に適合した新たな組織が生まれるという考えもある。これは、実際に組織が無くなるわけではなく、既存の構造的慣性が崩壊し新たな構造的慣性が生まれるということである。

顧客内シェア

読み方:こきゃくないシェア
英語:wallet share

顧客1人が同じ種類の商品を購入している場合の、自社商品の割合。

顧客内シェアは、次の計算式で求めることができる。

顧客内シェア(%)=自社商品の数÷同じ種類の商品の数×100

例えば、1か月に10本の清涼飲料水を購入する顧客が、自社商品を3本購入した場合の顧客シェアは30%になる。

検証的リサーチ

読み方:けんしょうてきリサーチ

定量調査によって現象を測定したり因果関係を特定したりすること。

検証的リサーチは、問題解決のために、探索的リサーチによって立てられた仮説を検証するために行われる。

検証的リサーチの主な手段としては質問調査と実験調査がある。代表的な例としては、アンケート調査(質問調査)やテストマーケティング(実験調査)が挙げられる。

経済合理性

読み方:けいざいごうりせい

投資したお金に対して利益があると考えられる状態のこと。事業を始める上での判断材料の1つ。

企業にとって、経済合理性は経済的な価値基準であり、最小の投資で最大の成果を上げられるような戦略を立てる。これは、「投資<利益」、「投資<成果」を表しており、一般的には投資を下回るような利益・成果の発生する事業は避ける傾向にある。

所有と経営の分離

読み方:しょゆうとけいえいの分離
英語:separation of ownership and management
別名:経営と所有の分離

会社を経営する者と会社を所有する者を分ける考え。

上場企業などにおいては、株主が会社を所有する者であり、代表取締役が会社を経営する者であることが多い。代表取締役は、会社を所有する者の集まりである株主総会において選任された取締役の中から選定される。所有と経営の分離は、代表取締役と株主が異なれば独裁的な経営判断を防ぐことができ健全な経営が実現できるとしている。

業績評価

読み方:ぎょうせきひょうか

事業や研究などでの成果。

業績評価は、企業においては職種ごとに分けて行うケースが多い。例えば営業職であれば売上高や新規開拓件数などが業績評価の基準となる。また、製造職であれば生産高や仕入コストの低減率などが業績評価の基準となる。

業績評価では、一定の評価基準を定めておき、その基準に達したかどうかの評価を行う。基準に達しなかった場合には、業務改善計画を作成するなどして改善を図る。

業界の魅力度

読み方:ぎょうかいのみりょくど

ある業界に参入した場合に期待できる利益率のこと。利益率が高ければ、企業にとって魅力的な業界であり、低ければ魅力的ではない業界であるといえる。

業界構造分析においては、業界の魅力度はファイブフォース(5つの競争要因)によって決定されるとしている。なお、ファイブフォースは、新規参入者の脅威、代替品・代替サービスの脅威、買い手の交渉力、売り手の交渉力、業界内の競合の激しさの5つとなっている。

機能別戦略

読み方:きのうべつせんりゃく

企業の部署ごとの戦略。経営戦略の1つ。

機能別戦略は、総務部や人事部、経理部、営業部、開発部、事業部などといった部署ごとの戦略である。

機能別戦略は経営戦略の1つで、まず企業全体の「企業戦略」が策定される。企業戦略をベースにして、事業分野ごとの「事業戦略」が策定される。そして、事業戦略を各部署に落とし込んだ戦略が機能別戦略となる。

機能横断型チーム

読み方:きのうおうだんがたチーム
別名:クロスファンクショナルチーム
英語:cross-functional team
英語:CFT

特定の業務を遂行することを目的として構成されるチームのこと。

機能横断型チームは、既存の部門では解決が困難な業務が発生した場合に作られることが多い。機能横断型チームは、問題解決のために有効とされるスキルや知識を持つ人材が各部署から集められる。

ワークフロー管理

読み方:ワークフローかんり
英語:workflow management

複数の担当者がネットワークを介して業務を行う際に、作業の円滑化を目的として情報の流れやドキュメントを管理して自動化すること。

ワークフロー管理は、例えば、商品企画においては起案や承認、決裁などの業務をネットワークを介して行う。これにより、商品企画の進捗が一元管理されるとともに、ネットワークに接続さえすれば誰でも進捗状況を把握することができる。

カルブコ火山

別名:カルブコ山
別名:カルブコ・ボルケーノ
英語:Calbuco volcano

南米チリの南部に位置する火山。標高およそ2000メートル。成層火山に区分される。近年活動の盛んな火山として知られ、ここ百数十年間でも数回の噴火が発生、周囲に甚大な被害をもたらしている。

2015年4月22日(現地時間)にもカルブコ火山の大規模な噴火が発生した。大量の噴煙・火山灰の噴出が観測されている。

関連サイト: Chile's Calbuco volcano erupts - Guardian

川内原発

読み方:せんだいげんしりょくはつでんしょ
別名:川内原子力発電所
別名:九州電力川内原子力発電所
別名:九州電力川内原発
別名:九電川内原発
英語:Sendai Nuclear Power Plant
英語:Sendai NPP

鹿児島県薩摩川内市に位置する原子力発電所。九州電力が設置した。1970年に建設計画が立ち上げられ、1984年に1号機が営業運転を開始、翌1985年に2号機も営業運転を開始。2基ともに圧水型軽水炉(PWR)である。

2011年に東京電力福島第一原子力発電所で原発事故が発生した影響を受け、川内原子力発電所も(全国の原発と同様に)点検のため2基の運転を停止。2015年4月現在まで運転は再開されていない。ただし、再稼働の手続きは全国の原発のなかでは最も進行している。2015年4月には、川内原発の再稼働の差し止めを求める住民の仮処分申し立てが却下され、再稼働の現実性が増している。

関連サイト:
川内原子力発電所 - 九州電力