新語時事用語辞典とは?

2015年7月7日火曜日

点心債

読み方:てんしんさい
別名:ディムサムボンド
英語:dim sum bond

香港で発行、流通されているオフショア人民元建て債券の呼称。

点心債は、2007年に中国国家開発銀行により初めて発行された。当時は100億元程度の比較的規模の小さい市場だったが、2010年に多国籍企業の起債が認められてからは、3000億元規模の大きな市場へと成長している。これまでに、マクドナルドやBP、フォルクスワーゲンといった企業が起債している。日本の企業では、2011年にオリックスが点心債を発行している。

点心債は、3年未満の短期債が多く、発行利回りはおよそ3%前後となっている。

日本においては、点心債を投資対象とした投資信託が販売されており、証券会社を通じて購入することができる。

ちなみに、人民元建て債券には、点心債の他に、ライン債、凱旋債、フジヤマ債などがある。

関連サイト:
損保J日本興亜-人民元建て債券ファンド(愛称:点心債) - SBI証券

ライン債

読み方:ラインさい

ドイツで発行、流通されているオフショア人民元建て債券の呼称。

ライン債は人民元建て債券の1つで、先に発行された点心債市場の急成長や、2014年の中国政府による人民元の国際化政策などを背景に発行された。

ライン債は、2014年6月に初めて発行され、ドイツ復興金融公庫(KFW)や中国建設銀行(China Construction Bank、CCB)、中国農業銀行(Agricultural Bank of China、ABC)などが起債している。市場規模はおよそ800億元とされる。

ちなみに、人民元建て債券には、ライン債の他に、点心債、凱旋債、フジヤマ債などがある。

関連サイト:
ドイツ復興金融公庫 - (英語)
中国建設銀行 - (英語)
中国農業銀行 - (英語)

凱旋債

読み方:がいせんさい

フランスで発行、流通されているオフショア人民元建て債券の呼称。

凱旋債は、2014年9月に初めて発行され、中国銀行(Bank of China、BOC)が起債している。また、凱旋債は5年未満の短期債が多く、発行利回りはおよそ3.5%前後となっている。市場規模はおよそ800億元とされる。

欧州における人民元建て債券は、フランス以外に、イギリスやドイツ、スイス、ルクセンブルグなどでも発行されている。また、特に呼称の付いた人民元建て債券には、凱旋債の他に、点心債、ライン債、フジヤマ債などがある。

関連サイト:
中国銀行 - (英語)

フジヤマ債

読み方:フジヤマさい

日本で発行、流通するオフショア人民元建て債券の呼称。

オフショア人民元建て債券は、中国本土外での人民元決済が解禁された2009年以降に、香港で初めて発行された。その後、債券市場の拡大に伴い、フランスやイギリス、ドイツなどでも発行された。

日本においては、2012年に対人民元の直接為替取引がスタートし、2015年6月に、国内初のオフショア人民元建て債券が発行された。

フジヤマ債は、三菱東京UFJ銀行の発行する人民元建て債券で、発行金額は3.5億円、期間は2年で金利は3.64%に設定されている。主に、日本国内の機関投資家に向けて発行する。

ちなみに、人民元建て債券には、フジヤマ債の他に、点心債、ライン債、凱旋債などがある。

関連サイト:
本邦におけるオフショア人民元建債券の発行について - 三菱東京UFJ銀行(PDF)

不起訴

読み方:ふきそ

起訴しないこと。検察が起訴を見送る判断。訴訟に至る流れが自然と思われる事件について、何らかの理由に基づき起訴しないと判断された場合に「不起訴」の語が用いられる。

検索が被疑者を起訴せずに不起訴とするケースとしては、犯罪行為の主体であると立証する証拠が十分に揃っていない(嫌疑不十分)場合や、時効を迎えて提訴条件を満たせなくなった場合、被疑者が人違いで疑われていたことが判明した場合などがある。また、事件そのものは起訴すべき条件が揃っていても、被疑者の境遇や環境を考量して不起訴と判断する場合がある。

被疑者をを不起訴とする対応は「不起訴処分」と述べられることが多い。

追い貸し

読み方:おいがし
別名:追貸し

追加で行われる融資。特に、債務の返済が立ちゆかなくなっている(経営再建の見通しが立っていない)者に対して、あえて融資を続ける行いを指す場合が多い。

銀行その他の金融機関は、融資先した企業に経営破綻されると、不良債券を抱えることになる。そのために、経営再建の見込みのない企業にあえて追い貸しを行い、破綻を先延ばしにする場合がある。このようにして行われる追い貸しは、いわば企業の延命措置的な融資に過ぎず、結果としては市場の健全さを損なう(淘汰を阻害する)行いと見なされている。

ファストカジュアル

別名:ファストカジュアルレストラン
別名:ファストカジュアル店
英語:fast casual restaurant
外食産業における業態の区分のうち、ファストフードとファミレス(ファミリーレストラン)の中間と位置づけられる業態の店を指す語。

ファストフードは、料理を注文してすぐに受け取ることができる迅速さが大きな特徴であるが、提供される料理はどうしても簡素なものとなり、また作り置きになりやすいという側面がある。他方、レストランでは作りたてのしっかりした料理を食べることができる。ただし料理が出されるまでに少なからず待つ必要があるなど、やや手軽でない側面がある。ファストカジュアルは、ファストフードよりは待ち時間が長くなり、価格も高くなるが、より高品質な(おいしい、健康志向の)料理を提供できる点を強みとしている。

ファストカジュアルは米国などでは2000年代から増えつつあり、2010年代半ば現在では日本でも注目を集めつつある。

ハンバーガーチェーン「モスバーガー」や「サブウェイ」などは、従来はファストフード店に区分されることが多かったが、注文を受けてから調理をはじめるため待ち時間をやや要する点、できたてので品質重視のメニューが提供される点、かつファストフード店並の気軽さで利用できる点などの要素はファストカジュアルに区分し得るといえる。

なお、「ファストカジュアル」という呼び名は「早くて手軽なレストラン」(fast casual restaurant)という意味を前提した言い方である。