新語時事用語辞典とは?

2015年8月10日月曜日

貸株申込制限銘柄

読み方:かしかぶもうしこみせいげんめいがら

証券金融会社が証券会社に対して貸借取引の制限、または、停止の措置を行っている銘柄。

株式を貸借取引する際には、証券金融会社が証券会社に対して株券の貸し付けを行っているが、貸し付けが困難になった場合や貸借取引の円滑な運営が著しく阻害されるおそれがある場合には、注意喚起通知や貸株の申込制限などを行う。

貸株申込制限銘柄の対象となった銘柄は、制度信用取引の新規の売りや買い方の現引き、買い方の転売などの一部、または、全部が制限・停止される。

労働市場情勢指数

読み方:ろうどうしじょうじょうせいしすう
英語:Labor Market Conditions Index
英語:LMCI

アメリカ合衆国の労働市場の動きを示した指標。連邦準備制度理事会(FRB)が毎月1回発表している。

労働市場情勢指数は、失業率や雇用者数、労働時間、入職率、離職率など19の指標をもとに算出される。

労働市場情勢指数はおよそ±10の範囲内で推移している。労働市場情勢指数の当月の数値が前月よりも上回れば労働市場は改善されていると判断し、下回れば悪化していると判断することができる。

関連サイト:
Economic Research & Data - 連邦準備制度理事会(英語)

取引残高報告書制度

読み方:とりひきざんだかほうこくしょせいど

証券会社が顧客に対して、株式や投資信託などの有価証券の取引内容などを報告する制度。

取引残高報告書制度は、2001年の金融商品取引法改正により実施されるようになった。これにより、インターネットを通じて報告書を受け取ることができるようになった。それまでは、までは月次報告書や受渡計算書などにより取引内容を確認することができた。

取引残高報告書制度で作成される報告書は、取引のある顧客に対しては3か月ごと、取引のない顧客に対しては半年ごとに作成される。また、信用取引を行っている顧客に対しては、毎月作成される。記載内容は、取引した銘柄や売買区別、数量、価格、手数料、清算金額などとなっている。

関連サイト:
金融商品取引法 - e-Gov

特別引出権

読み方:とくべつひきだしけん
別名:特別引出し権
別名:特別引き出し権
英語:Special Drawing Rights
英語:SDR

国際通貨基金(IMF)に加盟している国が外貨不足になった時に、他の国から外貨を融通してもらえる権利。または、融通してもらう際の取引単位。

特別引き出し権はIMF協定により加盟各国へ分配され、外貨不足の時にはSDRと引き換えに外貨が取得できる。例えば、1SDRと引き換えに、米ドルならば約1.5ドルを受け取ることができる。なお、SDRが分配時より多い国は、その分の金利を受け取ることができる。一方、SDRが分配時より少ない国は金利を支払わなければならない。

2015年8月現在、SDRは、円、米ドル、ユーロ、ポンドの4か国(地域)の通貨で構成されているが、中国の通貨である元の追加採用が検討されている。

関連サイト:
国際通貨基金(IMF)

マグロウヒル

別名:マグロウヒル社
英語:McGraw Hill

経済・金融関連の事業分野を手がける米国の企業。格付け会社「スタンダード&プアーズ」の親会社などとして知られる。

マグロウヒルは20世紀初頭に出版事業者として設立され、ビジネス誌「ビジネスウィーク」や教育関連図書の出版社として知られるようになった。ただし近年では金融分野への集中が進んでおり、2009年にビジネスウィークをブルームバーグへ売却、2012年には教育関連の事業部門もアポロ・グローバル・マネジメントに売却し、社名もマグロウヒルフィナンシャルへと改称している。2015年には金融特化型メディアの「SNLファイナンシャル」を買収した。

マグロウヒルが売却した教育事業は、アポロ・グローバル・マネジメントの傘下に収まった後も「マグロウヒル」の名を継ぎ、「マグロウヒルデュケーション」として事業が継続されている。

シリアルノミネーション

英語:serial nomination

UNESCOの世界遺産へ候補を推薦する手段のうち、複数の物件をひとつの観点における一連の資産群として(一括して)推薦する方式のこと。

シリアルノミネーションは、広域に及ぶ資産や複数箇所に散在している資産を、それぞれ単独で推薦するのではなくひとまとまりの資産として扱う。単独では世界遺産登録の要件を満たさない物件でも、複数の資産が関連しあって十分な価値を示すと認められれば、世界遺産に登録される可能性がある。

日本国内の世界遺産でもシリアルノミネーションによって世界遺産に登録された案件は少なくない。例えば、富岡製糸場をはじめとする明治絹産業の施設(富岡製糸場と絹産業遺産群)、古都京都の文化財、あるいは富士山(富士山―信仰の対象と芸術の源泉)などはシリアルノミネーションを通じて世界文化遺産への登録を果たしている。

なお、厳島神社、姫路城、原爆ドームなどは単独で世界遺産として登録されている。

Guidelines for the Preparation of Serial Nominations to the World Heritage List - UNESCO