新語時事用語辞典とは?

2017年4月25日火曜日

准高齢者

読み方:じゅんこうれいしゃ

従来「前期高齢者」と区分されてきた65歳~74歳の層に対する新たな呼称。日本老年学会などが提唱している。

これまでは65歳以上を「高齢者」と定義されていたが、この定義には明確な根拠があるわけではなく、近年では65歳を過ぎても心身ともに健康で活発に動ける人が増えてきている。そうした状況を受けて、高齢者を70代(75歳以上)へ引き上げ、65歳から74歳の期間は高齢者の手前ということで准高齢者と呼んではどうか、と提言されている。


2017年4月20日木曜日

宇宙ヨット

読み方:うちゅうヨット
別名:宇宙帆船
別名:太陽帆船

恒星が発する光やイオンを受け、その粒子が反射する際に生じる反作用を推進力に変換して進む宇宙機のこと。宇宙帆を推進装置をする宇宙船。

宇宙ヨットに用いられる帆は「ソーラーセイル」と呼ばれることが多い。主に太陽光圧を受けて推進する宇宙ヨットの研究が進められている。

JAXA(宇宙航空研究開発機構)が2010年に打ち上げた「IKAROS」(イカロス)は宇宙ヨットの実証機であり、ソーラーセイルを支障なく展開し宇宙ヨットとして機能した世界初の例となった。IKAROSの本体は2メートルに満たないが、方形のソーラーセイルを完全に展開すると対角線の長さが20メートルに達する。

2017年4月19日水曜日

色彩の登録商標

読み方:しきさいのとうろくしょうひょう
別名:色の登録商標
別名:色彩のみからなる商標
別名:色彩の商標

色の組み合わせパターンが商標登録されたもの。

2014年5月に特許法が改正され、色、音、動きといった要素を商標登録できるようになった。翌2015年に申請の受付が開始された。音の商標と動きの商標は2015年10月に最初の審査結果(登録認可)が発表されている。色彩の登録商標はやや遅れて2017年3月に審査結果が発表された。

特許庁が色彩の登録商標として最初に登録を認めた案件は2件、トンボ鉛筆(MONO消しゴム)とセブン-イレブン・ジャパンの色パターンである。

2017年2月後半時点で色彩の登録商標の出願数は492件に上っていると発表されている。

関連サイト:
色彩のみからなる商標について初の登録を行います - 経済産業省

2017年4月17日月曜日

エンケラドゥス

別名:エンケラドス
英語:Enceladus

土星の衛星。ミマス(Mimas)に次ぐ第2衛星であり、土星の第二の月とも呼ばれる。直径およそ500キロメートル強、土星から20数万キロメートル隔たった公転軌道上にある。(ちなみに月は直径3400キロメートル以上、地球からの距離は約38万キロメートルある)。

エンケラドゥスには大気があり、大地があり、海(液体の水)があると見られている。地中には熱源があって活動している可能性も高い。これらの要素は生命が登場するための必須要素である、つまり、エンケラドゥスには生命が生存しうる環境が揃っており、生命の存在が期待できることになる。

ロボネコヤマト

DeNAとヤマト運輸が共同で推進している、自動運転を活用した次世代物流サービスのプロジェクトの名称。2016年7月にプロジェクト始動が正式に発表され、翌2017年4月に実用実験が開始された。

「ロボネコヤマト」プロジェクトでは、ヤマト運輸の物流ネットワークにDeNAの自動運転関連のサービス設計ノウハウを導入、保管ボックスを搭載した車両を受け取り主が指定した時間・場所に向かわせ、荷物の受け取りができるようにする。配送状況はスマートフォン等で随時確認できる。

ロボネコヤマトの実用実験は神奈川県の一部の地域で1年間実施予定と発表されている。ゆくゆくはDeNA、ヤマト運輸の2社に限らず他の事業者の参画も視野に入れているという。

関連サイト:
DeNAとヤマト運輸が自動運転を活用した次世代物流サービスの開発に向けた「ロボネコヤマト」プロジェクトを始動 - ヤマトホールディングス ニュースリリース 平成28年7月20日

2017年4月10日月曜日

ロカボマーク

食・楽・健康協会が提唱する「ロカボ」の考え方に基づき、ロカボ糖質(利用可能炭水化物)量を表示したマークの呼び名。健康を維持する上で重要な指標となるものの現行の食品表示では記載が義務付けられていない「糖質」の値を表示し、糖質の総量を管理した食品選びを可能にする。

なお「ロカボ」および「ロカボマーク」は一般社団法人 食・楽・健康協会の登録商標である。

関連サイト:
ロカボとは ― 一般社団法人 食・楽・健康協会

院内オフィス

読み方:いんないオフィス

入院中の患者が職務に携われるように通信環境などが整備された、病院内のいわゆるサテライトオフィスの呼び名。長期治療中の患者の支援を主な目的とする。

院内オフィスはがん患者をはじめとする長期入院患者を利用者として想定している。長期入院に伴いやすい離職を抑止したり、退院後の円滑な職場復帰を促進したりする効果が期待されている。

院内オフィスの設置構想は厚生労働省によって示された。2017年1月に新聞メディアが報じている。

2017年4月3日月曜日

3ない運動

読み方:さんないうんどう
別名:三ない運動
別名:3ナイ運動

主に、高校生のオートバイ利用による交通事故や騒音問題の抑止を目的として提唱・推進された、「高校生にバイクを運転させない」「高校生にバイクを買わせない」「高校生に免許を取らせない」という3箇条を柱とする運動。1980年代前後に全国のPTAを中心として広く推進された。

3ない運動は往事のバイクブームとそれに伴い急増した高校生のバイクによる死亡事故の増加などを背景に提唱された。青少年とバイクとの接点を排除することにより、あるいは交通環境が整備されたなどもあり、高校生の死亡事故件数は減少の成果を上げた。ただし3ない運動には当初から異論もあり、「バイクを取り上げるのではなくバイクの危険性や安全運転の方法、交通規則を教えるべきだ」といった見解も聞かれていた。

3ない運動は1990年代から徐々に運転者としての教育を重視する方向へ転換しつつある。2010年代現在では3ない運動を強く全面に押し出して展開・推奨している教育機関は少数派に転じている。ただし3ない運動が完全に廃止されたわけではなく、考え方そのものは根強く残っている形といえる。