新語時事用語辞典とは?

2017年8月30日水曜日

レスキャッシュ

英語: less cash

現金決済の機会は極力少なく(less)する、ただし完全廃止(キャッシュレス)を目指すものでない、という立場を指す語。経済学者ケネス・ロゴフが著書「The Curse of Cash」(邦題「現金の呪い」)において提唱した。

関連サイト:
A Less-Cash Society, Not a Cashless One ― Harvard University

1万円札廃止論

読み方:いちまんえんさつはいしろん
別名:一万円札廃止論
別名:万札廃止論

貨幣経済の是正・最適化や経済活性化のために日本は高額紙幣である1万円札を廃止するべき、という見解。ハーバード大学教授の経済学者ケネス・ロゴフ(Kenneth Rogoff)の提言として知られる。2017年8月の日本経済新聞にも掲載された。

高額紙幣を廃止すると、高額の取引を中心に電子決済の比率が自ずと高まる。このため、現金保有による脱税やマネーロンダリングといった違法行為の抑止や、マイナス金利政策の強化といった効果が見込まれる。所持している現金を強奪されたり、現金不足が生じたり、偽札を掴まされたりする懸念も減る。

海外では高額紙幣の廃止に乗り出している国も少なくない。2016年にはインドが1000ルピー札の廃止を(実施数時間前に突如として)発表し、世界的な話題と現地の混乱を呼んだ。

日本は先進国の中でも突出して現金流通額が多いとされているが、この背景には治安の良さ(偽札や追い剥ぎに遭うリスクの少なさ)などもある。国内では、大局的には1万円札廃止論には懐疑的な立場を取る見解も多い。

関連サイト:
1万円札が消える日~現金は無くなるか~ ― ニッセイ基礎研究所
日本での高額紙幣廃止論 ― NRI Financial Solutions

2017年8月29日火曜日

火星12

読み方:かせいじゅうに
別名:火星12号
別名:ファソン12
別名:화성12
英語:Hwasong 12

北朝鮮・朝鮮民主主義人民共和国が開発したとされる中距離弾道ミサイルの呼称。2017年5月に新型ミサイルとして発射実験が行われ、日本をはじめとする周辺国の緊張を煽った。最高高度2000キロメートル以上に達するロフテッド軌道で打ち上げられたと見られ、日本海の公海上に落下した。

火星12は核弾頭の搭載が可能であり、射程は最大で1万キロメートル超、ICBM(大陸間弾道ミサイル)としての運用も可能とされる。

2017年8月29日には早朝に北朝鮮が飛翔体を発射、日本の津軽海峡の上空を飛び越えて太平洋沖へ落下した。同日正午の時点では飛翔体の正体は確認されていないが、火星12である可能性が高いとみられている。

ハリケーン・ハービー

別名:大型ハリケーン「ハービー」
英語:Hurricane Harvey

2017年8月に北米南部を襲った大型のハリケーンの通称。8月25日にテキサス州に上陸、同州最大の都市ヒューストンを中心に洪水などの被害をもたらした。

ハリケーン・ハービーの勢力は、テキサス州に上陸した時点で「カテゴリー4」相当だったとされる。5段階評価のうち上から2番目の強さで、同地域でを襲ったハリケーンとしては過去50年間に類例のない規模だという。ヒューストンでは記録的な大雨となり、街は冠水して水面が腰の高さに達するなど、壊滅的な洪水被害が生じている。

ハリケーン・ハービーは26日に熱帯低気圧となった。しかし28日時点でも依然として大雨をもたらしている。

エムネット

別名:緊急情報ネットワークシステム
英語:Em-Net

行政専用の通信回線「LGWAN」を利用して、国と地方自治体との間で緊急時に必要な情報を送受するシステムの通称。首相官邸が地域を指定して当該地域の都道府県・市町村へメッセージを発信、当該地域の自治体はアラートを強制的に受信する。これによって、有事における緊急性の高い情報の迅速かつ確実な伝達が期待される。

エムネットは2006年から全国的に導入・整備が進められている。エムネットと同様の緊急情報発信システムとしては、人工衛星を使用した「Jアラート」システムも整備が進められているが、より安価で導入できるエムネットの方が導入が進んでいる。

エムネットの導入が開始されてから10年前後の間に、実際にエムネットを利用して緊急情報が発信されたことが数例ある。いずれも北朝鮮が発射した飛翔体に関する注意喚起である。2017年8月29日早朝には北朝鮮が予告なく飛翔体を発射、日本上空を通過して太平洋の沖合に到達し、北日本の広域で緊急警報が鳴らされた。

2017年8月25日金曜日

ジルパテロール

英語:Zilpaterol

分子式C14H19N3O2で表される化合物。主に家畜の肥育を促す目的で用いられる。ドーピング効果があるためスポーツ競技では禁止薬物に指定されている。

ジルパテロールは、厚生労働省の資料によれば、「β2-アドレナリン作動薬であり、脂肪蓄積の抑制、脂肪代謝回転の亢進、グリコーゲン分解及びタンパク質合成を介した筋肉増大作用により、牛の飼育成績の改善及び枝肉組成に影響を及ぼす栄養再分配剤」である(平成26年度「食品に残留する農薬等の成分である物質の試験法開発事業報告書」より)。ヒトに対しても筋肉増強剤の効果が見込めるためドーピング剤として使用され得る。

ジルパテロールは、飼料に用いられる関係上、牛肉を食べて知らず知らずうちに体内に取り込んでしまう可能性もある。故意のトーピングか不本意な摂取かは判別できず、ドーピング検査で陽性反応があった選手は牛肉は食べたがドーピングはしていないと釈明する物も多い。

2017年8月15日、WBC(世界ボクシング評議会)バンタム級のタイトル戦で連続防衛の歴代最多タイ記録に挑んだ王者・山中慎介が挑戦者ルイス・ネリに敗れた。後日、ネリが試合前に実施したドーピング検査で、ジルパテロールの陽性反応があったことが明らかになり、8月25日現在、試合が無効とされる可能性が取り沙汰されている。

関連サイト:
平成26年度「食品に残留する農薬等の成分である物質の試験法開発事業報告書」

ミカワサンショウウオ

愛知県東部、新城市周辺の湿地に生息するサンショウウオ。体長10センチに満たない程度の小型の種。1990年代末に発見され、2017年8月までに新種と確認された。8月25日付で各紙がこれを報じている。

2017年8月24日木曜日

最終的かつ不可逆的

読み方:さいしゅうてきかつふかぎゃくてき
別名:최종적 및 불가역적으로
別名:finally and irreversibly

2015年12月に日本と韓国の間で取り交わされた「慰安婦問題日韓合意」の中で用いられた言い回し。

外務省によれば、「慰安婦問題日韓合意」を受けた日韓両外相の同記者発表において、日本の岸田外務大臣と韓国の尹(ユン)外交部長官が共に「この問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する」と述べている。

「最終的」は英語の finally に相当する語であり、「不可逆的」は irreversibly に相当する( irreversibly は「非可逆的」とも訳し得る)。議論を続けることも、蒸し返すことも、むろん覆すこともできないと明示・断言する言い回しである。

韓国内では慰安婦問題日韓合意の後、2017年半ば現在に至るまで、国内世論が議論を続けている。日本は一貫して合意の遵守を求める立場を取っている。

1965年に締結された「日韓請求協定」(財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定)では、請求権に関する問題が同協定によって「完全かつ最終的に」(completely and finally)解決されたと確認する、と記述されている。端的にいえば、これが覆された果てが「慰安婦問題日韓合意」であるといえる。

関連サイト:
日韓両外相共同記者発表 ― 外務省

報道しない自由

読み方:ほうどうしないじゆう

報道機関が、公平な報道という理念に立てば報道してしかるべきといえる情報を、自らの主義主張にそぐわない、あるいは、その報道機関が共鳴する組織や人物によって都合が悪いといった理由で、報道せずに見過ごす(見て見ぬふりをする)というあり方を指す表現。いわゆる偏向報道の一端。

報道しない自由という表現は「報道の自由」をもじった言い回しである。報道の自由(freedom of press)は、報道を通じて事実を伝達する権利であり、国民の「知る権利」や「表現の自由」に照らして自明の権利と解釈される。

近年、新聞やテレビといった大手マスコミの報道が恣意的な取捨選択を経ているのではという疑義が少なからず提示されている。オンラインメディアがマスコミに比肩する情報源となり、ソーシャルメディアが普及して拡散されやすくなったことも、疑義の声の高まりを後押ししているといえる。

報道しない自由は、新聞やテレビの報道が特定の立場に偏っている(ように思われる)さまを揶揄もしくは非難するキーワードといえるが、ことテレビのニュース番組においては放送法第4条における「政治的に公平であること」「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」といった規定に抵触する(違法行為に該当する)という観点から、特に是非が問われる。

2015年に発足した、識者を中心とする任意団体「放送法遵守を求める視聴者の会」は、テレビ報道における放送の公平さや事実の正確な報道を訴えるべく活動している。

関連サイト:
放送法遵守を求める視聴者の会

2017年8月21日月曜日

フードファディズム

英語:food faddism

食が健康に及ぼす影響を過大・誇大に捉え、関連情報を偏執的なほどに気にすること、および、そのために却って通常の健康的な食生活からかけ離れること。

フードファディズムの「ファディズム」は、英語で「(一時的な流行に)のめり込む」といった意味合いの語である。

フードファディズムは、医学的に効果が立証されているわけではないような、あるいは部分的に妥当性があるとしかいえないような「食品と健康との関係」に関する情報を、食生活に極端に反映させる。たとえば、健康によい・病気に効くとされる食品しか食べなかったり、健康を損ねる可能性があるとされる食品を徹底的に避けたりする。こうした傾向は偏食を招き、それ自体が健康を害する恐れもある。

フードファディズムの「のめり込み」の対象となる食品には流行があり、書籍やマスコミで大いに取り上げられて大いに購入されるという例が少なくない。納豆のように常に流通している食品がフードファディズム的な流行に乗る場合もあるが。「紅茶きのこ」や「カスピ海ヨーグルト」のように市場からほぼ姿を消す場合も少なくない。

コミケの2020年問題

読み方:コミケのにせんにじゅうねんもんだい
別名:コミケの2020年問題

「コミケ」の呼び名で知られる同人誌の即売イベントが、2020年夏に東京オリンピック・パラリンピックが開催される影響で、同年夏は例年と同様には開催できない、という問題の通称。

コミケの2020年問題の中心的議題は開催地の検討である。コミケの開催地として定着している江東区の東京ビッグサイトが2020年東京オリンピックで利用されることになっており、コミケには利用できない可能性が非常に高い。開催地を変更する案や、開催時期をずらす案、開催期間を延ばして一日あたりの規模を縮小する案などもあるが、いずれの案にしても困難がつきまとう。

コミケの2020年問題は、2020年夏季オリンピックの開催地が東京に決定した2013年にはすでに本格的な問題として浮上しているが、2017年時点でも決定的な打開策は打ち出されていない。もっとも、コミケに限らず同時期に東京ビッグサイト等で開催される各種展示会も同じ問題を抱えている。

コミケは1991年にもイベント会場の都合で中止が危ぶまれたことがあるが、その時は代替地が確保できたため無事に開催されている。

2017年8月17日木曜日

イージス・アショア

別名:陸上型イージス
別名:地上イージス
別名:陸上イージス
英語:Aegis Ashore

地上(陸上)に配備されるイージスシステムの呼び名。イージス艦が搭載する迎撃システムを、艦艇ではなく地上の設備として設置したもの。ちなみに「アショア」(ashore)は岸、浜、陸地といった意味の英語。

イージス・アショアはイージス艦のミサイル迎撃システム部分をそのまま陸上に移設した形となるため、1基あたりの設置コストは抑えられ、ミサイル迎撃能力はイージス艦と同等、艦艇の運用や整備が不要となる分だけ迎撃態勢に移れる時間が多くなる。地上に据え置かれるため移動できないという難は生じるが、迎撃可能な範囲はTHAADよりも広いとされ、少数でも広範囲をカバーできるという。

2017年8月半ばには、いわゆる北ミサイルの脅威の高まりを背景に、防衛省がイージス・アショアの導入に踏み切る方針を固めたと各メディアが報じている。

2017年8月16日水曜日

トランプ・ルースター

別名:トランプ鶏
別名:雄鶏トランプ
別名:トランプ雄鶏
別名:トランプチキン
英語:Trump rooster

中国・山西省のショッピングセンターに設置された、ドナルド・トランプ第45代アメリカ大統領に似た風貌の雄鶏のキャラクター。目元口元は強気で頑固そうな雰囲気を漂わせ、頭部には鶏冠の代わりに豊かな金髪、左右の手(羽)もトランプ氏を彷彿とさせる独特のジェスチャーを示している。

トランプ・ルースターは2017年の干支である酉(とり)に因んでデザインされたという。山西省のショッピングセンターの像は高さ数メートルに上る巨像であり、同デザインのバルーンや小型のマスコットなども登場している。

関連サイト:
酉年を迎えて-トランプ氏に似てる? 巨大な金髪ニワトリ像=山西省 ― 大紀元 2017年01月06日

アルダブラゾウガメ

別名:アルダブラジャイアントトータス
英語:Aldabra giant tortoise

ゾウガメの一種で、インド洋沖セーシェルのアルダブラ環礁の固有種。かなり大型であり、成長すると甲羅の長さが1メートルを超える。

アルダブラ環礁には推定15万頭のアルダブラゾウガメが生息している。同環礁はUNESCOの世界遺産に登録されており、アルダブラゾウガメの存在も世界遺産への登録にあたり重要な位置を占めている。

2017年8月に岡山県の渋川動物公園から脱走して話題になったゾウガメの「アブー」は、メスのアルダブラゾウガメである。行方不明になって2週間あまり経過しても発見されず、最高50万円の懸賞金がかけられるに至った。その後ほどなくしてアブーは動物公園の近くの林で発見され、無事に保護されている。

2017年8月15日火曜日

ソーシャルファーム

英語:social farm

公的な補助を事業の運営の拠り所とせず、通常の労働市場では就業が困難な人物の雇用を多数行う企業のこと。

ソーシャルファームで就業機会の増加が見込まれるのは、知的障害や受刑歴を持つ人物などである。特に、ソーシャルファームによる障害者の雇用について、日本では厚生労働省が、福祉的就労とは異なる新たな雇用形態として位置づけ、研究を進めている。

ソーシャルファームの事業形態は、1970年代に北イタリアの精神病院から始まったとする見方がある。また、ソーシャルファームの導入が広がる国々では、ソーシャルファームを定義づけ、就労困難者の就職先として確立させる法整備も進んでいる。

食べきりタイム

読み方:たべきりタイム

宴会などの参加者が料理を食べることに専念するための時間。食事が終了する10分~15分前が「食べきりタイム」として指定されることが多い。

食べきりタイムの導入は、宴会などから出る多量の残飯の削減につながると期待される。このため、農林水産省や環境省、全国の自治体などでは、食品ロス削減に向けた取り組みとして「食べ切りタイム」の導入を民間に呼び掛けている。また、消費者庁では宴会の時間に「食べきりタイム」の他「楽しみタイム」「味わいタイム」を設定し、宴会での食べ残し削減を目指した啓発活動が行われている。

2017年8月14日月曜日

一般社団法人 コード・フォー・ジャパン

別名:Code for Japan

民間が情報技術などを使って地域課題の解決を図ることを支援する非営利団体。2013年10月25日に設立された。

Code for Japan の主な活動には、企業や各自治体との連携による、各地域の課題解決に必要な人材の育成と派遣などが挙げられる。また、Code for Japan、法人企業、各自治体の間で派遣が行われる人材は「フェロー」と呼ばれ、プログラマーを中心に様々な職種で構成されている。

Code for Japan への個人の参加は、団体職員になる他、「サポーター会員」として年会費の支払いによる経済的援助をする方法などがある。

内心の自由

読み方:ないしんのじゆう

国民が持つ自由の一つで、自らの思想が国家によって制限されないこと。日本では、日本国憲法第19条「思想及び良心の自由」によって、国民の権利として保証されている。

旧憲法(大日本帝国憲法)の存続時(1889~1947)、日本国民の「内心の自由」は政府の思想弾圧によって公的な保護が行われていなかった。現憲法(日本国憲法)は第19条によって「内心の自由」を保証しているものの、2017年7月11日に施行された改正組織犯罪処罰法によって、政府の国民の思想への介入を懸念する声も上がっている。

ロシアゲート

英語:Russia-gate

トランプ米大統領の政権とロシア連邦の間に存在するとされる、非合法な協力関係への疑惑のこと。ロシアゲートへの繋がりが疑われる一連の出来事には、2016年の米大統領選中に起こった選挙妨害活動へのロシアの関与や、トランプ米大統領の息子とロシア人弁護士の面会などが挙げられている。

ロシアゲートは、1970年代にニクソン米元大統領が辞任する原因となった「ウォーターゲート事件」になぞらえた呼び名である。ウォーターゲート事件と同じく、ロシアゲートにおいても大統領が事件捜査の妨害を行った疑いがあることなどから、トランプ米大統領の辞任に繋がる事件とする見方が強い。

2017年8月10日木曜日

ホラー水族館

読み方:ホラーすいぞくかん

東京・池袋のサンシャイン水族館が企画したお化け屋敷イベントの二つ名。2016年に第1回「呪いの水櫛」、翌2017年にも第2回「あやかしの人魚」が催されている。

水族館は、施設の特性上、薄暗く冷気を帯びた閉鎖的な空間を演出しやすい。神秘的で、美しく、怪しく、そして怖い、新機軸のイベントとして好評を博している。

なお、サンシャイン水族館は「毒毒毒毒毒毒毒毒毒展」(もうどくてん)をはじめとする奇抜な企画をたびたび開催している。

関連サイト:
お化け屋敷プロデューサー五味弘文氏とコラボ第2弾!!サンシャイン水族館 ホラー水族館「あやかしの人魚」 ― サンシャイン水族館

2017年8月9日水曜日

競女

読み方:けいじょ
英語:Keijo

空詠大智のマンガ作品「競女!!!!!!!!」で描かれた架空の競技。プールに浮かべられたフィールド上で、女子選手が胸部と臀部のみ用いて押し合い、相手を場外に押し出せば勝利、という尻相撲のようなルールを基本とする。

マンガ「競女!!!!!!!!」および同作品を原作とする同名のアニメ作品は、ジャンルとしては「スポ根もの」に区分し得る。ただし、若い女性が水着姿で尻や胸を突き出すお色気要素、および、マンガ的な演出と共に尻や胸が派手に飛び交うという構図の馬鹿馬鹿しさが異彩を放つ。

マンガ版は週刊誌上で2013年から2017年まで連載された。2016年にアニメ化されている。2017年には、ポルトガルで、競女を現実の競技として実現しようとする「Keijo Portugal」プロジェクトが発足している。

関連サイト:
TVアニメ『競女!!!!!!!!』公式サイト
Keijo Portugal ― Facebook

2017年8月7日月曜日

異常天候早期警戒情報

読み方:いじょうてんこうそうきけいかいじょうほう

1週間(7日間)の平均気温や降雪量が例年の水準とは著しく異なったものになると見込まれる場合に発表される情報。

気象庁は「5日後以降の7日間」を対象として週2回の頻度で予測を更新している。異常な高温、異常な低温、または異常な降雪のいずれかが発生する確率が30%以上と見込まれると、要警戒と判断され、異常天候早期警戒情報が発表される。

平年を大きく上回ったり下回ったりする気温は、農作物や家畜の育成管理などに深刻な影響を与え得る。異常な降雪は家屋や果樹を損壊させたり除雪に多大な手間を要したりといった難が生じ得る。異常天候早期警戒情報を参考にあらかじめ対策を講じれば、被害・損害の抑制が期待できる。

関連サイト:
異常天候早期警戒情報について ― 気象庁

国石

 読み方:こくせき

国の象徴(シンボル)と位置付けられた石のこと。国花・国鳥・国獣・国魚といった「国を代表する種」の石バージョン。ただ、国石を指定している国は、国花や国鳥に比べると多くはない。

国石も国花や国鳥と同様、その国の地理や歴史と深いかかわりを持ち、国民にも親しまれている種類が選ばれる。たとえば、スイスの国石は水晶である。水晶はスイス国内でも産出される上に、時計産業においてクオーツ時計の重要な素材として多用されている。

日本では、2016年に日本鉱物科学会がヒスイ(翡翠)を国石として選定する旨を表明している。これは法的根拠があったり国が公式に認めた見解だったりするわけではないが、その点は国花や国鳥も同様、基本的に非公式な性質のものである。

関連サイト:
「ひすい」を我が国の「国石」として選定 ― 一般社団法人日本鉱物科学会

2017年8月4日金曜日

訪問保育

読み方:ほうもんほいく
別名: 居宅訪問型保育

保育を必要とする児童の自宅へ保育士やベビーシッターなどが出向き、在宅での保育活動を行うこと。訪問保育を受ける児童は、集団保育への参加が困難であったり、一時的に保護者以外の介護を必要とする児童であることが多い。

訪問保育は、地方自治体の主導の元に運営される場合もあれば、民間企業が事業として行う場合もある。自治体が運営する訪問保育では、体が不自由な児童や知的障害を抱えた児童の保護者が主な対象となることが多い。また、その利用にあたっては自治体の認可保育施設同様、児童の「保育の必要性」の認定を必要とする場合がある。

2017年8月3日木曜日

地毛証明書

読み方:じげしょうめいしょ

個人の頭髪について、色や質感が生後の成長過程に由来するものであることを証明する証明書。

地毛証明書の提出は、中学校と高等学校を中心に、学校から生徒へ求められることが多い。各都道府県の教育委員会が地毛証明書の発行を学校へ義務付けているわけではなく、各校が自主的に校内の風紀管理の一環として導入している。

地毛証明書の有効性を保証するものとして、生徒の乳児期の写真を求める学校が多いことから、生徒のプライバシー侵害や外見による差別の助長を指摘する声があがっている。また、身体の自然な成長の過程で地毛の色や質感に変化が生じる場合もあるため、乳児期の写真は地毛の特徴を証明する根拠に成り得ないとの指摘もある。

2017年8月2日水曜日

レッドスプライト

英語:red sprite

超高層の空から上方に向けて放電・発光する現象のこと。宇宙に向けて放たれる、炎のような赤色の稲妻。ただし必ずしも一般的な稲妻のように樹形の閃光の形を取るとは限らない。

レッドスプライトは中間圏や熱圏といった高高度の大気層で生じる。こうした超高層で生じる放電・発光現象は「超高層雷放電」と総称される。

2017年7月にはハワイの観測所(ジェミニ天文台)でレッドスプライトが観測・撮影されている。

関連サイト:
国立天文台・すばる望遠鏡のTwitter公式アカウントによる報告 ― Twitter

哲学対話

読み方:てつがくたいわ
英語:philosophical discussion

設定した「問い」について複数人がお互いに考えを話し合い、問いに対する根本的な理解を深めていく行為。哲学対話は、哲学上の理論や回答の模索を目指したものではないため、参加者の哲学の学習歴に関わらず実現が可能である。

哲学対話は、1970年代アメリカにおいて、小学校の授業に取り入れられる形で広がりはじめた。現在では、児童の自律的思考や相互理解を育む教育の一環として、各国で哲学対話を導入する小中学校が見られる。

哲学対話の教育現場では、教師は生徒が「問い合う」ことを促し、自らの主張によって相手の主張を退けることのない対話が実現するようにする。

2017年8月1日火曜日

面前ドメスティックバイオレンス

読み方:めんぜんドメスティックバイオレンス
別名:面前DV

児童へ振るわれる心理的虐待のうち、家族間で暴力が横行する光景を児童へ見せつけるもの。面前DVは、児童に直接に暴力を振るうものではないが、「児童虐待の防止等に関する法律」によって児童虐待のひとつと法的に明確に認められている。

面前DVで暴力がふるわれる対象となるのは、児童の同居する家庭の配偶者であることが多い。また、面前DVを受けた児童が暴力で人を従わせようとする傾向を見せるなど、面前DVが児童の心身の成長に悪影響をあたえる可能性も懸念されている。

2004年に「児童虐待の防止等に関する法律」が「虐待を受けている可能性がある児童」を通告対象に適用して以来、面前DVを懸念した警察が「虐待を受けている可能性がある児童」について児童相談所へ通告を行うケースが増加している。

ブラインドメイク

視覚に障害を持つ人が化粧を行う技法のこと。美容福祉学の研究者、大石華法によって開発された。

ブラインドメイクは、自分で化粧ができるという喜びを視覚障害者に体感させ、自己肯定感を高める作用などが期待される。自己肯定感の高まりが視覚障害者に外出を促すきっかけとなり得るため、医療現場でも視覚障害者への習得が勧められている。

ブラインドメイクの指導は、大石華法が会長を務める「日本ケアメイク協会」によって主に行われている。同協会の認定する「化粧訓練士」の有資格者は、国内外の視覚障害者にブラインドメイクを教授している。

送迎保育ステーション

読み方:そうげいほいくステーション
別名:保育ステーション

専用のバス停から保育所まで、保育園児の送迎を行う自治体の保育サービスの施設。

送迎保育ステーションに集まった園児は、日中を保育所で過ごした後、再びバスで送迎保育ステーションに戻り保護者が迎えに来るまで待機する。

送迎保育ステーションは、主に待機児童の解消を目指して運営が行われている。送迎保育ステーションの設置によって、受け入れ児童の枠に余裕のある郊外の認可保育所への登園を簡易化し、都心部の待機児童の流入を増やす狙いである。このため、送迎保育ステーションは駅前や住宅街の付近など、都心部の保護者が園児の送迎をしやすい立地にあることが多い。