新語時事用語辞典とは?

2017年9月25日月曜日

大義なき解散

読み方:たいぎなきかいさん

2017年9月後半に衆議院解散の表明(衆議院解散総選挙の実施)の見通しが濃厚となった折、野党およびマスコミが衆院解散を形容した用いた言い方。

「大義」とは、「人として行うべき重要な事柄」を意味する語である。とりわけ「大義名分」と言う場合は「正当と言い張るに足る(やましくない)口実」といった意味合いを多分に含む。

2017年の通常国会は、いわゆる「モリカケ問題」にかんする野党の追及に半ば終始しており、衆院解散総選挙の実施は「モリカケ隠し」のためではないのかと糾弾する声もある。

野党では民進党(旧民主党)、大手新聞社の中では朝日新聞、毎日新聞、東京新聞などが、「大義なき解散」あるいはそれに近い文言を用いて衆院解散の流れを批判している。

朝日新聞は9月20日付の社説で「身勝手解散」「安倍首相による、安倍首相のための、大義なき解散である」と言い放っている。

朝日新聞は同社説で「北朝鮮情勢が緊張感を増すさなかに」衆院選に力を注ぐという判断が理解できないと述べ、モリカケ問題の疑惑隠しの意図によるものと断じている。これは、これから急速に深刻化する北朝鮮情勢は引き続き安倍内閣に委ねるべきという主張と取れなくもない。

関連サイト:
(社説)10月衆院選へ 大義なき「身勝手解散」 ― 2017年9月20日

ホラムシャハル

別名:ホッラムシャフル
英語:Khorramshahr

イラン南西部に位置する都市の名称、ならびに、同国が開発した弾道ミサイルの呼び名。

イランの弾道ミサイル「ホラムシャハル」は、2017年9月に同国で催された軍事パレードにおいて公開された。新型ミサイルで射程距離は2000キロメートルにおよび、複数の弾頭が搭載可能である、と報じられている。翌23日には同ミサイルの発射実験が成功したとも報じられた。

弾道ミサイル「ホラムシャハル」の名は同盟の都市に由来すると推察される。同都市は1980年代のイラン・イラク戦争における最前線であり、同戦争を半ば象徴する地名となっている。

弾道ミサイル「ホラムシャハル」は2017年9月22日に公開された。ちょうどニューヨークで国連総会が開催されている時期であり、アメリカ大統領ドナルド・トランプは数日前に北朝鮮のミサイル発射実験を非難して金正恩を「ロケットマン」と呼びつつ揶揄交じりに非難するなどして世間の注目を集めていた。イランのミサイル公開およびミサイル発射実験はアメリカの動向に対する批判・反発の意味が強いと見られている。

関連サイト:
Iran tests missile despite Trump pressure ―  BBC News, 23 September 2017
Iran defies Washington as it announces successful missile test ― the Guardian, 23 September 2017

ロケットマン

英語:Rocket Man

2017年半ばに当代アメリカ大統領ドナルド・トランプが北朝鮮の金正恩(Kim Jong-Un)を指す呼び名として用いた語。9月半ばにニューヨークで開催された国連総会の演説において(すなわち公の場で)用いられ、北朝鮮側も応酬し、注目を集めた。

北朝鮮は2017年8月に、弾道ミサイル「火星12」と見られる飛翔体を、日本上空を通過する軌道で、事前の通告・予告もなく発射した。日本国内では北日本の広範囲を対象に「Jアラート」による警報が通知され、緊張がもたらされた。9月15日にも同様のミサイル発射実験が行われ、日本でJアラートが鳴る事態となった。同時期に北朝鮮内の核実験場付近を震源とする揺れも観測されている。ただしこれは自然発生的な地震だったとする見解もある。

2017年の国連総会では、トランプ大統領が演説の場で北をロケットマン呼ばわりしただけでなく、北が米国やその同盟国を脅かすならば「北朝鮮を完全に破壊する」(totally destroy North Korea)ことなるという強い言葉による警告も発した。

同総会には北朝鮮外相も出席しており、アメリカの演説を受けて9月23日、演壇で自国を正当化しつつトランプ大統領を精神錯乱者呼ばわりするなどしている。アメリカも北朝鮮も共に相手を狂者(mad)と呼び、罵り合いの様相を呈している。

関連サイト:
Trump and North Korea war of words escalates ― BBC News Asia, 24 September 2017
North Korea: Trump and Kim call each other mad ― BBC News Asia, 22 September 2017

2017年9月21日木曜日

ロヒンギャ問題

英語:Rohingya

ミャンマーの西端・ラカイン州に居住するイスラム教徒の民「ロヒンギャ」が、迫害の対象となっており、難民生活を余儀なくされているという問題。1980年代前後から深刻な問題として浮上している。

ロヒンギャは、ミャンマーで1980年代に制定された市民権法において、市民権が認められていない。ミャンマー国籍を持つことも認められていない。ミャンマーと隣国バングラデシュとの国境沿い(国境であるナフ川の沿岸)付近での細々とした生活を余儀なくされている。バングラデシュに亡命したロヒンギャの数はこれまでに40万人を超えると言われている。

2016年にロヒンギャがミャンマー国境の検問所を襲撃する事件が発生した。この際に警官複数名が殺害されたとされる。これを受けてミャンマー当局は大規模な掃討作戦を実施。対立が激化していった。

2017年にロヒンギャの武装勢力とミャンマー当局との間で大規模な武力衝突が発生した。ロヒンギャがミャンマー軍を襲撃する形で勃発し、ロヒンギャ側には400名余りが死亡、ミャンマー軍にも十数名の死者が出る事態に発展した。ここに至って改めてロヒンギャ問題が大きな人道的問題として世界的注目を集めている。

2017年9月に開かれた国連総会では、ミャンマの副大統領ヘンリー・バン・ディオがロヒンギャ問題に言及している。

2017年9月20日水曜日

ニュークリア・シェアリング

別名:核兵器シェアリング
別名:核シェアリング
別名:核兵器の共有
別名:核の共有
別名:核共有
英語:Nuclear Sharing

核兵器を同盟国と共有するという考え方・あり方・戦略のこと。核保有国と核兵器を共有し、有事の際には核保有国から提供を受けて使用できる体制を整えておくことで、独自の核装備を持たない国も核抑止力を持つことができる。要するに

ニュークリア・シェアリングは、アメリカがNATO加盟国数カ国に核兵器を供給する関係として実現されている。2010年代半ば時点ではドイツ、ベルギー、イタリア、オランダの4ヵ国がアメリカとニュークリア・シェアリングの関係にある。すなわち、当該4ヵ国はアメリカから核兵器を借り受ける形で自国内に戦術核を配備しており、平時はアメリカに管理を預けているが、自国に核ミサイルが飛んでくるような非常事態には迅速に迎撃態勢が取れるようになっている。

核兵器の保有そのものは、「核拡散防止条約」(NPT)により、米・露・英・仏・中の五ヵ国に限り認められている。NPT非締約国はインドやパキスタンなど数カ国に限られており、ドイツやベルギーなど4ヵ国は締約国の側であるが、実質的に核保有国に準じる力を有していることになる。

2017年9月13日水曜日

加工食品の原料原産地表示

読み方:かこうしょくひんのげんりょうげんさんちひょうじ
別名:加工食品の原産地表示

加工食品について原材料の原産地の明示を義務づけるルール。食品表示基準を根拠とする。2017年9月に同基準が改正・施行され、全ての加工食品を対象となることになった。

食品の原産地を表示する規則は、生鮮食品は全て明示が義務づけられており、加工食品については、原産地の違いが製品の品質に大きく影響すると見なされる食品のみ対象とされてきた。2017年の基準改正により、加工食品も生鮮食品と同様に全商品が対象となった。

残業代ゼロ法案

読み方:ざんぎょうだいゼロほうあん
別名:過労死法案

2010年代半ばから2017年現在にかけて検討されている改正労働基準法案の通称。いわゆる「高度プロフェッショナル制度」(高プロ)の導入が目指された法案として検討されているが、反発の声も強く、審議が難航している。

「高度プロフェッショナル制度」とは、いわゆるホワイトカラー労働者の労働形態を単純な時間労働の考え方だけで規定せず、仕事の成果に応じて報酬を支払う形態も認めようという考え方に基づく制度といえる。いわば裁量労働制である。これは欧米では「ホワイトカラー・エグゼンプション」の呼び名ですでに導入されている。

政府の改正案では、制度の適用対象として年収1075万円以上の専門職の者が想定されている。改正労基本案は、第三次安倍内閣が掲げる「働き方改革」の具体策のひとつとして推進されている。ただし、裁量労働制は「いくら労働に従事しても成果がでなければ報酬は出ない」という側面も併せ持つ。このため、制度実現に懐疑的あるいは反対の立場を取る者は当該の法案を「残業代ゼロ法案」であるとして強く反発している

2017年9月12日火曜日

アルジャーノン

英語:Altered generation of neuron
英語:ALGERNON

ダウン症の胎児を出生前に治療できると期待される化合物の名称。京都大学がマウスを使った実験に成功し、2017年9月5日の米国科学アカデミー紀要(PNAS)に研究成果が掲載された。

京都大学の研究チームの報告によれば、ダウン症の者には「DYRK1A」と呼ばれる遺伝子が過剰に発現している、脳の発達を流す神経幹細胞が正常に増えない、という特徴がある。アルジャーノンにはDYRK1Aの働きを抑制し、神経幹細胞の増殖を促す効果が認められる。これにより、胎児の脳構造の異常を出生前に改善(すなわち治療)できる可能性があるという。

関連サイト:
ダウン症の出生前治療を可能にする新規化合物 -ダウン症iPS神経幹細胞の増殖を促進- ― 京都大学 2017年09月05日

ペルソナ・ノン・グラータ

別名:好ましくない人物
別名:好ましくない者
別名:好ましからざる人物
英語:Persona non grata

外交上、受け入れる側の国にとって歓迎できない(受け入れられない)と見なされた者を指す語。ラテン語「Persona non grata」が用語としてそのまま用いられている。

ペルソナ・ノン・グラータは「外交関係に関するウィーン条約」に基づく概念であり、もっぱら外交官の接受を拒否する意味で宣言・通告される。接受国による使節(団長)の承認・受け入れの概念を「アグレマン」と呼ぶが、ペルソナ・ノン・グラータはアグレマンの拒否・取り消しとも捉えられる。

使節がペルソナ・ノン・グラータとして通告された場合、使節を派遣した国は当の使節の外交任務を終了させ、本国へ呼び戻さなくてはならない。なお、接受国の側にはペルソナ・ノン・グラータと見なした理由を釈明する義務はない。

ガソリン過疎地

読み方:ガソリンかそち
別名:SS過疎地

ガソリンスタンド(SS)の数が極端に少ない地域のこと。経済産業省は「市町村内のSS数が3か所以下の自治体」をSS過疎地と定義している。ガソリンスタンド過疎地では、自家用車や農業機械への給油、冬場の灯油配達などに支障が出やすい。

ガソリンスタンドが減少する背景には、地域の高齢化による後継者不足や、ガソリン需要低下などの構造的要因が指摘されている。短期間に同じ地域内でガソリンスタンドの閉鎖が相次ぐこともあり、急速に地域がガソリンスタンド過疎地と化す場合もある。

ガソリンスタンド過疎地の減少に向けて、経済産業省では、カフェの併設など経営の多角化をガソリンスタンドのオーナーに呼び掛けている。

2017年9月11日月曜日

大麻ワックス

読み方:たいまワックス
英語: cannabis wax

大麻の幻覚成分を抽出し、濃縮加工した物質。大麻の濃縮加工には圧縮して液化したガスを使用する工程があるが、ブタンなど可燃性のガスも用いられるため、作業中に火災が発生する可能性がある。日本では2015年11月12日、京都府の男性2名が大麻ワックスを製作していた最中、火災報知器が作動したことで警察から作業場を摘発され、大麻取締法違反(栽培)の疑いで逮捕された。

大麻ワックスの製造は市販品を使って可能であり、使用時の燃焼による臭いが乾燥大麻程強くないため、周囲に使用が気づかれにくい。また、濃縮された幻覚成分によって、他の強力な麻薬製品のように強い効用を感じることができるため、取り締まりが強化された危険ドラッグの使用者が大麻ワックスを使用する例なども見られる。

大麻ワックスなど、大麻からの幻覚成分を濃縮加工した物質は、黄土色や琥珀色などの黄色に近い色を持つことが多い。また、大麻ワックスのように固形化したものではなく、乾燥大麻を煮詰めて濃縮した液状の「大麻リキッド」も日本での使用が確認されている。

MOP

別名:Massive Ordnance Penetrator
別名:大型貫通爆弾

攻撃対象の表層を貫通して内部に到達してから爆発する大型爆弾。いわゆる「バンカーバスター」の強化版。

MOPは、重さ数トンを超える重量級の爆弾を高度10キロメートル程度の高高度から落とし、攻撃対象となる構造物を破壊・貫通、到達できる限界地点まで進んだところで爆発することで、構造物を内部から効果的に攻撃できる。地下施設も地下数十メートル程度なら岩盤を破壊して到達する、

攻撃対象を貫通してから爆発して攻撃力を最大化する兵器には「バンカーバスター」がある。ただしバンカーバスターは今日期待されるだけの十分な破壊能力を発揮できない可能性が濃厚となっている。そのため、より大型で破壊力の出せるMOPが期待を集めている。

2017年9月7日木曜日

モリカケ問題

別名:モリカケ疑惑
別名:森・加計問題
別名:森・加計疑惑 別名:森友・加計問題 別名:森友・加計疑惑 別名:森友学園・加計学園問題

2017年前半に取り沙汰された、学校法人森友学園の用地取得の経緯ならびに学校法人加計学園の獣医学部新設に関する経緯に安倍晋三内閣総理大臣の口利きがあったのではないかという疑惑の総称。いわゆる森友問題と加計問題。

いわゆる森友問題は、森友学園が小学校の新設にあたり国有地を購入した経緯にまつわる疑惑である。購入額は非公表だった。朝日新聞は2017年2月に「調査したところ、売却額は同じ規模の近隣国有地の10分の1だった」と報じている。学園の理念が神道に根差したいささか極端とも思える方針である事や、安倍晋三首相の妻が同校の名誉校長を務めるほど学園と親密な関係にあった事もあり、首相夫妻と学園側との私的関係・偏向・癒着があったのではないかと疑われた。

いわゆる加計問題は、大学の獣医学部を1校新設するにあたって加計学園が選ばれた経緯にまつわる疑惑である。2017年3月、同学園の理事長が安倍晋三首相の友人であり、その事実が認可に影響を与えたのではないかと疑義が持ち上がり、「第2の森友問題」として注目を集めるに至った。

森友問題も加計問題も共にマスコミで大問題として取り上げられ、衆議院予算委員会では野党が与党を徹底的に追及する構えが見られた。一連の騒動を通じて「忖度」という語が多く用いられ、一時流行語の様相を呈した。東京新聞は、盛りそば(モリ)と掛けそば(カケ)に引っかけて政府側を揶揄する風刺漫画を掲載した。

世論は、モリカケ問題について、政府側の情報公開が不透明であること等に起因する問題であるとして与党への不信感を募らせる者と、不毛な議論で国政をむやみに遅滞させているだけだとして野党およびマスコミへの不信感を募らせる者とに2極化している。

DACA

別名:Deferred Action for Childhood Arrivals
別名:若年移民に対する国外強制退去の延期措置
別名:不法入国した若者の強制国外退去を延期する措置
別名:若年の不法移民の強制送還猶予措置

米国の不法移民(正式な手続きを経ずに米国に入国した者)のうち、若年時に入国した者については、国外退去の一時延期と就労許可を与える、とする措置。2012年にオバマ政権の下で導入された。次代大統領ドナルド・トランプは2017年9月にこれを撤廃すると宣言している。

ネタバレサイト

別名:ネタバラシサイト

まだ市場に広く出回っていないマンガ等の物語の内容をウェブ上で公開しているウェブサイトの通称・総称。とりわけ週刊少年漫画雑誌の人気漫画のあらすじを発売日前に(ネタバレ情報として)掲載するような趣旨のウェブサイトを指すことが多い。

2017年9月、集英社の「週刊少年ジャンプ」で連載されている人気漫画などのデータをネタバレサイトで公開したとして、複数名が著作権法違反の容疑で逮捕された。NHKや産経新聞などがこれを報じている。報道によると、容疑者らは、通常の発売日よりも早く週刊誌を店頭に並べる「早売り」の店舗を利用して同誌を入手し、画像データを編集して一般に公開したとされる。数年間のネタバレサイト運営で数億円にも上るアフィリエイト収入を得ていたと見られているという。

なお、週刊誌の発売日後であっても著作物を無断で不特定多数が閲覧できるようにする行為は違法行為である。

2017年9月6日水曜日

グチョル

英語:Guchol

いわゆるミクロネシア諸語においてウコン(ターメリック)を指す語。日本では、台風の名称として目にする機会がある。

台風名は140個の名称リストから発生順に持ち回りで命名されている。グチョルは第135番目の名称である。

2010年代に発生した台風の中では、2012年6月に発生した台風4号、および、2017年9月6日に南シナ海上で発生した台風17号がグチョルと命名されている。

関連サイト:
台風の番号の付け方と命名の方法 ― 気象庁

フィプロニル

英語:Fipronil

殺虫剤として用いられる毒物。特にゴキブリ駆除剤として多く用いられている。エサを食べた個体だけでなく、その個体の卵、および、糞や死骸を食べた個体にも駆除効果を発揮する。

2017年9月現在、EU加盟国を中心とする世界数十ヵ国において、市販の鶏卵にフィプロニルの成分が混入していることが判明して世界的な話題を呼んでいる。9月5日付のニューズウィーク紙(日本版)の報道によれば、鶏卵がフィプロニルに汚染された原因はオランダの事業者が供給した洗浄剤であり、同社の経営陣は8月に逮捕されているという。

フィプロニルが付着した鶏卵を食べても、少量食べる程度では健康被害には至らないとされている。ただし大量に食べると健康に悪影響があらわれる懸念はある。

関連サイト:
殺虫剤フィプロニルが混入した卵、EU加盟国など世界40カ国で発見 ― ニューズウィーク日本版 2017年9月5日

2017年9月5日火曜日

あるある問題

読み方:あるあるもんだい

2007年にフジテレビ系列のバラエティ番組「発掘!あるある大事典II」においてデータの捏造が発覚、番組の打ち切りに至った一連の問題の通称。BPO(放送倫理・番組向上機構)などが用いることがある。

「発掘!あるある大事典II」は1996年に「発掘!あるある大事典」としてスタートした生活情報番組で、健康増進やダイエットへの好影響が期待できる食材を調査検証する企画などで好評を得ていた。一方で実験内容の恣意性や検証不十分といえるデータの扱いに対する疑義の念もあった。2007年、納豆のダイエット効果を題材とした放送回においてデータの捏造が確定的となり、社会問題といえる規模の騒動に発展した。放送業界では後々まで捏造問題の代名詞として「あるある問題」の呼称が登場する。

関連サイト:
関西テレビ『スーパーニュースアンカー』「インタビュー映像偽装」に関する意見の通知・公表 ― 放送倫理検証委員会  決定の通知と公表の記者会見 2013年8月2日

送骨

読み方:そうこつ

配達サービスを利用して、遺骨を寺や霊園に送り、送付先で納骨までが行われる納骨方法。

送骨を受け入れている寺や霊園の多くは、永代供養墓へ合葬の形で遺骨を供養する。永代供養墓では納骨後の管理費などが基本的に発生しないため、送骨では比較的安価に納骨を行える。また、送骨が利用される背景には、家族の墓を所有していない人や遠方へ赴いて納骨や供養をすることが困難な人が増えていることなどが挙げられる。

納骨で用いられる配達サービスは、ゆうパック が主である。一部のNPO法人や企業は、送骨を受け入れている寺や霊園と提携し、送骨の手引を行う事業を行っている。

酸触歯

読み方:さんしょくし

種々の要因で発生した口内の酸により、一部が溶け損傷した歯のこと。酸触歯の症状が進むと、歯の表面のエナメル質が溶けて歯が薄くなることや、歯の黄ばみ、知覚過敏などが見られる。

酸触歯は、酸によって歯のエナメル質が軟化し、そのエナメル質が歯磨きなどによって過度に摩耗することに原因する。このため、酸度の高い飲料を口に含み続けることや、酸度の高い飲食物を短い間隔で定期的に摂取し続けることなどは、酸触歯を引き起こす可能性に繋がる。

酸触歯によって溶解が進んだ歯の自然治癒は難しいため、歯科医による適切な治療が必要である。

電磁パルス攻撃

読み方:でんじパルスこうげき
別名:電磁パルスアタック
別名:EMP攻撃
別名:エレクトロマグネティックパルス攻撃
別名:エレクトロマグネティックパルスアタック
英語:electromagnetic pulse attack
英語:EMP attack

電磁パルスと呼ばれる強力な電磁波を発生させる攻撃方法。核兵器を高度数十~数百キロメートルで爆発させ、核爆発がもたらすガンマ線と大気中の成分との衝突による生じる電磁波を広範囲にまき散らす。瞬間的にではあるが数万ボルト単位の電磁波が発生し、電子機器類の損壊や誤作動を招く。

電磁パルス攻撃は主に核兵器を用いて行われるが、核爆発による熱や衝撃は地上に到達しないため、攻撃対象には直接的な破壊や殺傷はもたらされない。しかし電子機器の存在が前提となっている現代都市は機能が麻痺する。大規模停電も想定され、軍事施設や原子力施設が制御不能に陥れば、防衛力の無力化や原発でメルトダウンが誘発される可能性もある。

電磁パルス攻撃は上空で核兵器を爆発させるため、目標地点を狙って精確に落とす必要がない。つまり緻密な技術が必要なくても実行できてしまう。しかも、攻撃の影響が及ぶ範囲は半径数百~1千キロメートル超の広範囲に及び得る。

2017年9月に北朝鮮が日本上空に弾道ミサイルと見られる飛翔体を飛ばし、さらに核実験を成功させたと発表するなど、矢継ぎ早に挑発的行動を取っている。世論は北朝鮮が電磁パルス攻撃を行う可能性があると指摘している。電磁パルス攻撃への対策・防御手段は実質的にないといってよい状況である。