新語時事用語辞典とは?

2017年10月5日木曜日

フレイル

別名:虚弱
英語:frailty

老衰の過程のうち、生活習慣などの改善によって身体機能や認知機能の回復が見込まれる状態のこと。英語のfrailtyをもとにした造語であり、従来の老年医学では「虚弱」などと訳されてきた。なお、一般社団法人日本老年医学会は2016年5月に、「frailty」の訳語として関連学会で「フレイル」を使用する宣言文を出している。

フレイルの医学的な定義は定まっておらず、診断基準の整理が進んでいる。また、複数の研究結果から、運動、適切な配分の栄養摂取、社会的活動への参加がフレイルの予防・改善に繋がることがわかっているため、疫学などの観点も含む多面的な診断基準が必要とされている。

精度の高いフレイルの診断結果は高齢者の身体状況を詳細に表すので、外科手術後に予想される合併症の予防や早期退院の推奨などに役立つと期待されている

顕性遺伝子

読み方:けんせいいでんし
英語:dominant gene

遺伝の際、ヘテロとホモの両方の遺伝子型で形質として発現する遺伝子。2017年9月、日本遺伝学会より「優性遺伝子」に代わる遺伝学用語として提案された。逆は「潜性遺伝子(旧劣性遺伝子)」。

「優性遺伝子」の語感が遺伝子の実質的な優劣関係と結びづけられやすいことから、より中立的な語感を目指して「顕性遺伝子」が提案された。日本遺伝学会は、顕性遺伝子を含む各遺伝学用語の改訂についての説明を、(株)エヌ・ティー・エス発行の「遺伝単~遺伝学用語集 対訳付き~」にまとめている。

潜性遺伝子

読み方:せんせいいでんし
英語:recessive gene

遺伝の際、ヘテロの遺伝子型では発現せず、ホモの場合のみに形質として確認される遺伝子。2017年9月、日本遺伝学会より「劣性遺伝子」に代わる遺伝学用語として提案された。逆は「顕性遺伝子(旧優性遺伝子)」。

「劣性遺伝子」の語感は個体間の能力や性質の優劣関係と結びづけられやすいことから、より中立的な語感を目指して「潜性遺伝子」が提案された。日本遺伝学会は教科書の該当用語の改訂などを、文部科学省へ要請する方針である。