新語時事用語辞典とは?

2018年1月31日水曜日

コインチェック

英語:Coincheck

ビットコインをはじめとする各種「仮想通貨」(いわゆる暗号通貨)の取引所。レジュプレス(現・コインチェック)株式会社が2014年8月に開始した。日本国内における仮想通貨取引所の先駆け的サービスのひとつであり、最大手サービスのひとつとして知られる。

コインチェックでは、ビットコインの他にも、「アルトコイン」と総称される暗号通貨の主要な銘柄も取り扱っている。その種類はライトコイン(Litecoin)、イーサリアム(Ethereum)、モネロ(Monero)、ネム(NEM)、モナーコイン(Monacoin)等、10数種類に及ぶ。また、ビットコインを用いる決済システム「Coincheck payment」の提供を通じて、仮想通貨の現実世界への導入も進めている。

コインチェックはフィンテック(FinTech)分野において、知る人ぞ知るサービスとして成長してきた。暗号通貨がいよいよ世間の認知度を増し始めた2017年の暮れには有名お笑いタレントを起用したテレビCMも配信している。

2018年1月にはコインチェックが外部からの攻撃を受け、アルトコインの「ネム」銘柄が外部口座へ不正送金されるという事件が発生した。流出額は日本円に換算すると580億円に上るという。本件を受けて同社は金融庁から業務改善命令を受けるに至っている。なおコインチェックは被害に遭った「ネム」の所有者へ日本円で返金・補償する旨を発表している。

関連サイト:
Coincheck

2018年1月29日月曜日

ウリンピック

オリンピックに私事・私情を何かと差し挟もうとする韓国の傾向を揶揄する言い方。とりわけ韓国・平昌で開催される2018年冬季オリンピック(平昌オリンピック)にまつわる、「オリンピックの私物化」とも言い得る一連の動向に関連して用いられる例がまま見られる。

ウリンピックという語は朝鮮語で「我々」という意味合いを示す「ウリ」(우리)と「オリンピック」を合成したカバン語である。いわゆる韓国起源説を揶揄する「ウリジナル」も同種の発想に基づく表現であり、これは英語圏でも「Uriginal」の表記で言及されることがある。

平昌オリンピックは、韓国が北朝鮮との関係改善の契機として期待し利用しようとしている節が見られる。開催を目前に控えた2018年1月には、北朝鮮側が代表団を派遣する意向を表明し、韓国側はこれを歓迎、同月20日には女子アイスホッケーの種目において韓国と北朝鮮との南北合同チームが編成されることが正式に決定した。この顛末は少なからぬ数のメディアが「ウリジナル」と表現している。

オリンピックは平和の祭典であり、かつ、政治を持ち込まないという大前提を共有して行われる催しである。南北合同チームの結成をはじめとする平昌オリンピックのウリジナルっぷりを「平和に寄与する英断」と捉えるか、それとも「五輪に政治を持ち込む愚の骨頂」と捉えるかは、評価が分かれている。

自裁死

読み方:じさいし

自らの生涯に決着を付ける、引き際を自ら選ぶという意味合いで命を絶つ死に方を指した言い方。

この「自裁死」という表現は、2018年1月に入水自殺を図ったと見られる死を遂げた西部邁の死を表現する言い方としてしばしば用いられている。西部邁は生前、死ぬときは自分の意思で死ぬ意向があることを周囲に漏らしていたという。

もともとは「自裁」という言葉そのものにも「自害」や「自決」と同様「自ら死ぬ」という意味が含まれる。その意味では「自裁死」は重言とも解釈できる。

コントロールドデリバリー

英語:controlled delivery

犯罪行為の確証を得た上で即座には検挙せず、しばらく監視しつつ行動させることで犯罪行為の手口や関係人物などを明らかにする捜査方法のこと。とりわけ麻薬や拳銃などの違法所持打つの受け渡しに介在する「運び屋」の動向を監視する捜査法を指すことが多い。

2018年1月23日火曜日

半島有事

読み方:はんとうゆうじ

半島に区分される地域において発生する(と懸念される)、災害・事変・軍事衝突といった一大事のこと。

2010年代現在の日本において単に「半島有事」と述べる場合、もっぱら朝鮮半島における南北朝鮮の軍事衝突、朝鮮半島において南北朝鮮や周辺国を巻き込む形で勃発する非常事態を指すといえる。

半島は海伝いに陸地に上陸する足がかりとして手頃な地形であり、地政学的な要衝となりやすい。朝鮮半島はいわゆる西側と東側の各国が対峙する境目となっており、2010年代後半から終盤にかけていよいよ緊張が高まっている。

教範

教示指導の手本として用いられる方式や、その方式が説かれた教科書類のこと。特に、軍において教練に持ちいられる教科書のこと。とりわけ、自衛隊が部隊内で用いている、戦闘訓練の方法や装備品の取り扱い方法についてまとめた資料のこと。

日本国内では陸上自衛隊が用いている教科書を教範と呼ぶ場合が多い。陸自に限らず各国の軍においても陸軍のそれを教範と呼ぶことがある。海自空自ならびに海外の海軍空軍に関しては陸自・陸軍に比べると「教範」と呼ばれにくい傾向がある。

軍に限らず、たとえば警察などでも、同種の教科書を教範と呼ぶことは多々ある。武道においても教範という呼称が用いられることはままある。

軍における教範は、軍の行動原則や具体的な戦術、運用などに関わる情報がまとめられたマニュアルであり、機密である。もちろん市販はされていない。所持の管理も厳格であり、部隊に所属していても自由に購入できる代物ではない。

2018年1月には陸自の教範がネットオークションサイトで数十冊あまり売り出されていたことが分かり、ちょっとした騒動になっている。

さいとう・たかを賞

読み方:さいとうたかをしょう

分業(プロダクション方式)によるマンガ・コミック作品の制作を続けてきた制作者とその作品を顕彰する催し。一般財団法人さいとう・たかを劇画文化財団が小学館の後援のもとに創設した。

さいとう・たかをが「ゴルゴ13」の連載を開始して50周年の節目となる2018年の1月に、第1回の受賞者および受賞作が発表されている。受賞者には正賞として「ゴルゴ13像」、副賞として賞金(シナリオライターと作画家にそれぞれ)50万円が授与された。

さいとう・たかを賞は商業作品として単行本が刊行されている作品が対象となり、応募資格は担当編集者の推薦のみである。一次選考を経て数点に絞られた後に最終選考によって受賞作が決定される。最終選考では、さいとう・たかををはじめ、池上遼一、やまさき十三と、分業方式で人気作品を生み出してきた大御所が名を連ねている。

関連サイト:
さいとう・たかを賞 ― さいとう・たかを劇画文化財団

もりかけスパ

別名:モリカケスパコン疑惑
別名:森・加計・スパコン疑惑
別名:森加計スパ

第4次安倍内閣を追及する野党のスローガン、として用いられることがある言い方。2018年初頭からマスメディアでもしばしば目にするようになっている。

「もりかけスパ」という言葉は、2017年から野党が国会で追及した「モリカケ問題」に、同年の終盤にあらたに浮上した「スパコン開発の助成金に政府が関与した疑惑」を追加した、口利き疑惑という共通点を持つ3案件の総称である。

いわゆるモリカケ問題は、2017年の通常国会でさんざん質疑に時間を割くネタに用いられたが、結局のところ疑惑が解明されず、疑惑が濡れ衣ではないかという嫌疑も払拭されていない。

迷惑行為防止条例違反容疑

読み方:めいわくぼうしじょうれいいはんようぎ
別名:迷惑行為等防止条例違反容疑
別名:迷惑防止条例違反容疑
別名:迷惑防止条例違反の容疑

いわゆる迷惑防止条例(迷惑行為等防止条例)に抵触する行為に及んだと疑われること。容疑者を逮捕あるいは事情聴取に踏み切る要因となり得る。

いわゆる迷惑行為防止条例は、地方自治体がそれぞれ定めている自治法の総称である。正式な呼び名は微妙に異なるものの、日本全国の都道府県がもれなく同種の条例を制定している。

迷惑行為防止条例の主な内容は「公衆に迷惑の及ぶ行い」全般といえる。チカン、のぞき、盗撮といった行為も迷惑行為防止条例に抵触する。駅の階段で女性のスカート内を盗み撮りしようとしたり、電車の中で女性の尻を触ろうとしたり、といった行いは迷惑行為防止条例違反容疑で捕まる要因になる。

2018年1月には神奈川新聞社の横須賀支社の支社長が県迷惑行為防止条例違反容疑で県警から事情聴取を受けている。

2018年1月17日水曜日

旅客輸送

読み方:りょかくゆそう

旅客すなわち人を運ぶこと、および、人が移動に用いるための交通手段のこと。

旅客輸送はもっぱら「貨物輸送」と対比して用いられる概念といえる。貨物輸送は物資の運搬を指す概念である。旅客輸送も貨物輸送も、どちらも運輸業に含まれる事業区分である。

懲罰的損害賠償

読み方:ちょうばつてきそんがいばいしょう
英語:punitive damages

訴訟における損害賠償が、被害者の損害を補填するためだけでなく、非難・制裁・再発防止などの意味合いも加味した多額の賠償額になること。または、そうした損害賠償。

懲罰的損害賠償はイギリスやアメリカの法制度において適用されることがあり、特にアメリカの訴訟ではしばしば顧慮・適用される。日本の法制度の中には、懲罰的損害賠償に該当する概念は特にない。

懲罰的損害賠償が適用された典型的な判例としては、1990年代アメリカで提訴された通称「マクドナルドコーヒー事件」がしばしば挙げられる。ドライブスルーを利用して買ったコーヒーが、不注意により膝上にこぼれ、重度の火傷を負うことになった、という顛末の事件であるが、この訴訟ではマクドナルドに懲罰的損害賠償として270万ドルの支払いが命じられている。(最終的に減額されている)

アメリカでは懲罰的損害賠償が加味される訴訟はしばしば発生している。特に大企業が絡んだ訴訟では懲罰的損害賠償も含めて数億ドル単位の支払い命令が下される場合もままある。

危険性帯有者

読み方:きけんせいたいゆうしゃ

免許取得者ではあるが車を運転することで道路交通に著しい危険を生じさせるおそれがあると判断される者を指す語。道路交通法に関する用語として用いられている。

危険性帯有者は、具体的には、道路交通法第103条第1項第8号の規定に該当する者を指すと解釈される。

当該記述は以下のとおりである。

前各号に掲げるもののほか、免許を受けた者が自動車等を運転することが著しく道路における交通の危険を生じさせるおそれがあるとき。(道路交通法

道交法第103条は免許取り消しに関する項目であり、該当者には免許を取り消すか6ヶ月を超えない範囲で免許の効力を停止できると規定されている。

なお、道路交通法では「危険性帯有者」という語は用いられていない。ただし警察庁が2016年10月に公表した「運転免許の取消し、停止等の行政処分に係る処分書の理由欄の記載要領等について(通達)」の記述などを参照することで、「危険性帯有者」が道交法第103条の記述を指していることが分かる。

2017年はいわゆる「あおり運転」に起因する重大な事故が多く全国で報じられ、社会問題化した。同年12月、警察庁はあおり運転も「危険性帯有者」の規定を適用して該当する行為に含めるよう全国の警察の伝えたと報じられている。これにより、交通事故に至らなくても危険なあおり運転を行う者に厳罰を科すことができるようになった。

関連サイト:
道路交通法 ― e-Gov

2018年1月15日月曜日

ながら運転

読み方:ながらうんてん
別名:ながら走行

運転中に運転以外の何らかの行為を行うこと。何かを行いながらの運転。

一般的には、「ながら運転」といえば自動車もしくは自転車の走行・運転中に携帯電話やスマートフォンを使って通話、メールの確認、あるいはゲームアプリを使用する行為を指す場合が多い。飲食やテレビ視聴を含む場合も多々ある。

ちなみに歩行中にスマホを操作する行為は「歩きスマホ」と呼ばれることが多い。

ながら運転を行えば当然ながら運転に向けられるべき注意力は著しく削がれる。前方の車両の動向に気づかず追突したり、車道をはみ出したり、歩行者をよけきれずにはねたり、といった事故のリスクが増大する。

ながら運転は、携帯電話が普及・浸透しはじめた当初にも社会問題となっている。1999年には道路交通法が改正されて運転中の携帯電話の使用が原則禁止された。2004年には厳罰化されいる。2018年1月現在もさらに厳罰化する方針が進行中と報じられている。

潜没潜水艦

読み方:せんぼつせんすいかん

水の中に潜って(潜行して)航行している潜水艦のこと。

潜水艦が潜没しているか、それとも浮上しているか、という違いは、潜水艦が他国の領海内あるいは領海付近を航行する場面において特に問題視される。他国の領海付近を潜行するということは、潜水艦の機能を活かして密裏に行動しようとしていることを意味するためである。

日本では、領内に侵入した潜没潜水艦に対しては自衛隊が浮上と旗の掲揚を要求し、これに応じない場合は領海外への退去要求を行う、という方針をとっている。

2018年1月半ば、日本政府は尖閣諸島周辺の日本の接続水域において潜没潜水艦が航行したこと、それが中国海軍の原子力潜水艦であることを確認したと公表した。

クレーンゲーム詐欺

読み方:クレーンゲームさぎ

アミューズメント施設(いわゆるゲーセン)に設置されているクレーン操作型のプライズマシン(クレーンゲーム)を、景品がまず取れないように設定して客を遊ばせ料金を取る行為。大阪府警察が2017年12月に府内のゲームセンター運営者を詐欺容疑で立件、逮捕もしくは書類送検している。

大阪府警察が詐欺容疑で逮捕したゲームセンター運営会社は、高額商品を景品にして、ゲームの操作が必ず微妙にズレる(そのため正確に操作してもうまく景品が取れない)ように設定しておき、はじめに無料で客に遊ばせた後、「もう少しで取れる」などと応援して多く遊ばせる、という流れがマニュアル化されていたという。射幸心を煽り、コンコルド効果を利用してより多く金を使わせる手口である。さらに後で揉め事にならないように遠方から遊びにきた観光客をカモるという指針もあったという。

「クレーンゲーム」は「UFOキャッチャー」の呼び名で広く認知されているゲーム機の一般名である。なお「UFOキャッチャー」は株式会社セガゲームスの登録商標である。

2018年1月10日水曜日

老害

読み方:ろうがい

組織や社会で幅を利かせすぎて言動が疎まれる高齢者、あるいは、傍若無人な振る舞いによって若者に必要以上の負担や迷惑をかけている高齢者などを指す表現。ひらたく言えば迷惑な老人を侮蔑交じりに指す表現。

「老害」の語は、もともとは組織の世代交代・新陳代謝を阻む高齢層といった意味が主流だったといえる。昨今では、組織というよりは世間・社会において迷惑な振る舞いをする老人一般を指す語として用いられている。

老害とよばれる言動は典型だけでも枚挙に暇がない。たとえば、前時代的な根性論を持ち出して若者をこき下ろす、自分を無条件に絶対的に敬うように強いる、自分の気にくわない(意に沿わない)ことがあれば癇癪を起こす、てこでも譲歩しない、あるいは、注意力が衰えつつあるにも関わらず自動車を運転して高速道を逆走し、事故を起こす、場合によっては若者を巻き添えにする、といった振る舞いなどは典型といえる。

2018年1月8日月曜日

マルチメディア端末

読み方:マルチメディアたんまつ
別名:マルチメディア情報端末
別名:マルチメディアステーション
別名:マルチメディアキオスク
英語:multimedia station

主にコンビニエンスストアに設置されている、ネットワークを通じた各種サービス・取引に利用できる電子端末の通称。ローソンに設置されている「Loppi」や、ファミリーマートに設置されている「Famiポート」などが該当する。

マルチメディア端末の典型的な用途としてはチケット類の予約・購入・発券の手続きが上げられる。オンラインで情報を取得し、希望に合うチケットの検索、空席の確認、予約処理といった手続きが行える。決済手続き後の実際の支払いは、マルチメディア端末そのものではなく、端末から発行された券を基にレジで行う方式が多い。

都道府県魅力度ランキング

読み方:とどうふけんべつみりょくどランキング
別名:魅力度都道府県ランキング

日本全国の都道府県を「魅力度」の指標で順位付けした表。アンケート方式のインターネット調査により地域の認知度や地域イメージなど数十項目について回答を募り、「魅力度」という指標で総合し、順位付けしたもの。ブランド総合研究所が「地域ブランド調査」の一環として実施・公表としている。

都道府県魅力度ランキングは2006年に第1回調査が実施され、2017年の回で12回目を数える。2017年の調査では約3万名から得た有効回答に基づくという。

都道府県別魅力度ランキングでは、北海道、京都府、東京都、沖縄県あたりが毎年ほぼ固定的に上位を占めているが、上位勢はさして話題にならず、むしろ同ランキングでは下位勢が注目されることの方が多い。とりわけ茨城県は2017年まで5年連続で最下位という結果を呈しており、ある意味では大いに注目されている。

都道府県魅力度ランキングは消費者へのアンケート調査という性質上、主観的なイメージに基づく評価ということになる。観光客数や移住者数の実態とは必ずしも一致しない。

関連サイト:
地域ブランド調査2017 都道府県ランキング ― 地域ブランドNEWS by ブランド総合研究所

2018年1月6日土曜日

平均文字

読み方:へいきんもじ

何通りもの手書き文字を基に平均的な線を抽出して作成された文字のこと。日本では明治大学総合数理学部の研究チームが研究していることで知られる。

明治大学総合数理学部先端メディアサイエンス学科・中村聡史研究室のウェブページの記事によれば、平均文字の研究は「人は理想とする文字を思い描いているがいざ書くと手がうまく動かずにぶれるのではないか」という趣旨の仮説に立脚している。理想を逸脱する要因が「ぶれ」にあるのなら、平均値の抽出によりブレを最小化すれば美しい文字になるのではないか、という考え方である。

平均文字の研究は2014年9月に明治大で開催された「エンタテイメントコンピューティング2014」で発表され(口頭発表賞を受賞し)た。同年、ブランスのBICもアルファベットの平均文字を制作する取り組みを始めていることが報じられている。2018年1月には明治大が自筆文書を機械的に平均文字へ変換(「代筆」)する技術を開発したと報じられた。

関連サイト:
EC2014で「平均文字は美しい」という研究発表を行いました ― 中村聡史研究室
手書き文字、個性残してきれいに代筆 明大チーム「平均文字」技術を開発 ― 産経ニュース 2018年1月6日(同日閲覧)

音彦

読み方:おとひこ

日清食品が開発した、麺すすり音をカモフラージュするための音を出す機能が搭載されたフォーク(フォーク型ガジェット)の名称。いわゆるヌードルハラスメントの問題を克服する方法のひとつとして提案された。

ヌードルハラスメント(略して「ヌーハラ」)とは、麺(ヌードル)を勢いよくすすって食べる際に出る音を不快に感じる人もいる、海外ではむしろ多い、という異文化間の軋轢から生じる問題を指す語である。「音彦」は、麺をすする音に上乗せする形で音を発する機構を備えており、麺をすする音を居合わせた人に聞こえにくくするという。

「音彦」は2017年後半に、所定期間内にオンラインストアでの購入予約が一定数に達した場合のみ商品化するという(クラウドファンディング方式の)企画として公表された。世間的は反応はどちらかといえば「ヌーハラ」という考え方どのものに対して冷ややかであり、「音彦」も予約注文数が目標に達せず、商品化ならず、結果としてジョーク企画のような体裁になった。

なお、スプーン・フォークの商品区分における「音彦」の名称は日清食品株式会社の登録商標である。同社は「音彦」がTOTO株式会社の販売するトイレット用擬音発生器「音姫」に着想を得たものと公言している。「音姫」はTOTO株式会社の登録商標である。

関連サイト:
麺すすり音カモフラージュ機能搭載フォーク『音彦』 ― 日清食品グループオンラインストア