新語時事用語辞典とは?

2018年1月6日土曜日

平均文字

読み方:へいきんもじ

何通りもの手書き文字を基に平均的な線を抽出して作成された文字のこと。日本では明治大学総合数理学部の研究チームが研究していることで知られる。

明治大学総合数理学部先端メディアサイエンス学科・中村聡史研究室のウェブページの記事によれば、平均文字の研究は「人は理想とする文字を思い描いているがいざ書くと手がうまく動かずにぶれるのではないか」という趣旨の仮説に立脚している。理想を逸脱する要因が「ぶれ」にあるのなら、平均値の抽出によりブレを最小化すれば美しい文字になるのではないか、という考え方である。

平均文字の研究は2014年9月に明治大で開催された「エンタテイメントコンピューティング2014」で発表され(口頭発表賞を受賞し)た。同年、ブランスのBICもアルファベットの平均文字を制作する取り組みを始めていることが報じられている。2018年1月には明治大が自筆文書を機械的に平均文字へ変換(「代筆」)する技術を開発したと報じられた。

関連サイト:
EC2014で「平均文字は美しい」という研究発表を行いました ― 中村聡史研究室
手書き文字、個性残してきれいに代筆 明大チーム「平均文字」技術を開発 ― 産経ニュース 2018年1月6日(同日閲覧)

音彦

読み方:おとひこ

日清食品が開発した、麺すすり音をカモフラージュするための音を出す機能が搭載されたフォーク(フォーク型ガジェット)の名称。いわゆるヌードルハラスメントの問題を克服する方法のひとつとして提案された。

ヌードルハラスメント(略して「ヌーハラ」)とは、麺(ヌードル)を勢いよくすすって食べる際に出る音を不快に感じる人もいる、海外ではむしろ多い、という異文化間の軋轢から生じる問題を指す語である。「音彦」は、麺をすする音に上乗せする形で音を発する機構を備えており、麺をすする音を居合わせた人に聞こえにくくするという。

「音彦」は2017年後半に、所定期間内にオンラインストアでの購入予約が一定数に達した場合のみ商品化するという(クラウドファンディング方式の)企画として公表された。世間的は反応はどちらかといえば「ヌーハラ」という考え方どのものに対して冷ややかであり、「音彦」も予約注文数が目標に達せず、商品化ならず、結果としてジョーク企画のような体裁になった。

なお、スプーン・フォークの商品区分における「音彦」の名称は日清食品株式会社の登録商標である。同社は「音彦」がTOTO株式会社の販売するトイレット用擬音発生器「音姫」に着想を得たものと公言している。「音姫」はTOTO株式会社の登録商標である。

関連サイト:
麺すすり音カモフラージュ機能搭載フォーク『音彦』 ― 日清食品グループオンラインストア