新語時事用語辞典とは?

2018年3月6日火曜日

8050問題

読み方:ハチマルゴーマルもんだい

ひきこもりの子をもつ家庭が高齢化し、50代の中高年のひきこもりの子を80代の後期高齢者にさしかかった親が面倒見るケースが増えている、という社会問題のこと。

いわゆる「ひきこもり」は一般的には10代~20代の若者の問題として捉えられがちだが、ひきこもりの問題が顕在化した1980~90年代から30年ほど経た現在、当時のひきこもり世代が社会に出る機会を逃したまま今なおひきこもり続け、50代になろうとしている、という例が少なくないと見られている。生活は以前と同様に親に頼ることになるが、親も仕事は退職しており家計も厳しくなる一方、また体力も衰えはじめ面倒を見切れなくなり、親子ともに世間から孤立しがちになると指摘されている。

なお「8020」は「80歳までに20本以上の歯を残そう」という健康維持の運動であり8050問題とは特に関係ない。

新燃岳

読み方:しんもえだけ

九州南部・宮崎県と鹿児島県の県境にある霧島連山につらなる火山。標高1421メートル。山頂部には直径数百メートルの火口がある。ここ数百年の間にも幾度となく噴火しており、現在も活発な火山活動が見られる。

2017年後半から2018年3月にかけては大量の火山灰の噴出が確認され、噴火警戒レベル3(入山規制)に指定され警戒が呼びかけられた。2018年3月6日にはとりわけ大きな噴火が観測されている。

横綱審議委員会

読み方:よこづなしんぎいいんかい
別名:横審

日本相撲協会理事長の諮問機関。力士の横綱昇進を推薦し、力士の品格や力量が横綱にふさわしいか審議する。成績や素行に問題のある横綱の去就についての勧告なども行っている。

横綱審議委員会は角界の有識者十数名、いずれも元力士ではなく各界の好角家で構成されている。実業家、学者、作家、ジャーナリストなど、肩書きはさまざまである。

横綱審議委員会は日本相撲協会とは別個の機関であり、独立した意思決定機関として機能している。とはいえ角界のスキャンダルが持ち上がるような場面では諸共に非難のやり玉に挙げられるような場合も多い。

みなし業者

読み方:みなしぎょうしゃ
別名:見なし業者
別名:見做し業者
別名:みなし事業者

非営利目的で事業に携わる(という点で営利目的で事業を営む者=「事業者」には厳密には該当しない)が、法的な扱いとしては営利目的の「事業者」と等しく位置づけられる業者のこと。または、登録・認可が必要な業種において登録申請中のまま営業している事業者のこと。

非営利団体をみなし業者と呼ぶ例は、不動産の売買などに携わる「宅地建物取引業者」すなわち不動産会社の分野において見られる。宅地建物取引業者はいわゆる宅建法にもとづき行政側の認可を得る必要があり、公益法人や信託銀行などが非営利で同種の土地仲介を行う場合も同種の認可が必要となる。

登録・認可が必要な業種において登録申請中のまま営業している事業者を「みなし業者」と呼ぶ例は、2017年に「仮想通貨交換業」が登録制となった前後の話題において見られた。仮想通貨交換業の登録制度は2017年4月に、仮想通貨(暗号通貨)交換事業者が多く登場してから後追いの形で成立した。申請を受けて審査中の事業者は「みなし業者」として営業を継続した。審査を経て認可が下りなかった仮想通貨交換事業者は廃業することになった。2017年10月までに40社ほどの仮想通貨交換事業者があったものの、審査を受けて10数社は廃業に至ったと報じられている。

お嬢サバ

読み方:おじょうサバ

JR西日本と鳥取県が共同開発した養殖のサバ(マサバ)のブランド。「鳥取生まれの箱入り娘」の二つ名をもつ。

お嬢サバは、完全養殖のマサバの稚魚を、「地下海水」を用いて陸上施設で飼育する形で養殖されている。地下海水は海ちかくの地下水に由来する水である。この方法により、サバに付くアニサキス等の寄生虫を寄りつかせない、生の刺身でも安全に食べられるサバの養殖が実現されている。

お嬢サバは2012年から鳥取県栽培漁業センターで養殖試験が進められていた。2017年にJR西日本が加わって鳥取県岩美町で本格的な陸上養殖事業を開始、限定的な販売も始めた。2018年3月8日の「サバの日」に本格的な出荷が開始される。

なお「お嬢サバ」の名称は西日本旅客鉄道株式会社の登録商標である。

関連サイト:
3月8日(サバの日)から高付加価値マサバ「お嬢サバ」販売開始 - 西日本旅客鉄道株式会社