新語時事用語辞典とは?

2018年4月4日水曜日

シームレス鋼管

読み方:シームレスこうかん
別名:シームレススチールパイプ
別名:シームレスパイプ
別名:継目無鋼管
英語:seamless steel pipe

鋼管(スチールパイプ)の管に溶接による継ぎ目を生じさせない製法、および、同製法で製造された鋼管。

鋼管は一般的には鋼板を丸めて溶接する形で製造されるが、継ぎ目があると強度に問題のある部分が生じてしまうことになる。シームレスパイプは全周にわたって均一な管を実現できるため十分の強度が確保できる。

シームレス鋼管は、油井から原油を輸送する油送管(パイプライン)等、高い耐久性が要求される設備に多く用いられている。

シームレス鋼管の製造には高い技術と独自のノウハウが必要であり、日本の鋼管メーカーが得意とする(お家芸的な)製品カテゴリーとなっている。

CVID

別名:完全で検証可能かつ不可逆的な核廃棄
別名:核計画の完全、検証可能かつ不可逆的な廃棄
別名:complete, verifiable and irreversible denuclearization

北朝鮮に核開発を放棄させるための働きかけの基本原則。完全で(complete)、検証可能(verifiable)、かつ不可逆的(irreversible)な核廃棄(denuclearization)。

CVIDは北朝鮮問題に関する周辺諸国の会合で、主に米国と日本の立場として提唱されている。2004年には日・米・中・韓・露・北の6ヵ国で第2回「北朝鮮問題に関する六者会合」が開催されたが、同会合においてはCVIDの重要性について参加者間の認識が深まったと外務省が報告している。

北朝鮮の非核化にかかる働きかけは2018年現在まで決定的な親展に至らないまま続いているが、CVIDの理念は維持されている。2018年3月の河野外務大臣臨時会見記録でも、「過去の教訓を踏まえ,北朝鮮にCVIDを実現させるため,最大限の圧力をかけ続けていくという立場を堅持する必要がある」と日本が韓国に伝えたことが確認できる。

関連サイト:
第2回六者会合(概要と評価) ― 外務省
河野外務大臣臨時会見記録(平成30年3月17日) ― 外務省

イラク日報

読み方:イラクにっぽう
別名:陸自イラク日報
別名:陸上自衛隊イラク派遣部隊の日報

2000年代半ばに陸上自衛隊がイラクのサマワに派遣された約1年強の間に、部隊が現地で記した日報の通称。

イラク日報は2010年代半ばに存在が問いただされ、当時防衛大臣であった稲田朋美が日報を見つけることはできなかった、存在しないことを確認した、との旨を答弁したが、2018年4月になって当該の日報が見つかったと報じられた。しかも陸上自衛隊の内部で保管されていたことが分かり、公文書の隠蔽が疑われる問題として大きく取り沙汰されるに至った。

自衛隊のイラク派遣は、派遣先の地域が実質的に戦場であり、戦闘行為にあたる状況もあった、そのばあいPKO参加5原則に抵触するのではないか、という疑いが掛けられていた。国会でもこの点について追及がなされ、防衛省が「日報はない」と答弁することになっていた。

ジョックロック

英語:Jock Rock

MIDI音源のサンプル曲として制作された曲のタイトル。同曲を吹奏楽器向けにアレンジした高校野球の応援歌が特に知られている。

ジョックロックの原曲は、1990年代にヤマハ株式会社がフリーのMIDI素材として配布していた楽曲であり、作者は Rob Rowberry (Robert Rowberry)とされる。原曲はおちついた曲調である。

ジョックロックは、2000年代以降、高校野球の試合において智弁和歌山(智辯学園和歌山高等学校)の応援団がアレンジ曲を演奏し、その名が世に広く知られるようになった。軽快かつ力強い曲にアレンジされており、声援も加わることで畳みかけるような押せ押せムードのある、選手を大いに鼓舞する曲に仕上がっている。

高校野球の応援歌としてのジョックロックは、智弁和歌山で吹奏楽部顧問を務めていた教諭によってアレンジされた。2000年の夏の甲子園(第82回大会)で披露され、同大会で智弁和歌山は3年ぶり2度目の優勝に輝き、応援歌ジョックロックも一躍脚光を浴びた。

以降、ジョックロックは、智弁和歌山の打線が爆発して大量得点を決める、ここぞという回に演奏され、試合の流れを支配し勝利に導く「魔曲」として知られるに至っている。

関連サイト:
智弁和歌山の“魔曲”育てた緻密な戦略 ― 東スポWeb 2016年05月15日