新語時事用語辞典とは?

2018年7月12日木曜日

リフィーディング症候群

読み方:リフィーディングしょうこうぐん
別名:リフィーディングシンドローム
別名:Refeeding症候群
別名:再摂食症候群
英語:refeeding syndrome

長時間の絶食などによって極端な栄養不良に陥っている状況で、急に多量の栄養を摂取した場合に、代謝機能が変調を来してさまざまな症状を併発すること。

人体は飢餓状態に陥ると代謝のサイクルが変化し、代謝率の低下や体内物質の分泌物の増減などが生じる。そうした状況で豊富な栄養が体内に取り込まれると、リン、マグネシウム、カリウムといった成分の血清濃度が低下し、これが不整脈や心停止を引き起こす要因となり得る。

東京医科大学八王子医療センター・救命救急センターのウェブサイトでは、海外の文献による「リフィーディング症候群の本態は、これらエネルギー器質の変化とそれに伴う電解質やミネラルの移動である」という定義づけを紹介している。

換算サイト:
リフィーディング症候群 ― 東京医科大学八王子医療センター・救命救急センター

プッシュ型支援

読み方:プッシュがたしえん
別名:プッシュ型災害支援

災害が発生した際、被災地の自治体の要請を待たずに政府が支援物資の輸送などを開始するという対応。

国の被災地支援は、基本的には、自治体の要請に応じる形で行われる。ただし自治体側でも被災状況が正確に判断しきれていなかったり、そもそも自治体がまともに被災して半ば機能不全に陥っていたりする場合も少なくない。民間の物資供給も低下する。プッシュ型支援では国が独自に判断して、要請を待たずに行動を開始する。

なお、プッシュ型支援に対して、あくまでも被災自治体側の要請を受けて物資支援などの対応を始める進め方が「プル型支援」と呼ばれることもある。

プッシュ型支援は、被災直後の最も支援が必要となる段階ですばやく支援の手を届ける体制が実現しやすいというメリットがある。他方、プル型支援にも、現場の要望を聞いて当事者が本当に求めている支援を行えるというメリットがある。

プッシュ型支援は2016年の熊本地震ではじめて本格的に導入された。2018年7月豪雨でも食料を送ったり避難所へエアコンを設置したりといった対応がプッシュ型支援として実施されている。

関連サイト:
プッシュ型支援について ― 内閣府防災情報のページ