新語時事用語辞典とは?

2020年4月6日月曜日

スクリプト

英語:script

スクリプトとは、スクリプトの意味

スクリプトとは、複雑な処理をしなくても、すぐに動かせる簡易的なプログラムのこと。また、スクリプトはプログラミング言語の一種であり、スクリプト言語とも呼ばれている。

コンピュータープログラムが動くまでの流れは、以下の通りである。まず、人間がプログラムを書く。続いて、人間が書いたプログラムをコンピュータが読めるように変換する。そして、変換されたプログラムをコンピュータが実行する。プログラミング言語は、人間が書いたそのままのコードでは読み取ることができないのが一般的である。よって、コンピュータが理解できるマシン語に変換するコンパイルという作業が必要になる。

しかし、スクリプトはコンパイルという複雑な処理を省いて実行することができる。実際は、見えない部分でコンピュータが自動で処理しているが、処理が簡単なため、インターネット上のWebページでよく利用されている。スクリプト言語は、プログラミング言語のなかでも、ソースコードの記述が英語の構文に近いため、理解しやすく学びやすいとされている。プログラミング言語にC言語やJavaがあるように、スクリプト言語にもJavaScriptやPHP、Perlなどがある。本来スクリプトとは、台本や脚本を意味する。すなわち、プログラミングのスクリプトというの名の由来も、台本のように構成がわかりやすいことからきている。

スクリプトの種類

JavaScriptは、プログラミング言語のJavaと混同されがちだが別物である。Javaはサン・マイクロシステムズ社の開発で、JavaScriptはネットスケープコミュニケーションズ社が開発したものである。企業のWebサイトでよく見られるような、トップページの上部で写真が次々と入れ替わる動作などは、JavaScriptを利用しているものが多い。

JavaScriptの技術は、GoogleMapでも利用されている。JavaScriptは、Webサーバーと連動することなく、Webブラウザ上だけで動くという利便性をもっている。

PHPは、Webサーバー上のデータベースと容易に連携できるという特徴をもっている。ネットショップのカートシステムなど商品注文のプログラムとして、在庫管理のデータベースと一緒によく利用されている。また、WordPressなどのブログで使われているスクリプトもPHPで、同様にデータベースと連動している。SNSサービスのFacebookにもPHPが利用されている。PHPはJavaScriptと違いWebサーバーと連動しているため、Webブラウザ上だけでは動かない。

その他のスクリプトとしてPerlが挙げられる。PerlもWebサーバー上のプログラムと連動しているので、インターネットに接続されていない状態では動かない。

スクリプトエラー

Webページを閲覧している時に「このページのスクリプトでエラーが発生しました」というメッセージが表示されることがある。これを「スクリプトエラー」と呼ぶ。例えば、JavaScriptの構文に間違いがあった場合などにエラーが発生する。また、Webブラウザに一時的に保存されているデータのスクリプト部分が破損していた場合もスクリプトエラーが発生する。

スクリプトキディ

スクリプトキディとは、他者が作ったクラッキングツールを用いて、コンピュータを攻撃するクラッカー(悪質なハッカー)のことを指す。「ツールを自作できず、他者が書いたスクリプトに依存した、程度の低い人物(キディ)」を意味する蔑称である。

氾濫

読み方:はんらん

氾濫とは、氾濫の意味

氾濫とは、物事が溢れるほど出回るという意味で、自然災害に関しては居住区や畑が河川などの水で溢れること。また、大雨で河川の水位が上昇することを河川洪水と言い、大雨や長雨が予兆になる河川洪水は豪雨が原因で発生することが多い。氾濫には種類があり、堤防から川の水が溢れたり、堤防が破堤して起こる洪水を外水氾濫と言う。外水氾濫は流れの速い氾濫流が居住区に流れ込むため、短時間で大被害になる危険性がある。流れ込んだ氾濫流には泥水が混入し、洪水後も屋内に土砂が堆積し復旧に時間がかかるのが特徴である。外水氾濫は下流で雨が降っていない場合でも、山間部や上流の雨が集まることで発生する可能性がある。上流で雨が止んだとしても、下流に雨が到着するまでの間に水かさが増せば氾濫が起こってしまう。堤防決壊後の非難は困難なため、大雨が降る事前に非難をしなければいけない。

内水氾濫

居住区に降った雨が排水路に短時間で流入し雨水処理能力を超えたり、川の水位が上昇して建造物や道路が浸水したりすることを内水氾濫と言う。都市部の地表は浸水性の低い建造物や道路が多いため雨水が浸透しにくく、下水管の容量を超え雨水が溢れ出し、堤防が破堤したことで害水が市街地へと流れ、小河川から更に逆流する場合がある。国内の都市部にあるマンホールの多くは1時間に50mmまでの雨量が限界値で、それ以上の雨量の場合は逆流した雨水によって川が溢れていなくても市街地が浸水すると言われている。

氾濫危険水位

人口密集地域は地下街や地下鉄などの交通網が集積されているので、内水氾濫発生時の被害が大きいと危惧されている。内水氾濫の対策として環状七号線地下調節池など、建造物地下にある雨水貯留浸透施設を利用し河川への雨水流出量の抑制や、治水施設の整備推進など雨水管の許容量を増やす増強工事が必要である。事前に避難しやすいように、氾濫する危険がある水位を段階に分けたものを氾濫危険水位とし、避難の目安にしている。危険度のレベルは5段階で表記し、レベル1から4は氾濫に次ぐ危険性があり避難勧告に相当する。

レベル1は水防団待機水位と言い水防団が待機し始め、レベル2の氾濫注意水位は避難可能な状態で待機し氾濫に備える。レベル3の避難判断水位になると高齢者優先で避難を始め、レベル4の氾濫危険水位になると一部で洪水が発生している危険性があるので氾濫発生時の対応が求められる。また、避難判断水位や氾濫危険水位になると気象庁が洪水警報を発表する。危険度レベル5は既に氾濫状態にあり、適切な避難情報を把握し判断しなければいけない。

氾濫危険情報

河川の増水などに対し、住民の避難行動の判断基準になる洪水予報が国土交通省や気象庁で発表される。氾濫危険情報発表時の推移は氾濫危険水位にまで到達している。地域によっては災害が想定されるため、自治体レベルでの避難勧告が発令される。避難をする場合は氾濫マップを参考に、氾濫が発生しているであろう危険区域を確認し避難経路に沿って指定緊急避難場所へ移動しなければいけない。各市区町村や国土交通省が提供しているハザードマップが氾濫マップに該当する。ハザードマップは河川や浸水の他、氾濫時の土砂による危険地域も表示されるので把握する必要がある。

堤防決壊時は浸水区域が増加し、氾濫した水が集まりやすい低地では緊急避難をしなければいけない。増水によって移動が困難な状況になる前に浸水深別の避難方法がある。浸水深0.5mは車での非難が困難になり、ひざ上まで浸水が進むと徒歩での避難も難しい。浸水深0.5以上になると1階床面まで浸水が進むため、高低差のある避難経路によっては避難所に辿り着けない時がある。早い段階で避難所へ向かう必要があるが避難が遅れた場合は無理に移動せず、建造物の上層階に移動して非難するのが安全だ。冠水時は足元が見えないため、マンホールが開いていたり移動することが危険になる。避難所への移動が危険と判断した場合は、近隣の高所を見つけて避難するべきだ。高所への避難は長距離移動が難しい状況限定の行動であり、可能であれば指定緊急避難場所への移動を優先すべきである。


三権分立

読み方:さんけんぶんりつ

三権分立とは、三権分立の意味

三権分立とは、国の権力を三つに分散させ権力の集中を避ける仕組みのこと。三権分立はフランスの啓蒙思想家であるモンテスキューが18世紀に提唱し、体系化を行った。モンテスキューの三権分立論は、権力が一箇所に集中すると濫用が起こるとし、それを防ぐためには別の権力が監視・抑制する必要性があるという考えである。ただし権力を分立させる考え自体は、モンテスキューが最初ではない。イギリスの哲学者のロックはモンテスキューよりも早く権力分立を説いていた。ただし、ロックの権力分立は議会を最高権力と位置づけていたため、三権の中での力関係はアンバランスであった。

これに対してモンテスキューの三権分立は、三権が等しく監視と抑制の役割を持っているのが特徴である。三つの機関で三つ巴の状態を作り上げることで、権利の独占を防ぐのが目的の一つだ。モンテスキューは、それまでの権力分立の考えと異なり、より完全な形の三権分立を提唱したため後世に広く継承されていくことになったのである。また権力を役割ごとに分けるだけではなく分離させ、お互いに抑制し合うことでバランスを保つことが特徴だ。日本でも民主主義政治にマッチすると言う理由で、三権分立が採用されている。

日本における三権分立

日本の三権分立は、立法・行政・司法の三つとなっている。立法権は国会、行政権は内閣、司法権は裁判所と、それぞれの機関に分けているのがポイントである。国会は、国の法律を決定したり国家予算を決定したりするが、その他にも外国との条例の承認なども行っている。内閣では、法律に基づいた上で国の政治を進めていく。大きな役割としては予算案を国会に提出したり、外国と条例を結んだりすることである。裁判所は法律に基づいて犯罪や争いごとを解決するための機関である。

国会は、内閣に対して内閣総理大臣の指名と内閣不信任決議を行うことができ、裁判所に対しては弾劾裁判を行える。内閣は、国会に対して衆議院の解散と国会の召集を行え、裁判所には最高裁判官の指名と裁判官の任命を行える。裁判所は、国会に対して違憲立法審査を行い、内閣には行政の違憲審査が行えることになっている。このように、三つの機関でそれぞれ異なった権利を持ち、お互いに干渉し合うことで、権利の独占や集中を回避している。ただ三つの機関の名称や役割、権利が、ごっちゃになってしまい混同されることも多い。

三権分立の覚え方

三権分立の覚え方としては、国を大きなスポーツの大会としてイメージするとよい。スポーツ大会で、監督を務めるのは国会、選手は内閣、審判は裁判所となる。監督(国会)は、練習メニューを考えたり試合のための作戦を立てたりなど、様々な決定権を持つのだ。選手(内閣)は監督(国会)の決めた練習メニューや作戦に沿って、実際にプレーを行う役割である。審判(裁判所)は、ルールに基づいて反則がないかチェックしたり、公平な判断を行ったりする立場になる。このように考えると、それぞれの役割がはっきりと分担されていることが理解できる。

監督や審判は、決して選手の代わりに試合に出たりはしないし、審判が試合中に作戦の指示を出すこともありえない。監督はあくまで指示を出すだけで、実行するのは選手であり、審判はルールに反していないか常に監視している。この場合のルールは憲法であり、憲法違反を取り締まっているのが裁判所である。監督(国会)は、選手(内閣)のキャプテン(内閣総理大臣)を指名したり、審判(裁判官)を辞めさせるかどうかの話し合いを開ける。選手(内閣)は、監督やコーチなどの指導陣(衆議院)の解散を決められ、審判のトップ(最高裁判官)の指名が可能である。より簡略的な覚え方としては、様々なことを決める国会、国会の決めたことを実行する内閣、憲法違反がないか目を光らせている裁判所ということになる。


ルサンチマン

ルサンチマンとは、ルサンチマンの意味

ルサンチマンとは、弱者が強者に対して抱く「恨み」や「嫉妬心」のこと。日本語では「怨恨」と訳されることも多い。ドイツの哲学者ニーチェ(Friedrich Neitzsche)の道徳哲学を特徴づける重要なキーワードのひとつとして知られる。

なお、ルサンチマン(ressentiment)という語そのものはフランス語である。
 
ルサンチマンは、社会的な弱者・被支配者が抱く、強者・支配者に対する怒りや憎悪、嫉妬などの感情である。ニーチェはルサンチマンを「弱者側の道徳観」と捉えた。弱者は強者に対する憤りを行動に移せない。そのため弱者は、想像の中で復讐心を膨らませて心を慰めるのだいう。

ニーチェは「道徳の系譜」(1887年)においてルサンチマンの概念を提唱した。ただし、ルサンチマンの「弱者の強者による嫉みが道徳観となる」という構造は、必ずしもニーチェによる空前の発明というわけではない。デンマークの思想家キルケゴール(Søren Kierkegaard)は1846年に「En literair Anmeldelse」(抄訳の邦題は「現代の批判」)において、当代における道徳観を「嫉み〔嫉妬〕」であると看破している。

キルケゴールはこの「嫉み」に基づく道徳観を、強者の足手まといになる道徳観として、強者側の視点から示した。ニーチェは逆に弱者の視点から捉え、そして「ルサンチマン」という用語を与え、この概念を定義したのである。

ニーチェは、当時の西欧文化において絶対的な価値基準であったキリスト教的道徳観に対して懐疑的であった。キリスト教の起源は、ユダヤ人の、かつて虐げてきたローマ人に対するルサンチマンが根底にあるという。強者たるローマ人により虐げられ、貧しく不幸な生活をしている自分達ユダヤ人は、貧しく不幸であり、だからこそ幸いなのだ、貧しい人にこそ神の国が開かれているのだ、という考え方がキリスト教の根底にあるとニーチェは捉えた。

ニーチェはいわゆる実存哲学の先駆者として知られ、今日もなお大きな影響を与え続けている。「ルサンチマン」の概念もまた、今日でも世間道徳を俯瞰する手がかりとして価値を保ち続けている。

例えば、有名人のゴシップ・醜聞・スキャンダルの類に(直接的には無関係なはずの)人々が過剰なまでに反応して大騒ぎするのも、ルサンチマンの感情が根底にあるためと考えれば腑に落ちる。自分より恵まれている有名人に対する嫉妬心、憎悪、復讐心。これが自分と同じ境遇の、自分と同じルサンチマンを抱いた人々と、ひそかに一致団結した場合、大きな炎上騒ぎとなることも少なくない。

こうした感情の機微を、ニーチェは人間の本質であるとし、批判せずむしろ肯定的にとらえている。

ルサンチマンの概念

ニーチェがルサンチマンについて再定義した後も、著名な哲学者や歴史家、批評家などがルサンチマンの概念を独自に論じている。フランス現代哲学を代表するジル・ドゥルーズは、著書においてルサンチマン概念の再生を述べた。フランスの文芸批評家ルネ・ジラールは、ルサンチマンを誰もが持ち得る嫉妬心に過ぎないと論じている。つまり、ルサンチマンのような感情は自分で制することが難しく、誰でも自然と抱いてしまう感情だというのだ。ルネ・ジラールの考え方からすると、貧しく虐げられた者のみが強者に対して抱くのではなく、強者ですらルサンチマンを抱き得ることになる。

カナダの歴史家マルク・アンジュノも、ルサンチマンを不満が蓄積されることによって生まれる態度としている。特に、アイデンティティ・ポリティクスを論じる際にルサンチマンの概念を取り上げているのが特徴的だ。ルサンチマンを根底とする主意主義が独善的な主張を増やし、社会における差別や対立を煽っていると論じたのである。

デバイス

英語:device

デバイスの意味、デバイスとは

デバイスとは、装置や機械のこと。特定の機能を持つ道具を英語でデバイスといい、転じて電子部品やパソコンの周辺機器、スマートフォンのように単体で機能を持つ電子機器や端末を総称してデバイスと呼ぶようになった。主にパソコンの内部装置や周辺機器の意味で使用されることが多い。

デバイスはいくつかの切り口で分けることができる。周辺機器としてのデバイスは、コンピュータに入力するデバイスや、コンピュータの演算結果を出力するデバイスがある。入力デバイスの例としては、マウス、キーボード、マイク、ゲームパッドなどである。出力デバイスは、スピーカー、ディスプレイ、プリンターが該当する。内部装置としてのデバイスは周辺機器と異なり、例えばHDDやSSD、メインメモリは入力と出力を両方行う装置であるし、ビデオカードもCPUからの命令をディスプレイに表示させる仲介役の役目を果たす。周辺機器としてのデバイスは、大半が人間とパソコンをつなぐインターフェースの役割を持つため、入力と出力が明確になっているのである。ただし例外もあり、液晶画面付きペンタブレットやマイク付きヘッドセット、振動機能のついたゲームパッドなどはひとつのデバイスに入力系と出力系が共存する。

デバイスのセットアップ

デバイスをパソコンに接続する行為において重要な概念が、「プラグアンドプレイ」である。これは、デバイスを接続した時、そのデバイスのセットアップを自動で行うというもので、1995年、Windows 95の登場と共に新機能のひとつとして宣伝され、その後Windowsの代替わりごとに洗練されてきた。具体的な動作としては、デバイスをパソコンに接続すると、それを検知したパソコン側がデバイスを認識し、デバイスを動作させるために必要なプログラム(「ドライバー」という)を用意してインストールまでを済ませる。これにより、ユーザーは特別なセットアップ作業を行うことなく、デバイスをつなぐ(Plug)だけで使用(Play)することができる。

ただし、まれにプラグアンドプレイ機能ではデバイスを特定できない場合がある。その場合は、デバイスの販売元のサイトで配布されているドライバーをダウンロードしたり、デバイスの開封時に付属しているCDメディアなどを利用してドライバーをインストールする手順を踏む必要がある。

デバイスマネージャー

パソコンを使用していると、突然デバイスを認識しなくなったり、デバイスの動作が異常な状態に陥ることがある。こうしたデバイス周りの問題を調べるためのツールがデバイスマネージャーである。デバイスマネージャーでは、パソコンに接続されているデバイスが一覧で表示されている。この中から問題を起こしているデバイスを探す。エラーとなっているデバイスには、「!」や「?」といった表示がついているため、そのデバイスのドライバーを再インストールするなどの対処を行う。

デバイスがパソコンで動作しなくなる理由は、ドライバーに何らかの異常があったためである。ドライバーが何らかの影響でハングアップする、ドライバーのバージョンとOSのバージョンが噛み合わなくなり上手く動作しなくなるなどの原因が考えられる。大抵は最新のドライバーを入れ直すことで解決するが、まれに「ドライバーとソフトウェアの相性」、ひいては「デバイスとパソコンの相性が悪い」ということもありうる。例えば、あるデバイスを動作させるドライバーを実行した結果、それまでソフト側で使用していた機能の一部がデバイスに専有され、ソフトが動作しなくなった、などのケースの場合は、デバイスを変えるか、ドライバーを最新版にして様子を見るなどの対策が必要となる。


十二支

読み方:じゅうにし

十二支とは、十二支の漢字

十二支とは、子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の12種の漢字1字からなる記号のこと。同様に、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10種の記号からなる「十干」と組み合わせることで、60を周期とする「干支」という数詞を形成し、方角や時間、暦を表す際に用いられる。また、陰陽五行説と組み合わせることで各種占いにも応用される。

十二支の起源

十二支の起源は中国の商王朝の時代にまで遡り、遺跡から出土した亀甲獣骨には、日付を表すための干支が多数刻まれていた。このことから、商王朝時代においては日付を表すための使用が一般的と考えられる。さらに当時は、十干のみで日付を表す事例も多数存在したことから、十干を基本としていたとされる。春秋戦国時代に移ると、陰陽五行説と結びついて卜占への応用が始まった。また、暦法としての使用方法が確立されたのも戦国時代の中期とされており、商王朝では日付のみだったが、月や年を表すようにもなった。漢王朝の時代に移ると、方角や時刻などに干支を使用する例が登場する。さらに、この頃になると、十二支のみで時刻を表す、年を表すなどの例も増え、干支においては十二支が基本となることも増えてきた。

中国国外にも広まり、主に日本や朝鮮で使用されることが多く、その他の地域でもロシアや東欧、ベトナムなどに広まった。日本では、本来十干と十二支を組み合わせたものを意味する「干支」が、十二支のみを指す言葉として変容を遂げている。

十二支の動物

十二支に用いられる漢字は、それぞれ特定の動物に対応している。日本においてはネズミ、牛、虎、ウサギ、龍、ヘビ、馬、ヒツジ、猿、ニワトリ、犬、イノシシの12種である。ただし、地域によっては若干の変容が存在し、中国をはじめとする多数の地域では亥に当たる動物はイノシシではなくブタになっている。また、未に当たる動物は、日本ではヒツジのみを指すが、中国などではヒツジに加えてヤギを指すケースもある。これは、ヒツジを表す漢字の「羊」が、中国ではヤギとヒツジを総称する意味合いを持つためである。その他、国によってはウサギや虎の代わりに猫が使用されたり、インドではニワトリの代わりに神鳥とされるガルーダが使用される、アラビアでは龍がワニに置き換わるなど、使用される動物に違いがある。

これらの動物は十二生肖と呼ばれ、日本では十二支と不可分のものであるとされている。また、仏教においては薬師如来の眷属である十二神将を表す際に用いられるようになった。現代では、年賀状の図版にその年の十二支に該当する動物や、その動物にちなんだキャラクターが用いられる。

十二支のはじまり、順番

「十二支のはじまり」として、動物の選定や順番についての由来を説明する説話が存在する。この説話は、地域や国によって細かい差異こそあるものの、大筋は共通しており、その内容は以下の通りである。

十二支の順番を決める立場にある者(お釈迦様や神様など)が、動物たちを召集する。決定は先着順であると伝えられ、ネズミはライバルを減らす、牛にしがみついて移動の労力を減らすなどの策略により、見事1番手となる。一方ネズミの策略に利用された牛は、足が遅いことを自覚しており、早起きして召集に応じた結果2番手となる。こうして他の動物も順次到着し十二支の動物が決まるが、ネズミの謀略によって猫は一日遅れて来てしまい、それ以来猫はネズミを恨み、追い回すようになった。

細部においてはエピソードが追加されることもある。例えば、イノシシと犬は自分の脚力を過信した結果、寝過ごしてしまい11番手と12番手になってしまったという話があり、「早起きは三文の徳」という教訓話になっている。他にも、猿と犬の仲が悪く、いがみ合っていたところをニワトリが仲裁しながら到着したため、猿と犬の間にニワトリが入ることになった話、神が「十支」で締め切ろうとしたところ、イノシシが体当たりによって神の居所の門を破壊し強引に押し通ったが、イノシシが突進のショックで一時的に失神した隙を突いて犬も飛び込んでいたという話もある。

ネズミに騙された13番目の動物も諸説あり、イタチやカエル、鹿といった動物の登場例が確認されている。イタチの場合は神が不憫に思って月初を表す言葉を「ついたち」としてイタチの名前が入るようにした、という由来が追加されたり、カエルの場合は「もうかえる」と言い放って帰宅する、という駄洒落による落ちがつく。

IR

英語:investor relations
英語:integrated resort

IRの意味、IRとは何か

IRとは、インベスター・リレーションズ(investor relations)、または統合型リゾート(integrated resort)の略称。略称は両方とも「IR」であるが、その意味は異なる。

インベスター・リレーションズ(IR)の意味

インベスター・リレーションズとは、営利企業が取引先企業や株主といった利害関係者(ステークホルダー)に、自社の経営状態や財務状況、将来的な業績予想といった情報開示を行う活動のことである。

インベスター・リレーションズ(IR)における具体的な活動としては、Webサイトを通してCSR報告書を開示したり、説明会を開催して企業情報を提供したりすることなどが挙げられる。企業は情報を開示することで活動内容を透明化することができ、社会的な信頼を得られるようになる。資金調達もしやすい環境になる。

統合型リゾート(IR)の意味

統合型リゾートとは、カジノやホテル、アミューズメントパーク、ショッピングモール、国際展示場などさまざまな施設が一体となった複合的な施設のことである。統合型リゾート(IR)はマカオやシンガポールなどにあり、多くの外国人観光客が訪れている。ちなみに、マカオにおける歳入の80%がカジノによる税収となっている。

日本でも外国人観光客を増やすために統合型リゾートの開発を進めている。2016年に「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」、いわゆるIR推進法が衆議院本会議で可決された。これにより、今まで違法だったカジノが法律上認められることになった。一方で、カジノ解禁によってギャンブル依存症の人が増加したり、施設周辺の治安が悪化したりするのではないかといった考えを持つ人も少なくない。統合型リゾートの運営にマフィアや暴力団などの反社会勢力が関与するのではないかといった懸念もある。

ナスダック

英語:NASDAQ
英語:National Association of Securities Dealers Automated Quotations

ナスダックとは何か、わかりやすく解説

ナスダックとは、全米証券業協会が運営している株式市場の名称のこと。ナショナル・アセンション・オブ・セキュリティーズ・ディールズ・オートメイテッド・クォーテーション(National Association of Securities Dealers Automated Quotations)の頭文字をとってナスダック(NASDAQ)と呼ばれ、全米証券事業協会による自動価格見積もりという意味を持っている。市場の取引時間は現時時刻で9:30から16:00で、日本時刻の23:30から6:00(サマータイムの時は22:30から5:00)である。

1971年以前は実物の紙が株式として使用されていたが、ナスダックの誕生によってコンピューターネットワークによる、電子株式取引が可能になった。電子株式取引によって取り扱う株の売買傾向を提示できるようになり、顧客は株売買の判断基準が増えた。種別は証券取引所だが、立会い所を持たずインターネット上で取引を完結することができる。ナスダックはベンチャー企業が集まる市場だが、インターネット関連企業が世界的にも台頭したことにより有名IT企業も参加している。

ナスダック総合指数、ナスダック100指数

ナスダックに上場している米国内外3000以上ある銘柄の時価総額に、時価総額加重平均型指数を基に算出した数値をナスダック総合指数と呼ぶ。また、金融銘柄を除外した時価総額上位100銘柄に限定し、時価総額加重平均型指数で算出した数値をナスダック100指数という。ナスダック総合指数はナスダックに上場している海外企業も指数に組み込まれるため、世界中の新興市場のベンチマークとして注目されている。ナスダック100指数の先物は、シカゴにあるマーカンタイル取引所にて取引されている。ナスダック100指数やS&P 500を注視することにより、世界を代表する企業の株価を把握することができる。

1990年代前期からはインターネット関連企業の実需が高まり、知名度の高いIT企業銘柄が多くなったため、ナスダック100指数は有名IT企業銘柄の動向を知る判断材料としても重要な指標となった。ナスダック100指数を投資対象にすることも可能で、連動したETFも販売されている。国内から投資する時は為替レートの変動による影響を踏まえる必要があり、場合によっては手数料が割高になる。ナスダックはインターネット関連などのベンチャー企業が多いため、市場から消える企業が多いのも特徴である。そのため、ハイリスク・ハイリターンな銘柄が多い市場として認識されている。ナスダックへ上場している企業はアメリカが多く、他はイスラエルや中国などが次いで上場数を伸ばしている。

ナスダックの上場株式

国内からナスダックに上場している企業の株を購入する場合は、ナスダック株を取り扱っている国内の証券会社で口座を解説する必要がある。証券会社によっては、取り扱っている企業の株に違いがある。海外株は値幅制限が無い上に高騰や暴落があるので、国内の市場よりもシビアな取引が要求される。銘柄に関して企業のバックボーンなどを精査するのが難しいため、決算書などさまざまな観点から相場を読まなければならない。ナスダックの株式市場規模は世界第2位と巨大な市場なため、投資の選択肢が増えるというメリットがある。また、海外株は1株から購入することができるので小額の投資や有名企業の株を保有しやすく、ナスダック市場で人気の銘柄も手軽に持つことが可能である。更にアメリカは四半期に1回のペースで配当金を配るので、安定した企業の株を配当金目的で保有する選択肢もある。

傾向が似ている国内市場のジャスダックは、株式会社東京証券取引所が運営している。ベンチャー企業向けの国内株式市場として創設されたジャスダックはナスダックを意識した市場のため、ベンチャー企業やインターネット関連の銘柄が多い。海外企業の影響を受けやすい銘柄が多いため、ジャスダック市場へ投資している場合はナスダック市場も注視することが多々ある。

パパ活

読み方:パパかつ
別名:P活

「パパ活」とは、20代~30代の女性がパパと呼ばれる中年男性と食事やデートあるいは大人のカラダの関係を持つことで見返りとしてお手当てと呼ばれる金銭を受ける活動のことを意味する表現。

パパ活とは何か、パパ活の意味

パパ活とは、経済的に余裕のある男性と一緒の時間を過ごし対価として金銭を得る活動のこと。経済的な援助をしてくれるパパのような存在のパトロンを探す活動という意味で、2014年にSNSを発端に語感の良さからパパ活という単語が広まった経緯がある。パパ活という単語は年々浸透し、2017年にはパパ活というタイトルでインターネットテレビ配信のドラマも制作された。知名度が年々上昇したことでパパ活をする女性がその後は急激に増え、2020年現在は支援してくれる男性よりも女性が多くなっている。その比率は3対7と女性が男性の2倍以上で、支援者を求める女性にとっては厳しいのが現状である。しかし、支援してくれれば誰でもいいという訳ではないので良質な男性を見極めなければいけない。

パパ活の相場

基本的にパパ活は肉体関係など性行為の強要はなく、テーマパークなどで体験を共有したり、食事を同席したりすることが主な内容だが、双方の意向によっては性行為に至る場合もある。パパ活は地域によって金額に幅があり、東京や大阪などの中心都市は高額で、地方は2割から3割程度少ないと言われている。初回顔合わせの相場は5,000円から10,000円で、それ以降は10,000円以上が相場である。月極で週に数回程度会う固定パパと呼ばれる男性が相手の場合は50,000円以上が相場になっている。パパ活を行っている女性の報酬は月に30,000円から200,000円と幅があり、平均額は70,000円程度である。実際の稼動日数は月に2日から4日が多い。拘束時間は相手によって変わり、1時間の人もいれば8時間以上という人もいる。時給換算時に効率の良い相手を選ぶ人が多いが、一緒にいて苦痛な場合は長く続かず報酬額が少なくなる。

パパ活する女性の年齢とパパ活時の服装

パパ活を募集する女性の年代は20代から30代が多く、1番需要があるのは20代である。支援する男性はパパという立場で支援するので、娘のような年齢の女性を対象にしている。40代以上の女性のパパ活は水商売に比べると年齢によるハンデが大きいが、支援を希望する男性の年齢を上げれば相手は見つかる。パパ活では服装が重要で、男性は外食を一緒に楽しめる娘を求めるため、服装が派手で水商売を連想するような格好だと敬遠される。清楚系の服装にナチュラルメイクを意識して着飾ると好印象と言われている。

パパ活のためのアプリ

良質なパパと知り合う方法は色々あるが、業者を介する方法として専用アプリやパパ活サイトが利用されている。利用料金は女性が無料で、男性は月額5000円から10000円以上である。専用アプリにはおのおの特徴があり、利用している男性の年齢や男女比によって相手が見つかりやすいかどうかに差が生じるため、年齢層などが好みに合致するアプリを利用する必要がある。実際に会う前にメッセージでやりとりをするので、その段階で相手を見定めることができるのが専用アプリの利点である。

パパ活のコツ

パパ活は接点がない男性と知り合い一緒に時間を過ごすため、人によっては向き不向きがある。向いている女性は表情が豊かで人当たりが良い人である。愛嬌がある女性は男性の父性に訴えることができるので、継続して支援してもらいやすい。容姿が整っていることよりも、一緒にいて楽しいことが優先される。食事やアルコールを一緒に楽しめたり、男性の趣味に興味があったりする女性が重宝される。ただし、商売気のある振る舞いは好まれないので注意が必要である。

出会う男性にはいろいろなタイプがいるため見極めが必要で、場合によっては自己防衛もしなければいけない。パパ活をしている女性は多いので、良好な関係を築ける男性と巡り会うまでは時間がかかる。お互いの希望が合致する相手が見つかるまでは、妥協せずに気長に探すしかない。謎の多い不振な男性や嫌がることを強要する相手には無理に支援してもらわず、別の相手を探した方がよい。