新語時事用語辞典とは?

2020年5月22日金曜日

コロナ疎開

読み方:コロナそかい

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が都心部を中心に流行しつつある状況を危惧し、都心在住者が、帰省あるいは旅行の名目で地方に移動しようとすること。地方へウイルスを持ち込むリスクを考えず、国の封じ込め政策を害する、自己中心的な行為として非難されている。

「疎開」とは、都会で暮らしている人が災禍を逃れるために居所や財産を移すことである。
 新型コロナウイルスに関しては、たしかに、都会より人口の密集度合いの低い田舎の方が、感染する可能性が低いとは言い得る。しかしながら、疎開した当事者が実はすでにウイルスを体内に取り込んでいる(無症状のキャリアである)という可能性を払拭することは難しい。つまり、疎開した当事者がウイルスを田舎で蔓延させる要因になる可能性が拭いきれない。

2020年4月初頭には、東京や大阪などから鳥取などへ観光客が大挙している旨や、鳥取県知事がこれに苦言を呈したことなどが報じられるに至った。

ソーシャルディスタンシング

別名:社会的距離の拡大
別名:社会的距離を取るということ
別名:ソーシャルディスタンスの拡大戦略
英語:social distancing

ソーシャルディスタンシングは、感染症の感染リスクを低減するために、他人と接近しすぎず、ある程度の物理的な距離を置くことである。2020年現在は新型コロナウイルスの感染拡大抑止策として言及される機会が多い。

ソーシャルディスタンシングの適切な実践には、感染者のマスク着用と並び、飛沫や接触によるウイルスの伝播(ヒト-ヒト感染)のリスク低減の効果が期待できる。各人が物理的距離を置くことは、いわゆる「3密」状態の1要素である「密接」を回避することであり、ひいては「密集」を避けることにもつながる。

「ソーシャルディスタンシング」と同様、「ソーシャルディスタンス」という表現も、しばしば同義語的に用いられる。ソーシャルディスタンシングは、基本的には「(物理的)距離を取る」という動作・行動を指す表現である。他方、ソーシャルディスタンスは「(個々人間の)距離」を指す表現であり、しかも往々にして「個人が確保したいパーソナルスペース」という心理学的な概念として用いられる語彙でもある。感染症対策を指す場合は「ソーシャルディスタンシング」の方がより適切な表現といえる。とはいえ、通俗的な文脈では特に区別されずに用いられている場合も少なくない。