新語時事用語辞典とは?

2020年6月3日水曜日

アンティファ

別名:アンチファ
別名:反ファ
英語:ANTIFA

アンティファ(ANTIFA)は「anti-fascism(反ファシズム)」あるいは「anti-fascist(反ファシズム主義者)」の略であり、ファシズム体制への抵抗・抗議を旗印とする極左的な活動ムーブメントの呼び名である。近年では米国における活動が活発化している。

BBCラジオの解説に拠れば、アンティファそのものの起源は1920~1930年代ヨーロッパにおける反ファシズム闘争に遡ることができる。今日のアメリカにおけるアンティファは1980年代に現れ、2000年代は鳴りを潜めていたが、トランプ政権の発足とオルタナ右翼の台頭に抗して再び勢いを増したという。

アンティファは思想に共感した民衆を主とする草の根的な繋がりである。指導者が統率するような組織ではない。党是のようなももがあるわけでもない。温厚な穏健主義者も少なくないはずではあるが、攻撃・襲撃・破壊活動を厭わず積極的に行う凶暴な者が目につく。

もっとも、それはアンティファの活動に乗じているだけであったり、他意あって他の者を煽動していたりする可能性もなくはない。

なおアンティファの活動に参加する者は「覆面と黒づくめの格好」をする習わしがある。

2020年5月25日、米国ミネソタ州において、黒人(アフリカ系アメリカ人)男性が白人の警察官にひどい取り押さえられ方をして死亡するという事件が発生した。この事件を契機に、黒人差別に抗議する大規模なデモ活動が全米に広がった。一部では放火騒ぎなどに発展している。

ドナルド・トランプ大統領は5月31日、一連の抗議デモはアンティファの先導によるものとし、アンティファをテロ組織に指定する意向をツイートした。もっとも、米国で実際にアンティファをテロ組織に指定することは憲法上無理があるという。

関連サイト:
Seven things you need to know about Antifa ― BBC

東京アラート

「東京アラート」は、東京都が感染症の感染拡大の兆候を把握した場合に、都民へ警戒を呼び掛けるために発動される、警戒情報である。2020年6月2日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する警戒情報として東京アラートが発動された。

東京アラートは感染症対策の一環として都が独自に導入している。2020年6月2日の夜は、東京アラートが発動されたことを受けて、新宿の東京都庁や東京湾に架かるレインボーブリッジが夜に赤くライトアップされた。

東京アラートはあくまでも警戒情報の発令であり、強権をもって都民に何かを強いるという性質のものではない。ただし、感染拡大状況がある水準を上回った場合などには、感染拡大防止を徹底するために外出の自粛や事業者の休業の再要請が検討される。

日本政府は2020年4月に緊急事態宣言を発出し、翌5月にこれを解除した。東京都は「新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップ」を作成し、段階的な自粛の緩和を図っていた。6月1日に「ステップ2」と呼ばれる緩和状況へ移行した矢先であったが、1日に報告される感染者数の再増加などを受けて東京アラートの発動が決定された。

6月2日の東京アラート発動は、流行の「第2波」が訪れる可能性を見据えた警戒情報である。東京都は、従来どおり「3密の回避」「ソーシャルディスタンスの確保」「手洗いの徹底とマスクの着用」の実践するよう呼びかけている。

関連サイト:
新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップについて ― 東京都