新語時事用語辞典とは?

2020年9月17日木曜日

ホロタイプ

別名:正基準標本
別名:正模式標本
英語:holotype

ホロタイプとは、生物分類学の用語で、新種を初めて正式に報告する論文(原記載)の中で指定される、個体の標本のこと。「正基準標本」もしくは「正模式標本」ともいう。

ホロタイプは、発見・報告された個体が新種であることの物的証明であるだけでなく、新種として学名をつける際の基準としても、後に発見された個体が同じ種(新種)か否かを同定する際の基準としても、絶対的な重要性をもつ、唯一無二の個体である。

ホロタイプは1個体のみと決められている。2つ以上の個体標本がある場合、そのうち1つがホロタイプとなり、他はホロタイプに準じるもののホロタイプとは別扱いの「パラタイプ」と位置づけられる。

ホロタイプの「ホロ」(holo-)は、「全体の」「完全な」という意味の接頭辞である。パラタイプのパラ(para-)は「近似」「副」といった意味である。

ちなみに「プロトタイプ」の「プロト」(proto-)は「最初の」「原初の」といった意味であり、「プロトタイプ」自体は「試作品」「原型」などと訳されることが多い。ただしもちろん分類学の標本の区分には「プロトタイプ」という区分はない(ない)。

ダークパターン

英語:dark pattern

ダークパターンとは、ダークパターンの意味

ダークパターンとは、Webサイトを訪れた利用者を騙す目的で作られたユーザーインターフェース(UI)の総称である。ダークパターンにはいくつかの種類がある。

アージェンシー(urgency)

アージェンシーは、「あと00:10:20で販売終了」「残り1セット」といった嘘をついて、利用者の購入を促す手口である。また、「売れ筋の商品なので早めに購入してください」といったメッセージによって購入を促す手口もある。これをスケアシティ(scarcity)という。

オブストラクション(obstruction)

会員登録の解除や商品購入のキャンセルなどが、複雑な手順を踏まないと達成できない手口である。キャンセルのボタンを見づらくする、登録解除のために電話をしなけれならない、といったことでキャンセルを諦めさせることを目的としている。

スネーキング(sneaking)

スネーキングは、商品をショッピングカートに追加した時に、勝手に他の商品もショッピングカートに追加することである。

ミスディレクション(misdirection)

例えば、「いますぐ買う」「あとで買う」といった選択画面において、「いますぐ買う」のボタンをクリックしやすいように大きく濃い色で表示し、「あとで買う」のボタンを見づらい色で表示する手口である。メールマガジンの購読選択において、通常は「□メールマガジンを購読する」と表示し、チェックボックスをチェックしなければ「購読しない」となる。ミスディレクションでは、「□メールマガジンを購読しない」と表示して、利用者を混乱させる。