新語時事用語辞典とは?

2023年2月2日木曜日

ギャラ飲み

読み方:ギャラのみ

「ギャラ飲み」とは、飲み会に参加した女性へ男性側から謝礼金(ギャラ)が手渡されるという形で催される飲み会のことを意味する表現。典型的には「タクシー代」のような名目で女性に現金が手渡される。

男性側から見れば、ギャラ飲みはいわゆる素人女性にコンパニオンになってもらい一緒に楽しめる方法となり得る。女性側としては気楽なつきあいで手軽に現金が手に入る方法となり得る。また双方にとって出会いの場ともなり得る。


コンセンサス

英語:consensus

「コンセンサス」とは、「合意」「意見の一致」「総意(皆で一致した意思)」などの意味で用いられる表現である。「根回し」の意味合いを含むことも多い。主に「コンセンサスを取る」「コンセンサスを得る」といった言い回しで用いられる。

カタカナ語の「コンセンサス」は、「完全一致」「全員が納得しており異論が出ない状態」というニュアンスを込めて用いられることが多い。

「コンセンサス」は、英語の名詞 consensus に直接由来する語である。この英語の consensus は、ラテン語の consentire を語源とする。このラテン語の consentire は「con(共に)+sentire(感じる)」という構成の言葉である。

「コンセンサス」と「アグリーメント」の違い

コンセンサス(consensus)と同じく「同意・合意」を意味する英単語としてアグリーメント(agreement)が挙げられる。どちらも同意や賛成を表す言葉であり、ビジネスシーンでもよく用いられる。

コンセンサスとアグリーメントの際立った違いは、「大勢の合意を得る」意味で使わやすいか否かである。「コンセンサス」は複数人の間での合意・意見の一致を指す意味で用いられることが多い。他方「アグリーメント」は、ひとりの相手との合意・意見の一致を指す場面で用いられることが多い。

「コンセンサス」を使った表現例

「コンセンサス」の語を含む言い回しや慣用表現の例としては、「コンセンサス配列」や「コンセンサス方式」「コンセンサスアルゴリズム」「フォールスコンセンサス」などが挙げられる。

「コンセンサス配列」の意味

「コンセンサス配列(consensus sequence)」は生物学の用語であり、塩基配列やタンパク質のアミノ酸配列を複数種の生物どうしで比較した場合に見出される「共通の配列」を指す語である。

「コンセンサス方式」の意味

「コンセンサス方式(consensus system)は、会議・議会などにおける意思決定の方法のうち、「特に反対意見が表明されなければ、全員賛成したものとみなして採決する」という方法のことである。

コンセンサス方式は、誰も異論を挟まなければ意思決定に手間をかけることなく議論が円滑に進む。ただし反対意見が出た場合には議論を戦わせる必要があって流れが停滞・膠着しやすい。反対意見がよく出るような議題の場合は票決(投票による決定)方式などの方が適切といえる場合も多い。

「コンセンサスアルゴリズム」の意味

「コンセンサスアルゴリズム(consensus algorithm)」は、ビットコインに代表される暗号資産(仮想通貨)の技術的中枢であるブロックチェーンにおいて、「互いのデータの正当性を担保し合う」ための仕組みである。

ブロックチェーン技術は分散型システムであり、システムを管理・監視する「中央」の存在を設けない。ネットワーク上の取引で不正が行われないかどうかは、分散システムに参加する全てのノード(端末等)が整合性の確認などを通じて監視・検証している。この「ノード同士が互いのデータの正当性を担保し合う仕組み」が、コンセンサスアルゴリズムである。

「フォールスコンセンサス」の意味

「フォールスコンセンサス(false consensus)」は、いわゆる認知バイアスの一種で、「自分は基本的に多数派に属している」という前提に立ってしまうこと。ざっくり言うと「てっきり他の人も自分と同じだと思っていた」状況に陥りやすいという心理的傾向のことである。「偽の合意効果」ともいう。

フォールスコンセンサスは、自分は基本的に多数派に属している

エゴサーチ

エゴサーチとは、エゴサーチの意味

「エゴサーチ」とは、「インターネットの検索エンジンや SNS で自分の名前を検索して評判・評価などを確認すること」事を意味する表現である。わかりやすくいうと、インターネットで自分の名前を調べることである。語源は英語の ego(我・自我)とsearch(探す・調べる)というところからきている。「エゴサ」と略されることも多く「エゴサした」などいう形で用いられる。

エゴサーチは、芸能人やインフルエンサー、企業などが Twitter や Instagram といった SNS 系のアプリで行うことが殆どとされてきたが、近年では一般人でも他者からの評価や自分にまつわる噂、自己の創作物の評判などを知るために行うことが増えている。エゴサーチを行うメリットとしては繰り返し述べているように自分の評判や評価、噂を知ることができるというものが挙げられる。そのような情報は自分自身の価値を高めたり、円滑なコミュニケーションを実現することに寄与するため、知っておくべきという見方もできる。また、直接聞くのではなくオンライン上で調べるからこそ忌憚・遠慮がない意見を集めることも可能である。一方デメリットとしては、他人からの評価に敏感になるあまり言動に過剰に気を遣うようになることや、悪い評価を見たことで怒りやストレスが生じ精神に悪影響を及ぼすという点が挙げられる。根も葉もない噂話や誹謗中傷などに直面することもあり、最悪の場合自殺や精神疾患に繋がる可能性がある。SNS やインターネットが高度に発達した時代の到来と共に誕生した言葉であり、概念・文化であるといえる。

エゴサーチの対義語

エゴサーチの語は、欧米では egosearching(エゴサ―チング)や egosurfing(エゴサーフィン)と呼称されることが多い。対義語としては「パブリックリサーチ」があり、こちらはインターネットや SNS で他人、他社の名前を検索することである。エゴサーチを自己検索と和訳した場合は、他者検索、通常検索といった言葉も対義語として定義できる。

エゴサーチの起源

エゴサーチの起源そのものははっきりとしていないが、2006年頃から辞書、辞典に掲載されることが増えており、その数年前からエゴサーチという言葉が広まり、行われていたということが推測される。そもそもエゴサーチはマーケティングの一環という側面があり、企業ではインターネットが発達してきた2000年代初頭から実施されていた可能性は認められる。一般人に於いても、ネット上に動画や小説といった創作物を投稿していた層はその評判を確かめるために企業と同時期かそれ以前からエゴサーチを行っていた可能性はある。ただ、そのような行為がエゴサーチという名前を伴って一般化してきたのはそれ以降、 SNS が発達してきた2010年頃とされている。Twitter や Instagram の普及により、企業や創作物の投稿をしていない一般層にも自分の名前を検索するきっかけとその方法が与えられ、エゴサーチは言葉としての知名度を高めると同時に一つのカルチャーとして定着した。

一般人がエゴサーチをする意味、メリット、デメリット

一般人がエゴサーチを行うメリットは、端的に表すならば自分のことを他人がどう思っているかを知ることができるという点に尽きる。普段、自分のことをどう思っているか、どのような印象を抱いているかというのを周囲の人に聞くことは難しい。質問として突飛であるという面もあるが、本人を目の前にして正直に答えることは困難であるからである。特にマイナスな感情を持っている場合、そのまま伝えることはトラブルの原因となり得るので、直接的に言うことはまず無いだろう。その点、Twitter や Instagram といったツールを用いれば忌憚のない率直な意見を知ることができる。自分がいないところで他人が自分のことをどう思っているのか、ある意味それを覗き見ることがエゴサーチの本質であるともいえる。そこで得た情報を基に自分の印象や評判を良くする言動を行ったり、他者との関係性を良好にすることができるのがエゴサーチの大きなメリットである。また、自分に関連する噂話なども知ることができるため、事実無根の噂が存ぜぬところで広がることを防止できるという利点も存在する。一方、デメリットも当然存在する。忌憚のない意見を聞くということは、厳しい意見や悪口に近い言葉に直面する可能性を孕んでいる。それを気にしすぎて自身の言動や容姿などに自信が持てなくなったり、新たなコンプレックスを生む可能性もある。また、信頼していた人間が自分を悪く言っていたりすると、その人との関係性に影響が出ることも懸念される。

TwitterやLINEを使ったエゴサーチのやり方やコツ

TwitterやInstagramを使ったエゴサーチのやり方は実に単純で、検索欄に自分の名前もしくはユーザー名を入れて検索するだけである。より正確に行うコツとしてはあだ名や学校名なども同時に検索するという方法がある。創作物に関する情報に絞りたいのであれば作品名を検索するほか、「作品名+漫画」や「作品名+評価」などとすると、ダイレクトにエゴサーチの対象に関する投稿を見ることができる。

LINEで行う場合はトークルーム一覧またはトークルームの検索窓に先程と同様、自分の名前・あだ名を入れて行うというやり方が主流である。LINEでは友だち以外のトークルームや自分が入っていないグループのトークを閲覧することはできないので、範囲はかなり限られてくる。

エゴサーチは他人にバレるのか

エゴサーチをしたことは他人にバレるのか、というのは実際に行う時に気にする人が多い要素だが、結論的に言えばバレる可能性はある。友人などと会話する際に自分に関する情報を「Twitterで見た」というと「この人エゴサしてるのかな」などと思われ、エゴサーチをしている人間だと認定される事がある。また、他人とスマートフォンを一緒に見ながら SNS の検索欄を開いた時、検索履歴に自分の名前やユーザー名があるのを発見されると間違いなくエゴサーチをする人という印象を持たれる。だが、自分の言動にさえ気を付ければ基本的にバレないともいえる。エゴサーチをして得た情報であっても「知り合いから聞いた」などと言い換え、SNS の検索履歴はこまめに消去するといった対策を講じればエゴサーチをしたことがバレる可能性はかなり低くなる。

サプライチェーン

別名:供給連鎖
英語:supply chain

サプライチェーンとは、サプライチェーンの意味

サプライチェーン(supply chain)とは、商品が消費者に届くまでの「原料調達」に始まり「製造」「在庫管理」「物流」「販売」等を通じて消費者の手元に届くまでの一連の流れのこと。供給(supply)を鎖(chain)に見立て、ひと続きの連続した流れとして捉える考え方。「供給連鎖」ともいう。

簡単にいえば、サプライチェーンは「製品が消費者に届くまでの全過程」のことである。企業の違いは無視される。原料調達はもちろん商品の企画発案までサプライチェーンに含まれる。

サプライチェーンは「川上産業」「川中産業」「川下産業」に分かれる

サプライチェーンは全体の流れの位置づけに応じて「川上産業」「川中産業」「川下産業」に大別される。

サプライチェーンの過程において製造者に近い所に位置している産業を「川上産業」という。消費者に近い所に位置する産業を「川下産業」という。どちら寄りでもない、川上産業と川下産業の中間に位置する産業を「川中産業」という。

たとえば、スマートフォンの製造・販売のサプライチェーンでは、半導体メーカーやガラスメーカーなどが川上産業である。部品を組み立て、スマートフォンを生産する企業は川中産業。スマートフォンを販売する小売店は川下産業に該当する。

サプライチェーンマネジメント(SCM)とは

サプライチェーンマネジメント(Supply Chain Management)は、商品の生産から販売に至るまでの一連の流れをコンピュータシステムを用いて管理することである。サプライチェーンマネジメントの目的は、物流の効率化を図ることにある。

サプライチェーンマネジメントでは、製造部門や物流部門、販売部門など1つ1つの部門をネットワークで接続し、原材料の仕入れ状況や問屋の在庫状況、店舗における売れ行き状況などを一元管理する。問屋の在庫が減ってきたら生産ラインを増やすといったことや、店舗在庫がなくなったらその日のうちに問屋から店舗へ商品を流通させるといったことが容易になる。



サイバーマンデー

英語:Cyber Monday

サイバーマンデーとは、アメリカのネット通販(オンラインショッピング)業界が年末ホリデーシーズン直前の特別大売り出しが始まる日。オンライン年末商戦の最大の書き入れ時となっている。

サイバーマンデーの実施日は「アメリカの感謝祭(11月の第4木曜日)の翌週の月曜日」となっており、具体的な月日はその年その年で違ってくるが、だいたい11月最終週から12月初週の間である。

2019年のサイバーマンデーは12月2日(月曜日)。
2020年のサイバーマンデーは11月30日(月曜日)。
2021年のサイバーマンデーは11月29日(月曜日)。

アメリカでは、感謝祭の翌日(11月の第4金曜日)に、全国の小売店で大々的に特別大売り出しが始まる。この日は伝統的に「ブラックフライデー」と呼ばれている。ブラックフライデーは実店舗における書き入れ時である。ブラックフライデーで目当ての商品を買いそびれた人の中には、週明けの月曜にオンラインで目当ての商品を買うに至るケースが多く、これがサイバーマンデーとして定着したとされる。

サイバーマンデーはアメリカでは2000年代半ば以降に定着した。日本でも Amazon.co.jp が大々的にセールを催すなどしており、2010年代半ば頃から認知度を高めつつある。

ナノプラスチック

別名:ナノプラスティック
英語:nanoplastics

「ナノプラスチック」は、直径がナノメートル単位のきわめて微細なプラスチックの粒子のことである。「マイクロプラスチック」の100分の1~1000分の1ほどのサイズの微粒子に粉砕されたプラスチック片。なお「ナノ(メートル)」は「10億分の1(メートル)」を意味する単位である。

これまでは「マイクロプラスチック」が、海洋をはじめとする自然環境に流出し、生物濃縮などを経て自然環境や水産資源に悪影響を及ぼす懸念があるとされ、問題視されてきた。

ナノプラスチックほどの微細粒子となったプラスチックは、細胞膜の隙間をかいくぐって細胞の内部に浸入できる大きさである。このため、ヒトを含む生体への悪影響があるとすれば一層深刻であろうと懸念されている。微細な粒子であるだけに飛散も容易と推測される。

マイクロプラスチックは2010年代半ば頃から、ナノプラスチックは2020年代初頭頃から大きく注目を集めている。マイクロプラスチックやナノプラスチックが自然界や人間社会へもたらす影響は、まだ詳しく分かっていないが、すでに北極・南極および深海でもナノプラスチックが発見されている。

デカップリング

英語:decoupling

デカップリング(decoupling)とは、英語で「分離」「切り離し」を意味する表現。とりわけ政治・経済の分野において、いわゆる「切っても切れない」ような親密・緊密・密接な関係を、解消して非連動的なものにすること。

2020年半ば現在、「デカップリング」は、もっぱら「米国経済と中国経済の緊密な関係の解消・希薄化」を指す語として用いられている。

米国によるデカップリングの動向は、通信の分野を筆頭に、たとえばスマホ大手ファーウェイ(華為技術)を米国のスマホおよび5Gの市場から排除したり、動画アプリ「TikTok」の使用を禁じたりといった形で実施されつつある。

デカップリングは de-coupl(e)-ing という構成の単語である。語根(語幹)である「couple」は、動詞としては「連結する」「2つを1つの対にしてつなぐ」といった意味合いがある。「de-」は「分離」「除去」「否定」といった打ち消しの意味を付与する接頭辞。「-ing」は動詞を動名詞にする接尾辞である。大雑把に言ってしまうと decoupling は「カップリングの解消」である。

「デカップリング」という言葉が具体的に《何と何との分離》を指すのかは、時代や文脈に応じて違ってくるが、政治経済の分野では「米国経済と世界経済の分離」を指す場合が多い。環境の分野では「経済成長とエネルギー消費量の増大の比例的関係の解消」を指してデカップリングという場合が多い。

エナジーバンパイア

「エナジーバンパイア」とは、人間関係において相手の精気を吸い取るような人のことを意味する表現。接していると、精神的に疲弊したり、体調を崩すなどといった人物がエナジーバンパイアと呼ばれることが多い。また、明確に他人を傷つけるような行動・言動をする人に限らず、ただ一緒にいるだけで疲労感を与えるような人を指すこともある。